【スミスマシンベンチプレス】大胸筋の部位別(上部・下部・内側)の種類とやり方

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

スミスマシンベンチプレスは、バーベルを使ったフリーウエイトトレーニングに近い感覚で大胸筋を鍛える事ができます。その大胸筋の部位別の種類とやり方を解説します。

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スミスマシンベンチプレスが効果のある筋肉部位

筋肉の構造と作用に関しては下記の学術サイトを参照しています。

https://www.kenhub.com/

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/

Skeletal Muscle (PDF)

大胸筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:だいきょうきん
英語名称:pectoralis major muscle
部位詳細:上部中部(内側)下部
起始:鎖骨の内側胸骨前面第2~6肋軟骨腹直筋鞘前葉
停止:上腕骨大結節稜

三角筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:さんかくきん
英語名称:deltoid muscle
部位詳細:前部中部(側部)後部
起始:鎖骨外側前縁肩甲骨肩峰肩甲骨肩甲棘
停止:上腕骨三角筋粗面

上腕三頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:じょうわんさんとうきん
英語名称:triceps
部位詳細:長頭外側頭内側頭
起始:肩甲骨関節下結節上腕骨後面上腕骨後面
停止:尺骨肘頭

スミスマシンベンチプレスが効果のあるのは、主に大胸筋・三角筋・上腕三頭筋といった上半身の押す筋肉群です。また、大胸筋周辺のインナーマッスルである小胸筋や前鋸筋にも二次的に効果的です。

スミスマシンのメリットとデメリット

スミスマシンベンチプレスをバーベルベンチプレスと比較した場合、スミスマシンではシャフトのぐらつきをマシンのレールが支えてくれるので、より高重量で筋肉を追い込むことに集中できるというメリットがあります。

逆に、シャフトのぶれをマシンが支えてくれるため、ぶれを抑える働きをする体幹インナーマッスルが鍛えにくいということがデメリットになります。また、軌道がブレないため軌道のズレは全て関節に負担として加わるのもデメリットですので、事前にシャフトだけで十分な軌道確認をする習慣をつけてください。

ですので、スミスマシンベンチプレスだけでなく、ダンベルプレスやバーベルベンチプレスと合わせて鍛えていくのが理想です。

大胸筋・三角筋・上腕三頭筋全てに効果的なノーマルスミスマシンベンチプレス

スミスマシンベンチプレスの正しいフォーム図解。肩甲骨と臀部の3点で身体を支持し、肩甲骨を寄せたまま肘を張り出さず、顎を軽く引いて足で支持点を押さえながら押し上げる姿勢を示している

スミスマシンベンチプレスは、軌道がレールで固定されているため、バーベルベンチプレスと全く同一の軌道で動作をすると肩関節に負担がかかりますので、図解や動画を見て安全な軌道を確認するとともに、本セット前にシャフトだけで起動確認を行ってください。

スミスマシンベンチプレスの基本で、大胸筋・三角筋・上腕三頭筋にまんべんなく効果のあるのがノーマルスミスマシンベンチプレスです。

フォームはバーベルベンチプレスと同様に、肩甲骨を寄せ軽くブリッジを作り、肩甲骨二点と臀部一点で上体を保持するのが基本です。

また、手の平の基部近くでシャフトをグリップし、バーベルを前腕骨の真上で保持して挙上動作を行います。また、この時に肘もバーベルの真下にあるように位置関係をキープし続けてください。

◆スミスマシンベンチプレスのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、80cm前後の手幅でシャフトをグリップし、足を踏ん張りブリッジを作って構える

②バーベルをラックアウトし、胸の真上まで水平移動させる

③肩甲骨を寄せたまま、ある程度筋力でコントロールしてシャフトを胸の上に下ろす

④肩甲骨を寄せたまま、腕を押し出しバーベルを元の位置まで上げる

⑤しっかりと肘を伸ばし、顎を少し引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる

◆ワンポイントアドバイス
ストリクトに効かせるためには、勢いをつけてシャフトをバウンドさせないようにすることと、腰を浮かせないようにすることが大切です。

大胸筋上部と三角筋に効果の高いインクラインスミスマシンベンチプレス

大胸筋上部と三角筋に対して効果が高いのがインクラインスミスマシンベンチプレスです。苦しいときに腰や背中を浮かせがちですが、この動作をするとせっかくの大胸筋上部に効果のある「腕を斜め上に押し出す軌道」が通常のベンチプレスの軌道になってしまうので注意してください。

大胸筋下部に効果の高いデクラインスミスマシンベンチプレス

大胸筋下部に効果の高いのがデクラインスミスマシンベンチプレスです。

大胸筋内側・上腕三頭筋に効果の高いナロースミスマシンベンチプレス

大胸筋内側と上腕三頭筋に効果の高いのがナロースミスマシンベンチプレスです。

当サイト運営ジム「FutamiTC」での指導経験をもとに記載しています。

なお、本記事は元日本代表・生物学学芸員の上岡岳が初稿執筆し、元JOC強化指定選手・現フィジーク選手の上岡颯が最新の競技知見と実践を加えて追記・編集しています。

ジムトレーナーとしての実際の指導ポイント

トレーニング動作と首の連動性

一般的に身体の前側(大胸筋・大腿四頭筋など)の種目では、フィニッシュポジションで軽く顎を引くことで筋肉が最大収縮しやすくなります。

一方、身体の後ろ側(背筋群・ハムストリングスなど)の種目では、フィニッシュポジションで軽く顎を上げることで筋肉が最大収縮しやすくなります。

トレーニング動作と呼吸

筋肉は息を吐く時に収縮し、息を吸う時に弛緩する特性を持っています。このため、息を吐きながら動作を始め、筋肉の最大収縮ポジションで息を吐き切ってから元に戻るようにします。

本種目の具体的な動作ポイント・フォーム

スミスマシンは軌道が固定されているので、ベンチプレス系種目ではトレーニングの動作軌道が間違っていると、特に肩関節に強い負担がかかります。本セットの前に、軽い重量で事前確認動作を行い、肩に痛みのないポジションでトレーニングを行ってください。

また、スミスベンチプレスと並行してに、基本となるバーベルフラットベンチプレスの基礎をしっかりと固めることが大切です。

スミスマシンベンチプレスの順番と回数設定

ターゲットにする筋繊維に最適な反復回数

筋肉を構成している筋繊維には主に三種類があり、それは、筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)、筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)、筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)で、それぞれの特徴と鍛えるのに適切な反復回数は以下の通りです。

筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)

筋肥大を目的とした筋力トレーニングは、この筋繊維をターゲットに8~10回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で実施します。

筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)

体力作りを目的とした筋力トレーニングは、この筋繊維をターゲットに12~15回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で実施します。

筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)

筋肥大させない筋力トレーニングは、この筋繊維をターゲットに20回以上の反復動作で限界がくる負荷設定で実施します。

トレーニング種目を実施する順序

トレーング種目を実施する順序は、コンパウンド種目(複数の筋肉と関節を動かす多関節運動種目)を先に行い、その後でアイソレーション種目(単一の筋肉と関節を動かす単関節運動)を行うのが基本です。また、複数のコンパウンド種目・アイソレーション種目を実施する場合は、それぞれ使用重量の高い種目から先に行います。

スミスマシンベンチプレスは大胸筋の高重量複合関節種目なので、他の大胸筋トレーニングよりも先に行ってください。

また、適切なセット数とインターバルの目安は以下の通りです。

バルクアップ筋トレ:3分前後のインターバルで3セット

体力作りの筋トレ:2分前後のインターバルで3セット

筋肥大させない筋トレ:1分前後のインターバルで3セット

競技者・上岡颯による筋トレアドバイスの見出し画像

スミスマシンベンチプレスは大胸筋に効果的なジム筋トレで、フリーウエイトトレーニングに近い感覚で取り組むことができます。

スミスマシン共通の特徴として、ウエイトのブレをマシンレールが支えてくれるので筋肉に負荷を加えることに集中できる反面、軌道が固定されているのでズレが全て関節にかかってしまうというものがあります。事前に十分に構え方のチェックをして、関節に負担がかからないフォームか確認してください。

スミスマシンベンチプレスの場合は、肘や手首が肩関節よりも頭側にきてしまう構え方だと、肩関節に強い開き負荷がかかりますので、必ず肘と手首が肩のラインよりヘソ側になるように構えてください。

動作手順ですが、まずベンチに仰向けになり肩甲骨を寄せて、肩甲骨2点と尻の合計3点で上半身を支えます。

次に、シャフトをグリップしてから足を踏ん張り、上半身を頭側に押すイメージでブリッジを作り、シャフトをラックアウトします。

シャフトをラックアウトしたら、肩甲骨を寄せたまま下ろし、シャフトの真下に手首と肘がある状態を保って押し上げます。

なお、シャフトを下ろす時に勢いをつけ、胸でバウンドさせるとトレーニング効果が落ちるだけでなく、胸骨や肋骨を痛めるリスクもありますので、確実に筋力でコントロールして下ろすようにしてください。

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身体を鍛えたら食事にも気を使う

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筋トレの成果を安定して積み上げるには、日々のタンパク質摂取を途切れさせないことが重要です。そのために、競技生活の中で私自身も実践してきたのが、良質な冷凍タンパク質食材のストックです。下記は、日本代表としての実体験にもとづき、常時ストックしていた肉類・魚介類の一例です。

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中~上級者向きのリストラップとは?

ジムトレーナーが本音で解説

プレス系トレーニングの効率を高め、手首を保護するために必須ともいえるマストアイテムがリストラップですが、本当にたくさんのメーカー・種類がありすね。そして、検索ででてくる「推薦されているリストラップ」は正直、全くそうではありません。なぜなら、多くの記事は素人またはそれに近いライターさんが書いているもので、リストラップの本質について書かれてはいません。もちろん、そのチョイスについてもしかりです。

下記の記事は、国内主要メーカーのリストラップ(IPF公認含む)を「ウエイト下垂実験」もふくめて本気で試用・考察したものです。筆者のトレーナーとしての意見、パワーリフティング元日本王者の理論など、「本物のリストラップについて本音で解説」しています。

使えるリストラップをトレーナーが本音で解説

肩甲骨を寄せるギア

プレス系種目で大切なフォームの一つに「肩甲骨を寄せた姿勢を保つ」ことがありますが、これは肩関節が前方へ突出することを防ぎ、①大胸筋へ負荷を集中させる、②肩への余計な負担を防ぐ、という2つの意味があります。

肩甲骨を寄せた姿勢をとることが苦手な方は、スパインサポーターなど専用のトレーニンググッズを使用するのも一つの方法です。

LARA★STARスパインサポーター|肩甲骨を寄せた姿勢をつくるグッズ

部位分割メニュー例


週2・3・4回の部位分割筋トレメニュー

主な筋トレ種目一覧


図解付き主要種目の一覧ページ

下記にリンクしています主要種目の個別解説記事は、動画だけでなく一目で理解しやすい図解付きでフォームについて説明しています。

自重トレーニング

腕立て伏せ(大胸筋)
パイクプッシュアップ(三角筋)
ベンチディップス(上腕三頭筋)
懸垂(背筋群)
バックエクステンション(背筋群)
逆手懸垂(上腕二頭筋)
自重スクワット(下半身)

チューブトレーニング

チューブチェストプレス(大胸筋)
チューブチェストフライ(大胸筋)
チューブショルダープレス(三角筋)
チューブキックバック(上腕三頭筋)
チューブローイング(背筋群)
チューブカール(上腕二頭筋)
チューブレッグプレス(下半身)

ダンベルトレーニング

ダンベルプレス(大胸筋)
ダンベルフライ(大胸筋)
ダンベルショルダープレス(三角筋)
ダンベルサイドレイズ(三角筋)
ダンベルキックバック(上腕三頭筋)
ダンベルローイング(背筋群)
ダンベルカール(上腕二頭筋)
ダンベルスクワット(下半身)

マシントレーニング

マシンチェストプレス(大胸筋)
ケーブルフライ(大胸筋)
スミスマシンベンチプレス(大胸筋)
マシンショルダープレス(三角筋)
ケーブルプレスダウン(上腕三頭筋)
ラットプルダウン(背筋群)
ケーブルローイング(背筋群)
スミスマシンデッドリフト(背筋群)
ケーブルカール(上腕二頭筋)
マシンレッグプレス(下半身)
スミスマシンスクワット(下半身)

バーベルトレーニング

バーベルベンチプレス(大胸筋)
バーベルショルダープレス(三角筋)
ナローベンチプレス(上腕三頭筋)
バーベルデッドリフト(背筋群)
バーベルベントオーバーロウ(背筋群)
バーベルグッドモーニング(背筋群)
バーベルカール(上腕二頭筋)
バーベルスクワット(下半身)

全トレーニング種目一覧

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