【パイクプッシュアップ】三角筋を鍛えるために特化した特殊腕立て伏せ

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

三角筋を鍛えるために特化した腕立て伏せの一種であるパイクプッシュアップのやり方を動画をまじえてご紹介します。

執筆者・監修者・運営者情報

パイクプッシュアップが効果のある筋肉部位

筋肉の構造と作用に関しては下記の学術サイトを参照しています。

https://www.kenhub.com/

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/

Skeletal Muscle (PDF)

三角筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:さんかくきん
英語名称:deltoid muscle
部位詳細:前部中部(側部)後部
起始:鎖骨外側前縁肩甲骨肩峰肩甲骨肩甲棘
停止:上腕骨三角筋粗面

パイクプッシュアップが効果のある筋肉部位は、肩の筋肉・三角筋のなかでも、特に前部と側部です。

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パイクプッシュアップの基本的なやり方

こちらが、パイクプッシュアップの基本的なやり方です。腰を突き出し、その状態をキープしたまま、腕を押し出す軌道が斜め上から上方になるように動作します。

◆パイクプッシュアップのやり方と動作ポイント

①うつ伏せになり、片幅よりやや広く手幅をとって手を床につき、背すじを伸ばし、腰を大きく曲げ、甲骨を寄せて構える

②手の真上に肘がくる位置を保ち、肩甲骨を寄せたまま、斜め前方に身体を下ろす

③身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま息を吐きながら身体を斜め後方に押し上げる

◆ワンポイントアドバイス

三角筋に負荷のかかる、腕を上方に押し出す軌道になるように、身体を斜め前に下ろすことが大切です。

パイクプッシュアップの強度の上げ方

また、この動画のように台の上に足を置くことでパイクプッシュアップの強度を高めることが可能です。

当サイト運営ジム「FutamiTC」での指導経験をもとに記載しています。

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ジムトレーナーとしての実際の指導ポイント

トレーニング動作と首の連動性

一般的に身体の前側(大胸筋・大腿四頭筋など)の種目では、フィニッシュポジションで軽く顎を引くことで筋肉が最大収縮しやすくなります。

一方、身体の後ろ側(背筋群・ハムストリングスなど)の種目では、フィニッシュポジションで軽く顎を上げることで筋肉が最大収縮しやすくなります。

トレーニング動作と呼吸

筋肉は息を吐く時に収縮し、息を吸う時に弛緩する特性を持っています。このため、息を吐きながら動作を始め、筋肉の最大収縮ポジションで息を吐き切ってから元に戻るようにします。

それでは、本種目のポイントを解説します。

本種目の具体的な動作ポイント・フォーム

肘を肩よりも前(頭側)に出すと、肩関節に無理な負荷がかかってしまいます。肩を痛めないためにも、やや肘を引き気味で動作を行ってください。

パイクプッシュアップの順番と回数設定

ターゲットにする筋繊維に最適な反復回数

筋肉を構成している筋繊維には主に三種類があり、それは、筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)、筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)、筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)で、それぞれの特徴と鍛えるのに適切な反復回数は以下の通りです。

筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)

筋肥大を目的とした筋力トレーニングは、この筋繊維をターゲットに8~10回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で実施します。

筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)

体力作りを目的とした筋力トレーニングは、この筋繊維をターゲットに12~15回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で実施します。

筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)

筋肥大させない筋力トレーニングは、この筋繊維をターゲットに20回以上の反復動作で限界がくる負荷設定で実施します。

トレーニング種目を実施する順序

トレーング種目を実施する順序は、コンパウンド種目(複数の筋肉と関節を動かす多関節運動種目)を先に行い、その後でアイソレーション種目(単一の筋肉と関節を動かす単関節運動)を行うのが基本です。また、複数のコンパウンド種目・アイソレーション種目を実施する場合は、それぞれ使用重量の高い種目から先に行います。

パイクプッシュアップは三角筋の複合関節種目なので、レイズ系種目など単関節種目の前に行ってください。

また、適切なセット数とインターバルの目安は以下の通りです。

バルクアップ筋トレ:3分前後のインターバルで3セット

体力作りの筋トレ:2分前後のインターバルで3セット

筋肥大させない筋トレ:1分前後のインターバルで3セット

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フィジーク選手からのアドバイス

パイクプッシュアップは腕を押し出す軌道が身体に対して斜め上方になることから、三角筋に効果の高い自重トレーニングです。これは、ショルダープレス系トレーニングと近い軌道になることからお分かりいただけると思います。

本種目のフォームにおいて注意すべきポイントは「肘を張り出し過ぎない」ことです。このことはショルダープレス系トレーニンウに置き換えていただくと理解しやすいと思いますあ、肘が張り出し過ぎると肩関節に対して過度な負荷がかかります。十分に意識して動作してください。

また、肩関節への負荷のみならず、三角筋への適切な負荷のかかり方を考慮すると、動作の折り返しポイントで反動は使うべきではありません。しっかりと動作と自重をコントロールして行ってください。

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