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【自宅ダンベル筋トレメニュー一覧】1週間2・3・4回のバルクアップ筋肥大プログラムも例示解説

ダンベルトレーニングは自宅でも簡単にかつ本格的に全身の筋肉部位(胸筋・背筋・肩・腕・腹筋・下半身)を個別に鍛えられる非常に効果の高い筋トレ方法です。20年以上の選手活動・指導実績をもとに、自宅ダンベル筋トレメニューを部位別に厳選し、初心者にもわかりやすく解説するとともに、一週間の具体的なプログラムについてもご紹介します。

※筋トレと食事に関するネット情報はさまざまですが、当サイトでは下記の公的機関の情報に基づいて記載しています。

▼筋トレと食事についての情報

厚生労働省「eヘルスネット|身体活動・運動」

 


※本記事は提供元サイト(GLINT&bukiya.net)より転載・出力しています。著作権・コンテンツ権・引用および免責事項についてはこちらをご参照ください。また、執筆者情報についてはこちらをご参照ください。

※当サイトでは厚生労働省・Wikipediaなどの公共性・信頼性の高いサイトの情報を元に科学的な根拠(エビデンス)を担保しています。それらについてはこちらの一覧をご参照ください。
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ダンベル筋トレの三つのメリット

ダンベル筋トレは、他のメジャーな筋トレ方法=自重トレーニングやバーベル筋トレにくらべて三つの点で非常に優れています。

①自重トレと違い筋肉部位の個別筋トレが可能

まず、コンパウンド種目(複数の筋肉を同時に使う種目)しかない自重トレーニングとは違い、筋肉部位を個別に鍛えるアイソレーション種目で鍛えることができる点です。これにより、狙った部位を的確にトレーニングすることが可能になります。

②目的に合わせ細かな重量設定が可能

ダンベルはシャフトとプレートを自由に組み合わせることで、最小で2.5kgから2.5kg刻みで細やかに重量設定を行うことができます。

この点で、負荷調整のできない自重トレーニングよりはるかに優れており、目的や筋肉の発達度合いに合わせて、非常に効率的な筋トレを行うことができます。

③バーベル筋トレよりも稼動範囲が広い

次に、同じフリーウエイトトレーニングであるバーベル筋トレに比べ、同様の種目の場合、稼動範囲が広くなるという点です。これにより、鍛える筋肉部位が最大伸展・最大収縮し、より効率的に筋肉を鍛えることが可能になります。

自宅ダンベル筋トレに必要な器具類

ダンベル筋トレをする上で、絶対に必要な器具類、できれば欲しい器具類、どうせなら揃えたい器具類をご紹介します。

これだけは必要なダンベルセット

ダンベル筋トレに必要不可欠なものは、当たり前ですがダンベルセットです。一般的には10kg、20kg、30kg、40kgの各セットがありますが、トレーニングを続けていくうちにどんどん筋力は向上していきます。

後でプレート(おもり)だけを買い足すと、かなり割高になります。特に筋肥大目的でダンベル筋トレを始める男性なら、最初から40kgセットの購入がおすすめです。

できれば欲しいフラットベンチ

ダンベルトレーニングの幅を一気に広げてくれるのがフラットベンチです。フラットベンチなしでもダンベル筋トレを行うことは可能ですが、ダンベルプレスなど一部の種目では、ダンベル筋トレの最大のメリットである稼動範囲の広さが発揮されなくなります。

なお、家庭用におすすめのフラットベンチは三本足タイプです。四本足タイプはベンチローイングなどの種目で膝とベンチの足が干渉するほか、狭い室内では意外とつまずきやすいものです。

どうせ揃えるならインクラインベンチ

どうせフラットベンチを購入するのならば、あと少し予算を追加してインクラインベンチの購入をおすすめします。インクラインプレスやライイングカールなど、トレーニング種目の幅がさらに広がります。

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ダンベル筋トレで鍛える全身の筋肉

具体的な部位別ダンベル筋トレメニューをご紹介する前に、その鍛える対象である全身の筋肉部位を、動作によって大きくグループ分けして解説しておきます。

上半身の押す動きをする筋肉群

○大胸筋
上半身の押す動きの中心となるのが、胸の筋肉・大胸筋です。大胸筋は、腕を斜め上に押す作用の大胸筋上部、腕を斜め上に押す作用の大胸筋下部、腕を前方に押し出し閉じる作用の大胸筋内側に分けられます。

○三角筋
肩の筋肉である三角筋は、腕を上にあげる三角筋前部、腕を横にあげる三角筋中部、腕を後ろにあげる三角筋後部に分けられます。

○上腕三頭筋
腕の後ろの筋肉である上腕三頭筋は、腕を伸ばす作用の上腕三頭筋内側頭・外側頭と伸ばした腕をさらに押し出す作用の上腕三頭筋長頭に分けられます。

上半身の引く動きをする筋肉群

○広背筋
背中の筋肉である広背筋は、腕を上や前から引く作用があります。脇から腰にかけて分布する上半身最大の筋肉で、発達すると体型が逆三角形になります。

○僧帽筋
背中の筋肉である僧帽筋は、下から腕を引く作用があります。首の後ろから腰にかけて分布する大きな筋肉でもあります。

○上腕二頭筋
上腕二頭筋は腕の前側の筋肉で、腕を曲げる作用がある短頭と腕を内旋する作用のある長頭に分けられます。いわゆる力こぶの筋肉です。

体幹の筋肉群

○腹筋群
腹筋群は四つの筋肉が折り重なる作りになっており、表面から腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋の順になっています。体幹を曲げたり捻ったりする作用があります。

○長背筋群
脊椎沿いの筋肉である長背筋は、体幹を伸ばしたり、姿勢を維持する働きがあります。

○腸腰筋群
骨盤と大腿骨をつなぐ腸腰筋群は脚を上げる働きがあります。

下半身の筋肉群

○大腿四頭筋
大腿四頭筋は、太ももの前側の筋肉で、人体のなかで最も大きな筋肉で、膝を伸ばす作用があります。

○ハムストリングス
ハムストリングスは、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋から構成され、膝を曲げる作用があります。

一週間のトレーニングプログラムの組み方

筋トレと超回復の関係を知る

ここからは、これまでご紹介した筋トレメニューを組み合わせて、具体的に効果の高い一週間のトレーニングプログラムについて解説していきますが、トレーニングプログラムを組むためには、まずは筋肉の持つ「超回復」という性質を理解する必要があります。

筋肉は筋トレなどで強い負荷を受けると、その筋繊維が破壊されます。そして、回復するときに、筋トレ前より筋繊維は強くなって回復する特徴がありますが、この性質を「超回復」と言います。超回復にかかる時間は、筋肉部位や年齢によって異なりますが、一般的に以下のようになります。

筋肉部位別の超回復期間

・72時間:背筋群・大腿筋群
・48時間:大胸筋・上腕筋群
・24時間:腹筋群・前腕筋群・下腿筋群

これらの超回復期間を考慮すると、一つの筋肉部位に対して筋トレをできるのは、腹筋群・前腕筋群・下腿筋群をのぞくと一週間に1~2回程度になります。ただし、この回復期間は上級者が行うような食事・栄養を補う食品補給と筋トレ中心の生活スタイルをした場合なので、一般的には「一つの筋肉部位は週に一回鍛える」のが最適になります。

このため、全身の筋肉を、その共働グループごとに分け、一週間をかけて全身を鍛えていく「部位分割トレーニング法」=「スプリットトレーニング」が最も理想的なプログラムです。

具体的な一週間のトレーニングプログラム


それでは、ここからは具体的な週2・3・4回のダンベル筋トレメニューを例示します。

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週2回のダンベル筋トレの具体例

週一回目:胸筋系+大腿四頭筋の筋トレメニュー

ダンベルレッグエクステンション:1~2セット

ダンベルプレス:2セット

ダンベルショルダープレス:1~2セット

ダンベルクランチ:3セット

週二回目:背筋系の筋トレメニュー

週二回目:下半身の筋トレメニュー

週三回目:背筋系の筋トレメニュー

週4回のダンベル筋トレの具体例

週一回目の筋トレ(胸+腹)

週二回目の筋トレ(下半身)

週三回目の筋トレ(背筋+腹)

週四回目の筋トレ(肩+腕)

ここからは、ダンベル筋トレ種目を筋肉部位別に詳細に解説していきます。

 

大胸筋のダンベル筋トレ

大胸筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:だいきょうきん
英語名称:pectoralis major muscle
部位詳細:上部中部(内側)下部
起始:鎖骨の内側胸骨前面第2~6肋軟骨腹直筋鞘前葉
停止:上腕骨大結節稜

大胸筋全体のダンベルトレーニング

ダンベルプレス(大胸筋全体)

大胸筋全体に効果のある基本種目がダンベルプレスです。肩関節保護のため、ダンベルが肩より頭側にこないように気をつけてください。

また、ダンベルの特性を最大限に活かすためにはトレーニングベンチを使って最大限ダンベルを下ろすことが重要ですが、ベンチ類がない場合は、床の上で行うフロアープレスでも一定の効果はあります。

◆ダンベルプレスのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、ダンベルを胸の上でグリップして構える

②肩甲骨を寄せたまま、ダンベルを押し上げる

③ダンベルを押し上げたら、肘をしっかりと伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる

④ダンベルのウエイトに耐えながら、筋肉に負荷をかけながら元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肩を痛めないためには、ダンベルを肩のラインよりヘソ側に下ろすようにしてください。

◆初心者の方へのアドバイス
通常の向きでダンベルを構えて、肩に痛みを感じる場合はダンベルシャフトが並行になるように「縦持ちグリップ」で行ってみてください。

ワンハンドダンベルプレス(大胸筋全体)

ワンハンドダンベルプレスは、片手で行うことにより、体幹の捻り動作も加わり、通常のダンベルプレスよりも広い可動域で鍛えることが可能です。

ダンベルを持たないほうの手でしっかりとベンチシートを保持した上、ダンベルをできるだけ深く下ろすことが大切です。

また、スポーツ競技の実戦に近い状態でトレーニングを行うため、スポーツ補助の筋トレとしてもおすすめです。

大胸筋上部のダンベルトレーニング

インクラインダンベルプレス(大胸筋上部)

大胸筋上部に効果の高い種目がインクラインダンベルプレスです。インクライン体勢の場合、つい上を向きがちですが、顎を引くことで大胸筋が最大収縮しますので、上を見すぎないようにしてください。

なお、インクラインベンチのかわりにソファーにもたれて行うソファープレスでも一定の効果はあります。

◆インクラインダンベルプレスのやり方と動作ポイント
①インクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、ダンベルを胸の上でグリップして構える

②肩甲骨を寄せたまま、ダンベルを押し上げる

③ダンベルを押し上げたら、肘をしっかりと伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる

④ダンベルのウエイトに耐えながら、筋肉に負荷をかけながら元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
腰を浮かせると、せっかくの大胸筋上に負荷のかかる軌道が損なわれますので、しっかりとインクラインベンチに背中と腰をつけて動作を行ってください。

◆初心者の方へのアドバイス
セット終盤で苦しくなると、つい腰を浮かせがちですが、せっかくの大胸筋上部へ効果のある軌道が無意味になりますので、最後まで腰を浮かせずに行なってください。

大胸筋下部のダンベルトレーニング

デクラインダンベルプレス(大胸筋下部)

大胸筋下部を鍛えるのに最適な種目がデクラインダンベルプレスです。セット終盤でやや腰を浮かせてセルフ補助することで、より大胸筋を追い込むことが可能です。

◆デクラインダンベルプレスのやり方と動作ポイント
①デクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、ダンベルを胸の上でグリップして構える

②肩甲骨を寄せたまま、ダンベルを押し上げる

③ダンベルを押し上げたら、肘をしっかりと伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる

④ダンベルのウエイトに耐えながら、筋肉に負荷をかけながら元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
はじめから腰を浮かせる前提で重量設定するのではなく、どうしても最後に挙げられない場合に腰を浮かせてセルフ補助をしてください。

大胸筋内側のダンベルトレーニング

ダンベルフライ(大胸筋内側)

大胸筋の内側を集中的に鍛えることのできる種目がダンベルフライです。完全に腕を閉じたフイニッシュポジションで、腕を押し出すように絞ると非常に効果的です。

また、このほかに大胸筋上部内側に効果的なインクラインダンベルフライや下部内側に効果的なデクラインダンベルフライなどのバリエーションがあります。

◆ダンベルフライのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、肘を伸ばして胸の上でダンベルを構える

②肩甲骨を寄せたまま、肘を曲げずに腕を開き、ダンベルをできるだけ深く下ろす

③ダンベルを下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま同じ軌道で腕を閉じる

④腕を閉じたら、ダンベルを少し押し上げながら顎をやや引いて大胸筋を完全収縮させる

◆ワンポイントアドバイス
肩を痛めないためには、肩のラインよりもヘソ側にダンベルを下ろすようにすることが大切です。

◆初心者の方へのアドバイス
効果が感じられない場合は、グリップの方向を90度変えて行ってみてください。

インクラインダンベルフライ(大胸筋上部内側)

インクラインベンチを使って行うインクラインダンベルフライは大胸筋上部の仕上げトレーニングに最適なダンベル筋トレ種目です。

大胸筋を完全収縮させるためには、やや顎を引くことが大切です。

◆インクラインダンベルフライのやり方と動作ポイント
①インクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、肘を伸ばして胸の上でダンベルを構える

②肩甲骨を寄せたまま、肘を曲げずに腕を開き、ダンベルをできるだけ深く下ろす

③ダンベルを下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま同じ軌道で腕を閉じる

④腕を閉じたら、ダンベルを少し押し上げながら顎をやや引いて大胸筋を完全収縮させる

◆ワンポイントアドバイス
腰を浮かせて動作を行うと、せっかくの大胸筋上に負荷のかかる軌道が損なわれますので、しっかりとインクラインベンチに背中と腰をつけて行ってください。

デクラインダンベルフライ(大胸筋下部内側)

デクラインダンベルフライは、大胸筋下部のなかでも内側に効果のあるダンベル筋トレです。

◆デクラインダンベルフライのやり方と動作ポイント
①デクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、肘を伸ばして胸の上でダンベルを構える

②肩甲骨を寄せたまま、肘を曲げずに腕を開き、ダンベルをできるだけ深く下ろす

③ダンベルを下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま同じ軌道で腕を閉じる

④腕を閉じたら、ダンベルを少し押し上げながら顎をやや引いて大胸筋を完全収縮させる

◆ワンポイントアドバイス
デクラインダンベルプレスと違い、腰を浮かせての補助はあまり意味がありませんので、最後までしっかりとデクラインベンチに腰をつけて行ってください。

ベントアームダンベルプルオーバー(大胸筋全体)

大胸筋に縦方向の刺激を加えるとともに、胸郭を広げる作用もあるのがベントアームプルオーバーで、大胸筋トレーニングの仕上げにも最適な種目です。

広背筋狙いのプルオーバーと違い、肘を曲げるのがポイントです。

大胸筋の発達だけでなく、大胸筋の土台となる胸郭を拡げる効果もありますので、ぜひメニューに組み込みたい種目と言えます。

◆ダンベルプルオーバーのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肘を曲げてダンベルを胸の上で構える

②肩甲骨を寄せながら、肘を曲げたままダンベルを頭の後ろに下ろす

③肘を曲げたまま、肩甲骨を開きながらダンベルを上げていく

④ダンベルを元の位置まで上げたら、肘を絞り、やや顎を引いて大胸筋を完全収縮させる

◆ワンポイントアドバイス
大胸筋に効かせるためには、動作中常に胸の筋肉の動きを意識するようにしてください。

◆初心者の方へのアドバイス
初心者の方は、大胸筋の発達も大事ですが、その土台となる胸郭を広げるために、大きく息をためて肋骨が加圧された状態で動作を行ってください。

胸郭トレーニングも大事

大胸筋の土台を広げるメソッド

【胸囲100cm~110cm以上になる筋トレ】胸郭を広げるトレーニングのやり方また、大胸筋を発達させていくためには、大胸筋自体の筋トレだけでなく、その土台となる胸郭を広げていくことも非常に重要です。

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三角筋のダンベル筋トレ

三角筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:さんかくきん
英語名称:deltoid muscle
部位詳細:前部中部(側部)後部
起始:鎖骨外側前縁肩甲骨肩峰肩甲骨肩甲棘
停止:上腕骨三角筋粗面

三角筋全体のダンベルトレーニング

ダンベルショルダープレス(三角筋全体)

三角筋全体を鍛えることのできる基本種目がダンベルショルダープレスです。立って行うより、座って行うシーテッドプレスの方が反動を抑えられるのでおすすめです。

肩関節保護のために、肘が体幹より後ろに引き上げるこないように気をつけて動作してください。

◆ダンベルショルダープレスのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばし、肩の高さでダンベルをグリップして構える

②背中が丸くならないように視線を上に向け、腕を上に押し出していく

③腕を押し出したら、腕をしっかりと伸ばし三角筋を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
三角筋は背筋や大胸筋に隣接しているため、肩甲骨を動かしてしまうと負荷がそれらの体幹表層筋に逃げてしまいますので、セット中は肩甲骨を動かさないことが大切です。

◆初心者の方へのアドバイス
肩に痛みを感じる場合は、ダンベルシャフトが並行になるように縦持ちでグリップしてみてください。

三角筋前部のダンベルトレーニング

ダンベルフロントレイズ(三角前部)

三角筋前部を集中的に鍛えられる種目がダンベルフロントレイズです。反動を使うと刺激が背筋群に逃げてしまうので気をつけてください。

また、同様の理由で肩甲骨を寄せない意識で行うと効果的です。

◆ダンベルフロントレイズのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばし、腕を伸ばした位置でダンベルをグリップして構える

②上半身を反らせないように気をつけ、肘を伸ばしたまま、肩甲骨を寄せずにダンベルを前に上げていく

③ダンベルを肩の高さまで上げたら、ウエイトに耐えながら同じ軌道で元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
上半身を反らせたり、肩甲骨を寄せる動作を行うと負荷が背筋群に逃げてしまうので注意してください。

◆初心者の方へのアドバイス
慣れないうちは、左右の腕を交互に挙げるオルタネイトスタイルで行ってみてください。

三角筋中部のダンベルトレーニング

ダンベルアップライトロー(三角中部)

三角筋のトレーニング全般に言えることですが、三角筋は大胸筋や背筋群に隣接しているため、初心者の方にとっては、集中的に効かせるのが難しい部位です。

その点、初心者でも行いやすく、三角筋中部を的確に鍛えるのにおすすめの種目がダンベルアップライトローです。

背筋に刺激をのがさないためにも、背中を反らせすぎずに行ってください。

◆ダンベルアップライトローのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばし、腕を伸ばした位置でダンベルをグリップして構える

②肘を先行させて、肩甲骨を寄せないように気をつけて、ダンベルを真上に引き上げていく

③ダンベルを肩の高さまで引き上げたら、ウエイトに耐えながら筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肩甲骨を寄せる動作をしてしまうと背筋群に負荷が逃げてしまうので注意してください。

ダンベルサイドレイズ(三角中部)

サイドレイズは三角筋中部の定番トレーニングと言えますが、最大のポイントは背筋群を使わないようにすることです。このためには、肩甲骨を寄せない意識が大切になります。

◆ダンベルサイドレイズのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばし、腕を伸ばした位置でダンベルをグリップして構える

②上半身を反らせないように気をつけ、肘を伸ばしたまま、肩甲骨を寄せずにダンベルを横に上げていく

③ダンベルを肩の高さまで上げたら、ウエイトに耐えながら同じ軌道で元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
上半身を反らせたり、肩甲骨を寄せる動作を行うと負荷が背筋群に逃げてしまうので注意してください。

◆初心者の方へのアドバイス
初心者の方には、反動が使えずストリクトな動作が行いやすい、座って行うシーテーッド形式をおすすめします。

三角筋後部のダンベルトレーニング

ダンベルリアラテラルレイズ(三角筋後部)

ダンベルリアラテラルレイズは効かせるのが若干難しい種目ですが、反動を使わずしっかりと三角筋後部を意識して行ってください。

また、自立して行うフォームで腰に負担を感じる場合は、図のように器具などで頭を支えて行うことをおすすめします。

◆ダンベルリアラテラルレイズのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばして前傾姿勢を作り、腕を伸ばした位置でダンベルをグリップして構える

②上半身を反らせないように気をつけ、肘を伸ばしたまま、肩甲骨を寄せずにダンベルを後ろに上げていく

③ダンベルを肩の高さまで上げたら、ウエイトに耐えながら同じ軌道で元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
上半身を反らせたり、肩甲骨を寄せる動作を行うと負荷が背筋群に逃げてしまうので注意してください。

◆初心者の方へのアドバイス
背中のトレーニングとは意識を変え、肩甲骨をあまり寄せないようにすることで三角筋後部に負荷を集中できます。

ダンベルフェイスプル(三角筋後部)

三角筋後部は効かせるのが難しい部位ですが、ダンベルを顔に引き寄せる軌道のダンベルフェイスプルなら比較的簡単に利かせられるので、特に初心者の方におすすめです。

無理に高重量設定をすると、背筋群を使ってしまい三角筋後部から負荷が逃げてしまいますので、かなり軽めの重量設定でじっくり効かせることをおすすめします。

◆ダンベルリアデルタローイングのやり方と動作ポイント
①ベンチにうつ伏せになり、腕を伸ばした位置でダンベルをグリップして構える

②肩甲骨を寄せないように気をつけてダンベルを引き上げていく

③ダンベルを肩の高さまで引き上げたら、ウエイトに耐えながら同じ軌道で元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肩甲骨を寄せる動作を行うと負荷が背筋群に逃げてしまうので注意してください。

上腕三頭筋のダンベル筋トレ

上腕三頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:じょうわんさんとうきん
英語名称:triceps
部位詳細:長頭外側頭内側頭
起始:肩甲骨関節下結節上腕骨後面上腕骨後面
停止:尺骨肘頭

上腕三頭筋全体のダンベルトレーニング

ダンベルトライセプスプレス(上腕三頭筋全体)

ダンベルをリバースグリップで保持してダンベルプレスを行う、ダンベルトライセプスプレスは上腕三頭筋全体に効果の高いトレーニング方法です。

二次的に大胸筋上部にも効果があります。

◆ダンベルトライセプスプレスのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、ダンベルを胸の上で逆手でグリップして構える

②肘を外にあまり張り出さないように注意してダンベルを押し上げる

③しっかりと肘を伸ばして上腕三頭筋を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
あまり肘を外に張り出すと、負荷が大胸筋に逃げてしまうので注意が必要です。

上腕三頭筋短頭のダンベルトレーニング

ダンベルフレンチプレス(上腕三頭筋短頭)

上腕三頭筋のなかでも外側にある側頭に効果の高い種目がダンベルフレンチプレスです。肘を頭の横にしっかり固定して行ってください。

なお、肘を開き気味で行うと上腕三頭筋外側(短頭)に効果がありますが、肘を閉じ気味で行うと上腕三頭筋長頭(内側)に効果があります。

◆ダンベルフレンチプレスのやり方と動作ポイント
①ダンベルを頭の上で保持して構える

②肘の位置を動かさないように気をつけて、肘を伸ばしていく

③しっかりと肘を伸ばして上腕三頭筋を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肘の位置を動かすと大胸筋に負荷が逃げてしまうので、肘の位置をしっかりと固定して行うことが大切です。

◆初心者の方へのアドバイス
どうしても反動を使いがちな種目ですので、慣れるまでは座って行うシーテッド形式をおすすめします。

上腕三頭筋長頭のダンベルトレーニング

ダンベルキックバック(上腕三頭筋長頭)

上腕三頭筋の内側にある長頭に効果の高い種目がダンベルキックバックです。肘を伸ばしたポジションで手の平が上に向くように回旋させると上腕三頭筋長頭が完全収縮し、効果が倍増します。

◆ダンベルキックバックのやり方と動作ポイント
①片手をベンチにつき、もう片手でダンベルを保持し、肘を曲げた位置で構える

②肘の位置を動かさないように気をつけて、肘を伸ばしていく

③しっかりと肘を伸ばして上腕三頭筋を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肘の位置を動かすと背筋群に負荷が逃げてしまうので、肘の位置をしっかりと固定して行うことが大切です。

◆初心者の方へのアドバイス
肩関節を動かすと負荷が背筋群に逃げてしまいますので、注意してください。

背筋群のダンベル筋トレ

広背筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:こうはいきん
英語名称:latissimus dorsi muscle
部位詳細:上部下部
起始:下位第6胸椎~第5腰椎の棘突起・肩甲骨下角第9~12肋骨正中仙骨稜・腸骨稜後方
停止:上腕骨小結節稜

広背筋上部のダンベルトレーニング

ストレートアームダンベルプルオーバー(背筋群全体)

広背筋上部に効果の高いダンベル種目がダンベルプルオーバーです。この種目はフォームにより大胸筋トレーニングにもなります。広背筋に負荷をかけるためには、肘を伸ばして行う必要があります。

◆ストレートアームダンベルプルオーバーのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肘を伸ばして胸の上でダンベルを構える

②肘を伸ばしたまま、肩甲骨を開きながらダンベルを頭の後ろに下ろす

③肩甲骨を寄せながら、肘を伸ばしたままでダンベルを元の位置まで上げていく

④ダンベルを上げたら、肘を外に張り出し肩甲骨を寄せきって背筋群を完全収縮させる

◆ワンポイントアドバイス
動作の最後に肩甲骨を寄せて背筋群を収縮させることが大切で、そのためには肘を外に張り出すようなテンションをかけます。

◆初心者の方へのアドバイス
効きにくい場合は、肘を外側に開くようなテンションをかけて行ってみてください。

広背筋下部のダンベルトレーニング

ダンベルローイング(広背筋下部)

広背筋下部に効果的な種目がダンベルローイングです。ベンチなどに片手をついて片腕ずつ行うワンハンドローイングのほうが初心者には効かせやすいでしょう。

胸を張り前を見て、背中が丸まらないように注意し、フィニッシュでしっかりと肩甲骨を寄せてください。

◆ダンベルローイングのやり方と動作ポイント
①ベンチに片手をつき、前傾姿勢を作り、腕を伸ばした位置でダンベルを持って構える

②肩甲骨を寄せながらダンベルを引き上げる

③ダンベルを引き上げたら、肩甲骨を寄せきり、やや顎を上げて背筋群を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
背中が丸まっていると背筋群が完全収縮しないので、視線を前に向け背すじを伸ばして行ってください。

◆初心者の方へのアドバイス
手をつく台は、腕を完全に伸ばしきってもダンベルが床につかない高さのものを選んでください。

ダンベルベントオーバーロー(広背筋中央)

スタンディングポジションで行うダンベルローイング=ダンベルベントオーバーローは、広背筋や僧帽筋だけでなく、インナーマッスルの長背筋群にも効果のあるダンベル筋トレです。胸を張り、背中を反らせるとともに、顎を上げ気味で行うことで背筋群が最大収縮します。

また、初心者の方は姿勢を作り維持するのが難しいので、図のように何かで頭を支えて行うのをおすすめします。

◆ダンベルベントオーバーローのやり方と動作ポイント
①前傾姿勢を作り、腕を伸ばした位置でダンベルを持って構える

②肩甲骨を寄せながらダンベルを引き上げる

③ダンベルを引き上げたら、肩甲骨を寄せきり、やや顎を上げて背筋群を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
背中が丸まっていると背筋群が完全収縮しないので、視線を前に向け背すじを伸ばして行ってください。

ダンベルデッドリフト(広背筋下部)

広背筋下部を中心に背筋全体に効果的なのがダンベルデッドリフトです。腰を丸めると痛める原因になりますので、胸を張り背中を反らせて行って下さい。また、やや上を見ながら動作する正しいフォームになります。

なお、背筋群は肩甲骨を完全に寄せた状態で収縮しますので、しっかりと肩甲骨を寄せきることが大切です。

◆ダンベルデッドリフトのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばし、足を閉じて膝を曲げて立ち、足の外側でダンベルを持って構える

②まずは膝を伸ばす動作で初動を行い、ダンベルが床から浮いたら、肩甲骨を寄せながら立ち上がりダンベルを引き上げていく

③ダンベルを引き上げたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させる

④ある程度コントロールした速度で元に戻り、反動を使わずに再びダンベルを引き上げていく

◆ワンポイントアドバイス
腰を曲げ、背中が丸まった状態で動作を行うと腰に対して大きな負担がかかりますので、視線を上に向け、背すじを伸ばすことを意識してください。

◆初心者の方へのアドバイス
効きにくい場合は、ダンベルを挙げる軌道を太腿の外側真横で行ってみてください。

プッシュアップローイング(広背筋中央部)

プッシュアップローイングは腕立て伏せにダンベルローイングを組み合わせた、背筋にも効果のある腕立て伏せです。

僧帽筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:そうぼうきん
英語名称:trapezius muscle
部位詳細:上部中部下部
起始:後頭骨上項線・外後頭隆起・頚椎棘突起第7頚椎・第1~3胸椎棘突起第4~12胸椎棘突起
停止:肩甲棘・肩峰

僧帽筋のダンベルトレーニング

ダンベルシュラッグ(僧帽筋)

僧帽筋に負荷を集中できるトレーニング種目がダンベルシュラッグです。肩甲骨を完全に寄せきり、僧帽筋が最大収縮するときに顎を上げて上を見るようにすると、さらに効果が増します。

◆ダンベルショルダーシュラッグのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばして立ち、肘を伸ばし腕を下ろした位置でダンベルを持って構える

②肘を伸ばしたまま肩甲骨を引き寄せてダンベルを引き上げていく

③肩甲骨を引き寄せたら、顎をやや上げて僧帽筋を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肩関節や肘関節を動かしてしまうと、僧帽筋から負荷が逃げてしまいますので肩甲骨を寄せる動作だけに集中して行ってください。

上腕二頭筋のダンベル筋トレ

上腕二頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:じょうわんにとうきん
英語名称:biceps
部位詳細:長頭短頭
起始:肩甲骨関節上結節肩甲骨烏口突起先端
停止:橈骨粗面

上腕二頭筋全体のダンベルトレーニング

ダンベルカール(上腕二頭筋全体)

上腕二頭筋全体に最適な種目がダンベルカールです。肘を体幹側部で固定し、反動を使わずに動作することが大切です。

また、肘が完全に伸びきると負荷が抜けてしまいますので、肘が伸びきるやや手前で反復することも重要なポイントになります。

◆ダンベルカールのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばして立ち、腕を伸ばした位置でダンベルをグリップして構える

②肘の位置を動かさないように注意し、肘を曲げてダンベルを持ち上げていく

③ダンベルを持ち上げたら、ウエイトに耐えながら筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肘の位置を動かすと僧帽筋に負荷が逃げやすくなりますので、しっかりと肘の位置を固定して行うことが大切です。

◆初心者の方へのアドバイス
つい重さを追求しがちな種目ですが、高重量のダンベルを反動を使ったり肩関節を動かして挙げても背筋群に負荷が逃げるだけです。しっかりとコントロールできる重量設定をしてください。

上腕二頭筋長頭のダンベルトレーニング

ダンベルハンマーカール(上腕二頭筋長頭)

ダンベルハンマーカールは、上腕二頭筋のなかでも長頭(外側)に効果的なやり方です。シャフトを握りしめず、親指と人差し指の上にプレートを乗せるような保持の仕方をすると、負荷が上腕二頭筋に集中します。

◆ダンベルハンマーカールのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばして立ち、腕を伸ばした位置で手の平が向き合うようにダンベルをグリップして構える

②肘の位置を動かさないように注意し、肘を曲げてダンベルを持ち上げていく

③ダンベルを持ち上げたら、ウエイトに耐えながら筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肘の位置を動かすと僧帽筋に負荷が逃げやすくなりますので、しっかりと肘の位置を固定して行うことが大切です。

ダンベルサイドカール(上腕二頭筋長頭)

ダンベルサイドカールはダンベルハンマーカールのバリエーションの一つで、上腕二頭筋長頭のマイナーな作用である肩関節の水平内転・屈曲を利用した、非常に収縮率の高いトレーニング方法です。

◆ダンベルサイドカールのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばして立ち、腕を伸ばした位置で片手でダンベルをグリップして構える

②肘の位置を動かさないように注意し、肘を曲げてダンベルを胸の前に持ち上げていく

③ダンベルを持ち上げたら、ウエイトに耐えながら筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
ダンベルサイドカールは通常のカール系種目と刺激が異なるため、上腕二頭筋がトレーニングの負荷に慣れてしまった発達停滞期に導入すると効果的です。

上腕二頭筋短頭のダンベルトレーニング

ダンベルコンセントレーションカール(上部二頭筋短頭)

力こぶの高さに関わる上腕二頭筋短頭を集中的に鍛えられる種目がダンベルコンセントレーションカールです。ダンベルを持ち上げながら手首を回外(小指を上にする回転)を加えると、非常に高い効果が得られます。

◆ダンベルコンセントレーションカールのやり方と動作ポイント
①ベンチに座り、太ももの内側に肘を当て、ダンベルを片手でグリップして構える

②肘の位置を動かさないように注意し、肘を曲げてダンベルを胸の前に持ち上げていく

③ダンベルを持ち上げたら前腕を回外回旋させて上腕二頭筋を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
ダンベルを持ち上げた後に、前腕を回外回旋させることが、上腕二頭筋短頭を強く収縮させるためには重要です。

◆初心者の方へのアドバイス
挙げる時だけでなく、下ろす時にもウエイトに耐えながらゆっくりと下ろし、伸張性収縮(エキセントリック収縮)の刺激をしっかりと入れてください。

インクラインダンベルカール(上腕二頭筋短頭)

インクラインダンベルカールは、肘を体幹の後方に置くことで上腕二頭筋短頭を強く収縮させることのできる筋トレ方法です。肘を動かさず、肩の直下に固定して動作をすることが最大のポイントです。

◆インクラインダンベルカールのやり方と動作ポイント
①インクラインベンチに座り、腕を伸ばした位置でダンベルをグリップして構える

②肘の位置を動かさないように注意し、肘を曲げてダンベルを持ち上げていく

③ダンベルを持ち上げたら、ウエイトに耐えながら筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肘の位置を動かすと僧帽筋に負荷が逃げやすくなりますので、しっかりと肘の位置を固定して行うことが大切です。

ダンベルドラッグカール(上腕二頭筋短頭)

ダンベルドラッグカールは、肘関節を後方に引くことでより重い重量で上腕二頭筋を鍛えられる、カール系では珍しい複合関節種目です。

つい高重量に設定しがちですが、あくまでも肘関節がしっかりと屈曲できる重さで行ってください。

◆ダンベルドラッグカールのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばして立ち、腕を伸ばした位置でダンベルをグリップして構える

②肘を後ろに引きながら、肘を曲げてダンベルを持ち上げていく

③ダンベルを持ち上げたら、同じ軌道でウエイトに耐えながら筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肘関節を後ろに引くときに肩甲骨を寄せてしまうと負荷が僧帽筋に逃げてしまうので注意が必要です。

腹筋群のダンベル筋トレ

腹筋群の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:ふっきんぐん
英語名称:abdominal muscles
部位詳細:腹直筋外腹斜筋内腹斜筋腹横筋
起始:恥骨稜・恥骨結合・恥骨結節第5~12肋骨外面胸腰筋膜深葉・上前腸骨棘・鼡径靭帯・腸骨稜第7?12肋軟骨内面・鼡頚靭帯・上前腸骨棘
停止:剣状突起・第5~7肋軟骨外面鼡径靭帯・腹直筋鞘前葉・腸骨稜外唇第10~12肋骨下縁・腹直筋鞘・精巣挙筋剣状突起・白線・恥骨

腹筋群のダンベルトレーニング

ダンベルトゥータッチクランチ(腹筋全体)

非常に強度の高いトレーニングですが、腹直筋全面と内外腹斜筋にも爆発的な刺激を加えられるのがダンベルトゥータッチクランチです。手足を近づけて、腹筋群が最大収縮するときに息を吐ききるように意識してください。

◆ダンベルトゥータッチクランチのやり方と動作ポイント
①仰向けになり、ダンベルを胸の上で構える

②片側の膝を立て、もう片側のつま先を対角線になるダンベルに合わせにいく

③つま先とダンベルを合わせたら、息を全て吐いて顎を引き、腹筋群を完全収縮させる

④ゆっくりと元に戻る

⑤反対側のつま先を対角線になるダンベルに合わせにいく

◆ワンポイントアドバイス
本種目は体幹トレーニングに近いカテゴリーの種目で、ゆっくりとした動作で、いかに丁寧に効かせるかが大切です。

ダンベルクランチ(腹直筋)

ダンベルを使って腹直筋上部を効率的に鍛えることのできるのがダンベルクランチです。息を吐きながらダンベルを押し上げ、できるだけ高く持ち上げて息を吐ききりましょう。

◆ダンベルクランチのやり方と動作ポイント
①仰向けになり、ダンベルを胸の上で構える

②息を吐きながら上半身を起こし、ダンベルを高く上げる

③ダンベルを上げたら、息を全て吐いて顎を引き、腹直筋を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
上半身を起こすよりも、ダンベルを高く上げる意識で行ってください。

◆初心者の方へのアドバイス
身体を下ろしたときに腰を反らせて浮かせると、腰椎を痛めるリスクがありますので、十分に注意してください。

ダンベルレッグレイズ(腹直筋下部)

ダンベルレッグレイズは、足先でダンベルを挟むことで通常のレッグレイズの負荷を高める種目です。

反動を使ったり、腰を反らせて動作を行うと腰を痛めるリスクがありますので気をつけてください。

◆ダンベルレッグレイズのやり方と動作ポイント
①仰向けになり、足を伸ばしてつま先でダンベルを保持して構える

②息を吐きながら足を上げていく

③足を45度ほど上げたら、息を全て吐いて顎を引き、腹直筋を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ足を下ろす

⑤反動を使わず再び足を上げていく

◆ワンポイントアドバイス
呼吸と顎の動作を意識して腹直筋を最大収縮させることが大切です。また、反動を使うと腰を痛めるリスクがありますので注意してください。

ダンベルサイドベント(腹斜筋)

ダンベルサイドベントは腹斜筋に集中的な負荷を加えられるダンベル筋トレ種目です。

大きな動作で腹斜筋を完全伸展・最大収縮させることを意識して行ってください。

◆ダンベルサイドベンドのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばして立ち、両手にダンベルを保持して構える

②片側に大きく上半身を倒していく

③片側の腹斜筋を最大伸展、もう片側の腹斜筋を最大収縮させる

④元に戻る

⑤反対側に上半身を倒していく

◆ワンポイントアドバイス
できるだけ大きな動きで上半身を倒し、腹斜筋を最大伸展・最大収縮させるのがポイントです。

ダンベルウッドチョッパー(腹斜筋)

腹斜筋を斜め方向に強く刺激できるダンベルトレーニングがダンベルウッドチョッパーで、大きな動きを意識して行うことがポイントです。

また、腹斜筋の拮抗筋である腰側部のインナーマッスル・回旋筋に対しても高い効果があります。

T-プッシュアップ(腹斜筋)

T-プッシュアップは腕立て伏せからの捻り動作により腹斜筋など体幹側部にも効果のある腕立て伏せバリエーションです。

脊柱起立筋のダンベル筋トレ

長背筋群・脊柱起立筋の英語名称・構造・部位詳細

Erector-Spinae.jpg

読みかた:せきちゅうきりつきん
英語名称:erector spinae muscle
部位詳細:腸肋筋最長筋棘筋
長背筋群=脊柱起立筋+多裂筋+回旋筋など

長背筋群のダンベルトレーニング

・ダンベルグッドモーニング(長背筋群)

ダンベルを使ったグッドモーニングは、動作の軌道を斜めに変化できるため、長背筋のなかでも脊柱起立筋だけでなく、側部に位置する回旋筋も鍛えることができます。

なお、腰椎保護のため腰を曲げる角度は90度までに抑えるようにしてください。

◆ダンベルグッドモーニングのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばし、ダンベルを保持して構える

②背中を丸めないように気をつけ、ダンベルを置くような動作で、上半身を倒していく

③上半身を倒したら、ゆっくりと効かせながら元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
背中が丸くなると腰を痛めるリスクがありますので、前を見て背すじを伸ばした状態を保ってください。

◆初心者の方へのアドバイス
顎を引くと背中が丸まり効果が半減します。前を向くくらいの意識で行ってください。

下半身のダンベル筋トレ

大腿四頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:だいたいしとうきん
英語名称:quadriceps
部位詳細:大腿直筋外側広筋内側広筋中間広筋
起始:腸骨下前腸骨棘・寛骨臼上縁大腿骨大転子外側面・転子間線・殿筋粗面大腿骨粗線内側唇大腿骨前外側面
停止:膝蓋骨上縁・脛骨粗面膝蓋骨上外側縁・頸骨粗面膝蓋骨上内側縁・脛骨結節膝蓋骨・頸骨粗面

ハムストリングスの英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:はむすとりんぐす
英語名称:hamstrings
部位詳細:大腿二頭筋長頭大腿二頭筋短頭半膜様筋半腱様筋
起始:坐骨結節大腿骨粗線外側唇・外側筋間中隔坐骨結節坐骨結節内側面
停止:腓骨頭腓骨頭脛骨内側顆・斜膝窩靭帯脛骨粗面内側

下半身全体のダンベルトレーニング

ダンベルスクワット(下半身全体)

下半身全体に非常に効果の高いダンベルトレーニングがダンベルスクワットです。膝関節を痛めないために、膝はつま先より前には出さないでください。また、背中を丸めて行うと腰椎を痛める可能性がありますので、必ず胸を張って動作してください。

◆ダンベルスクワットのやり方と動作ポイント
①足を肩幅程度に開き、背すじを伸ばし、ダンベルを保持して構える

②膝がつま先よりも前に出ないように気をつけ、お尻を突き出しながらしゃがんでいく

③太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに同じ軌道で立ち上がる

◆ワンポイントアドバイス
椅子に座る要領で動作をすると正しいフォームになります。また、背中が丸くならないように、視線をやや上に向けるのがコツです。

◆初心者の方へのアドバイス
上手く動作ができない時は、椅子を準備してそこへ座る軌道で動作を行うと、正しいフォームが習得できます。

ダンベルスティッフレッグドデッドリフト(ハムストリングス)

膝をほぼ伸ばした状態でダンベルデッドリフトを行うダンベルスティッフレッグドデッドリフトは、ハムストリングスを集中的に鍛えることのできるバーベル筋トレ種目です。

高重量を追求するのではなく、軽めの重量でしっかりとハムストリングスのストレッチを行いながら効かせることがポイントです。

◆ダンベルスティッフレッグドデッドリフトのやり方と動作ポイント
①足を閉じ、背すじを伸ばし、ダンベルを保持して構える

②膝を伸ばしたまま、上半身を前に倒していく

③ハムストリングスに十分にストレッチをかけたら元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
本種目は重量を狙うのではなく、いかにハムストリングスを丁寧にストレッチングさせるかが重要です。

大腿四頭筋のダンベルトレーニング

ダンベルレッグエクステンション(大腿四頭筋)

大腿四頭筋の仕上げトレーニングとして最適なのが、ダンベルレッグエクステンションです。足を持ち上げて膝を伸ばす瞬間に、つま先を上に向ける意識をするとさらに効果的です。

◆ダンベルレッグエクステンションのやり方と動作ポイント
①椅子に座り、つま先にダンベルを挟んで構える

②膝を伸ばしてダンベルを持ち上げていく

③ダンベルを持ち上げたら、つま先を手前に曲げて大腿四頭筋を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
上半身を後ろに倒すと、負荷が腹筋群に逃げてしまうので注意が必要です。

◆初心者の方へのアドバイス
挙げる時だけでなく、下ろす時にもしっかりと効かせるのが重要な種目です。

大腿二頭筋のダンベルトレーニング

ダンベルフロントランジ(ハムストリングス)

ハムストリングスに対して効果の高いダンベル筋トレがダンベルフロントランジです。後ろ足に意識をおいて立ち上がるとさらに効果が倍増します。

◆ダンベルフロントランジのやり方と動作ポイント
①片側の足を前に出し、片側の足を後ろに引き、ダンベルを保持し構える

②前にした足の膝がつま先よりも前に出ないように、斜め後ろにしゃがんでいく

③前にした足の太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに同じ軌道で立ち上がる

④所定回数を行った後、足の前後をかえて再び同様の動作を行う

◆ワンポイントアドバイス
前にした足を主働で行うと大腿四頭筋に、後ろにした足を主働で行うとハムストリングスに効果があります。

ダンベルレッグカール(ハムストリングス)

大腿二頭筋・半腱様筋・半腱膜筋の仕上げトレーニングに効果的なのがダンベルカールです。足を曲げていきながらつま先を伸ばす意識をすると、さらに効果が高まります。

◆ダンベルレッグカールのやり方と動作ポイント
①うつ伏せになり、つま先でダンベルを挟んで構える

②膝を曲げてダンベルを持ち上げていく

③ダンベルを持ち上げたら、つま先を伸ばしてハムストリングスを完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
上半身を反らせると、負荷が脊柱起立筋に逃げてしまいますので気をつけてください。

内転筋群のダンベルトレーニング

ダンベルサイドランジ(内転筋群)

サイドランジは内転筋群に効果的で、スポーツ競技の横ステップ動作の向上にもつながる種目です。上半身を左右に傾けて反動を使ったりせずに行うのがポイントです。

また、伸ばしたほうの足を主働に動作を行うことで、内転筋群への効果がさらに高まります。

◆ダンベルサイドランジのやり方と動作ポイント
①足を大きく開き、ダンベルを保持して構える

②片側の膝を曲げてしゃがんでいく

③曲げたほうの足の太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、伸ばしたほうの足で身体を引き寄せるようにして立ち上がる

④反対側にしゃがんでいく

◆ワンポイントアドバイス
曲げたほうの足を主働で行うと大腿四頭筋に、伸ばしたほうの足を主働で行うと内転筋群に効果があります。

 

筋トレ効果を高めるストレッチ

筋トレの効率を良くし、効果を高めるためにはトレーニングの前・中・後それぞれにストレッチを行うことをおすすめします。筋トレ前・中・後のストレッチは効果や行う意味が違いますが、それは以下の通りです。

○筋トレ前:筋肉を温めるアップの効果があり、あわせて神経系を運動をするモードに切り替える意味があります。

○筋トレ中:筋肉が冷めるのを防ぎ、血行を上げ疲労物質が蓄積するのを予防しパフォーマンス維持の意味があります。

○筋トレ後:筋肉を冷まし、緊張した筋肉の収縮感を取り除くことで神経系を休息モードに切り替える意味があります。

ストレッチの基本的なやり方として、ストレッチをする対象筋肉の作用と収縮方向を理解し、その筋肉の逆方向に伸ばしてストレッチを行います。

また、反動を使ったようなやり方は怪我のリスクがあるため、ゆっくりと静かに少しずつストレッチをしていくことが非常に重要です。

全ダンベル筋トレ種目一覧

大胸筋のダンベル筋トレメニュー

背筋群のダンベル筋トレメニュー

三角筋のダンベル筋トレメニュー

ダンベルショルダープレス
ダンベルアップライトロー
ダンベルフロントレイズ
ダンベルサイドレイズ
ダンベルリアラテラルライズ
ダンベルリアデルタロー

上腕三頭筋のダンベル筋トレメニュー

上腕二頭筋のダンベル筋トレメニュー

体幹・腹筋のダンベル筋トレメニュー

ダンベルクランチ
ダンベルレッグレイズ
ダンベルサイドベント
ダンベルウッドチョッパー
ダンベルトゥタッチクランチ
ダンベルグッドモーニング

下半身のダンベル筋トレメニュー

 

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