
筋肉に対する刺激が強く、停滞期打破や短期間強化などに有効とされるトレーニング法であるコンパウンドセット法について解説するとともに、具体的な自宅トレーニングでの組み合わせ例をご紹介します。
コンパウンドセット法とは

通常のトレーニングでは、一つの筋肉に対して一つの種目をインターバルをはさみながら数セットずつ行なっていきます。しかし、コンパウンドセット法では、一つの筋肉に対して二つの種目をインターバルをはさまずに連続で行います。
もちろん、かなりの高強度・高負荷トレーニングになりますが、その分、効果も絶大です。筋肉の発達の停滞期(プラトー)打破や短期間で筋力を向上させたいときなどに行われることの多いトレーニングメソッドになります。
ただし、コンパウンドセット法は、筋肉のみならず関節や靭帯にたいしても負荷が強く、常用すると怪我の原因になりますので、トレーニング毎に行うのではなく、2週間に1回ほどの頻度で実践することをおすすめします。
コンパウンドセット法の具体例
ここからは、コンパウンドセット法(2セット)の具体例を筋肉部位別にご紹介します。
大胸筋のコンパウンドセット例

①腕立て伏せチューブチェストプレスダンベルプレスマシンチェストプレスバーベルベンチプレスなどコンパウンド種目
②チューブチェストフライダンベルフライマシンチェストフライなどアイソレーション種目
背筋群のコンパウンドセット例

①懸垂チューブラットプルダンベルローイングラットマシンプルダウンバーベルベントオーバーローなどコンパウンド種目
②チューブショルダーシュラッグダンベルショルダーシュラッグケーブルショルダーシュラッグバーベルショルダーシュラッグなどアイソレーション種目
三角筋のコンパウンドセット例

①パイクプッシュアップチューブショルダープレスダンベルショルダープレスマシンショルダープレスバーベルショルダープレスなどコンパウンド種目
②チューブサイドレイズダンベルサイドレイズケーブルデルタレイズなどアイソレーション種目
上腕三頭筋のコンパウンドセット例

①ナロー腕立て伏せダンベルトライセプスプレスマシンディップスバーベルナローベンチプレスなどコンパウンド種目
②チューブキックバックダンベルキックバックケーブルトライセプスプレスダウンバーベルフレンチプレスなどアイソレーション種目
上腕二頭筋のコンパウンドセット法

①逆手懸垂ダンベルドラッグカールバーベルドラッグカールなどコンパウンド種目
②チューブカールダンベルカールケーブルカールバーベルカールなどアイソレーション種目
大腿四頭筋のコンパウンドセット例

①自重スクワットチューブレッグプレスダンベルスクワットマシンレッグプレスなどコンパウンド種目
②シシースクワットダンベルレッグエクステンションマシンレッグエクステンションなどアイソレーション種目
ハムストリングスのコンパウンドセット例

①ブルガリアンスクワットチューブスティッフレッグドデッドリフトダンベルフロントランジバーベルフロントランジなどコンパウンド種目
②チューブレッグカールダンベルレッグカールマシンレッグカールなどアイソレーション種目
さまざまな筋トレメソッド

筋トレ効果を高める各種のメソッド・トレーニング方法を詳細解説したものが下記の記事です。刺激を変えたい、さらに追い込みたいときなどに是非ご活用ください。
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【筋トレ効果を高めるメソッド】効率的に筋肉を追い込むテクニック集
筋トレ効率を上げる基本理論
もう一度基本を見直すことも大切

トレーニングの効率を上げて成果を出すためには、様々なセット法を試す以外にも「トレーニング理論の基本を見直す」ことも大切です。
トレーニング種目を実施する順序

トレーング種目を実施する順序は、コンパウンド種目(複数の筋肉と関節を動かす多関節運動種目)を先に行い、その後でアイソレーション種目(単一の筋肉と関節を動かす単関節運動)を行うのが基本です。また、複数のコンパウンド種目・アイソレーション種目を実施する場合は、それぞれ使用重量の高い種目から先に行います。
トレーニング動作と首の連動性

トレーニングフォーム全般に言える大切なポイントは、まず実施種目の動作と首の連動性を意識することです。具体的には、身体の前側にある筋肉(押す動作に使われる筋肉=大胸筋・三角筋・上腕三頭筋・大腿四頭筋など)を最大収縮させるためには動作フィニッシュで首を前に傾ける(顎を引く)ことが大切です。
逆に、身体の後ろ側にある筋肉(引く動作に使われる筋肉=広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋・脊柱起立筋・ハムストリングスなど)を最大収縮させるためには動作フィニッシュで首を後ろに傾ける(顎を上げる)ことが大切です。
トレーニング動作と呼吸

トレーニング動作と呼吸タイミングも筋トレの重要な要素です。筋肉は息を吐いたときに収縮し、息を吸った時に弛緩するという特徴があります。ですので、筋肉が最大収縮するポイント=動作フィニッシュの位置で息を吐き切り筋肉を完全収縮させるのがベストです。そして、フィニッシュ位置で動作を止め、息を吸ってから元に戻る動作に入ります。
その他の筋トレ基本理論



停滞期を突破するには食事の見直しも大切

筋肥大の停滞期に重要なのは、筋肉を騙すトレーニング法だけではありません。
筋トレの効果を出すための基本である食事メニューを見直すのも非常に重要です。
まず、筋トレをして筋肥大するためには体重あたり2gの純タンパク質が必要とされています。つまり、70kgの人の場合、一日に140gの純タンパク質(肉類に換算して700g)とかなり多く、この量を摂りきれていないために筋肥大が停滞しているケースも少なくありません。
なお、筋トレと食事に関する情報は多岐にわたりますので、下記の記事をご参照ください。
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【筋トレの食事メニューレシピ例紹介】バルクアップ・ダイエットそれぞれに最適なカロリー・栄養素比率
筋肉部位別ストレッチ法

筋トレと合わせて行うことで、トレーニング効果を高めてくれるのがストレッチです。ストレッチを行うタイミングはトレーニング前・トレーニング中・トレーニング後ですが、それぞれに異なる意味があります。
下記の記事では、全身の筋肉部位別のストレッチ方法を、大胸筋・背筋群(僧帽筋・広背筋)・三角筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋・大腿筋群それぞれに動画をまじえて詳しく解説しています。
また、筋トレにおけるストレッチの効果と行うのに最適なタイミングもご紹介していますので、ご参照ください。
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