筋トレと鍋料理は相性が良いと言われがちですが、実際には「どんな鍋でも良い」わけではありません。鶏むね肉だけを入れた低脂質鍋や、野菜中心のあっさり鍋は、一見すると筋トレ向きに見えても、筋肥大という観点では必要な条件を満たしていないケースが多くあります。筋肉を増やすために必要なのは、高タンパク質を確保できることに加え、複数の食材を組み合わせて栄養密度を高められる構造です。本記事では、「筋トレに最適な鍋とは何か」という問いに対して、一般的な鍋の常識を一度疑いながら、明確な結論を提示していきます。
経験上タジン鍋が最適解
筆者は長年、競技者として高タンパク質かつ消化効率の良い食事を模索してきましたが、経験上・体感上、最高クラスなのがタジン鍋です。
この写真は加熱前のタジン鍋で、たっぷりの野菜の上に、豚肉・牡蠣・イカをタップリ乗せています。これをしっかりと蒸すと下のようになります。
量が凝縮されており、競技者として日常的に食べてきた中で、胃腸への負担感が出にくく、結果として摂取量を確保しやすいと感じています。
これまでに実際に作って食べたタジン鍋
鮭と豚肩ロースのタジン鍋
牛赤身肉と鮭とイカのタジン鍋
豚コマとイカと海老のタジン鍋
大海老と牡蠣と豚肉のタジン鍋
鶏肉と鮭と牡蠣のタジン鍋
うなぎと豚肉と鮭とホタテのタジン鍋
筋トレとタジン鍋の関係
筋トレにおける食事の本質は、「何を食べるか」ではなく「どれだけの栄養を、どれだけ無理なく継続して摂れるか」にあります。その点でタジン鍋は、筋肥大を狙う競技者にとって極めて合理的な調理構造を持っています。密閉性の高い鍋で蒸し上げることで、肉や魚介の水分と脂質を逃がさず、複数の高タンパク質食材を同時に摂取できます。さらに、大量の野菜が加熱によって凝縮されるため、食物繊維やミネラルを確保しつつ、全体の消化負担を抑えたまま摂取量を増やせる点も大きな利点です。これは単なる「ヘルシー鍋」ではなく、筋肉を作るために必要なカロリー・タンパク質・脂質を、胃腸を壊さずに積み上げていくための実用的な手段です。減量期の軽い食事にも、バルクアップ期の主力食にも対応できる柔軟性を持ち、調理の再現性も高い。筋トレを長期で継続する競技者ほど、タジン鍋という選択が現実的な武器になる理由は、ここにあります。
一般的な鍋料理のカロリー・栄養素
トマト鍋1食400gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:124kcal
タンパク質:6.32g (25.28kcal)
脂質:4.84g (43.56kcal)
炭水化物:19.52g (78.08kcal)

豆乳鍋1人前600gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:426kcal
タンパク質:28.68g (114.72kcal)
脂質:24.36g (219.24kcal)
炭水化物:18.12g (72.48kcal)
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ちゃんこ鍋1人前700gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:322kcal
タンパク質:36.19g (144.76kcal)
脂質:10.29g (92.61kcal)
炭水化物:19.39g (77.56kcal)
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チゲ鍋1人前500gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:630kcal
タンパク質:28.2g (112.8kcal)
脂質:50.6g (455.4kcal)
炭水化物:8.25g (33kcal)
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石狩鍋1食600gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:264kcal
タンパク質:24.3g (97.2kcal)
脂質:6.96g (62.64kcal)
炭水化物:23.16g (92.64kcal)
なお、数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照しています。また、食品の栄養素(PFC)および食事全体の栄養(PFC)バランスに関しては食事バランスガイド(農林水産省)の情報を参照しています。
これまでに実際に作った筋トレ鍋


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バルクアップ筋トレと身体作り筋トレの食事の特徴

バルクアップを目的とした筋トレでは、体重1kgあたり約2g前後のタンパク質を目安にしつつ、あわせてその2~3倍程度のエネルギー(主に糖質や脂質)を摂取するケースが一般的です。
健康的な身体作りを目的とした筋トレでは、体重1kgあたり約1g前後のタンパク質を一つの目安とし、糖質や脂質の摂取量を調整しながら、全体のエネルギー量をコントロールしていきます。
筋トレと食事の基礎情報・知識
タンパク質の安定摂取

筋トレの成果を継続的に出していくためにはタンパク質の安定的な摂取が必要で、そのためには冷凍タンパク質食材をストックしておくことも有効です。下記は筆者が日本代表競技者として実際に常時ストックしていた冷凍の肉類・魚介類の一例です。
PFCバランスについての基礎知識

食品は、タンパク質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)の三大栄養素から構成されており、これらの摂取比率をPFCバランスと呼びます。一般的には「2:2:6」が一つの目安とされますが、筋トレを行う場合は、タンパク質の比率を高めた「4:1:5」前後のPFCバランスがよく用いられます。
ライフスタイルに合わせたPFCバランスの調整
筋トレの食事ではタンパク質重視が基本ですが、カロリー量はトレーニング量だけでなく生活の運動量に合わせ、活動量が多ければ脂質・炭水化物を増やし、少なければ控えめに調整します。
タンパク質とは
タンパク質は筋肉(筋繊維)の主成分であり、筋肥大を目的とした筋力トレーニングでは最も重要な栄養素です。筋肥大には体重1kgあたり約2gの純タンパク質が必要で、これは肉類・魚介類換算でおよそ10gに相当します。
脂質について
脂質は1gあたり9kcalと高カロリーで敬遠されがちですが、エネルギー効率が高く長時間トレーニング前のカロリー源として有効であり、腹持ちの良さから適度に摂取することで間食防止にも役立ちます。
炭水化物について
炭水化物は運動時の主要なエネルギー源で、吸収が速くトレーニング前のエネルギー補給に適しており、筋トレ後は筋再合成に必要なエネルギー確保のためタンパク質と合わせて摂取することが重要です。
具体的な筋トレ向き食品・食事例

下記の記事はバルクアップ・身体作りそれぞれの筋トレ目的別に、具体的な食事メニュー・レシピを解説したものです。是非、ご活用ください。
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