【スミスマシンスクワット】下半身に効果的なジム筋トレと足の置き位置

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

スミスマシンスクワットはフリーウエイトに近い感覚でトレーニングできる上、ウエイトのグラつきをマシンのレールが支えてくれるので、より高重量で下半身を鍛えることのできる効率的なトレーニング方法です。

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スミスマシンスクワットが効果のある筋肉部位

大腿四頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:だいたいしとうきん
英語名称:quadriceps
部位詳細:大腿直筋外側広筋内側広筋中間広筋
起始:腸骨下前腸骨棘・寛骨臼上縁大腿骨大転子外側面・転子間線・殿筋粗面大腿骨粗線内側唇大腿骨前外側面
停止:膝蓋骨上縁・脛骨粗面膝蓋骨上外側縁・頸骨粗面膝蓋骨上内側縁・脛骨結節膝蓋骨・頸骨粗面

まず、スミスマシンスクワットの主働筋である大腿四頭筋に対して高い効果があります。

ハムストリングスの英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:はむすとりんぐす
英語名称:hamstrings
部位詳細:大腿二頭筋長頭大腿二頭筋短頭半膜様筋半腱様筋
起始:坐骨結節大腿骨粗線外側唇・外側筋間中隔坐骨結節坐骨結節内側面
停止:腓骨頭腓骨頭脛骨内側顆・斜膝窩靭帯脛骨粗面内側

スミスマシンスクワットは、大腿四頭筋の拮抗筋で太もも裏側二位置する膝関節を屈曲させる作用のあるハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)に対しても大きな効果があります。

特に、しゃがむ動作をゆっくり行うと刺激がハムストリングスに集中します。

臀筋群の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:でんきんぐん
英語名称:gluteus muscles
部位詳細:大臀筋中臀筋|小臀筋
起始:腸骨稜・腸骨翼腸骨翼殿筋面・腸骨稜腸骨翼
停止:大腿筋膜外側部・大腿骨粗面大腿骨大転子尖端大腿骨大転子前面

また、スミスマシンスクワットは股関節を伸展させる作用のある臀筋群(大臀筋・中臀筋・小臀筋)に対しても高い効果があります。

特に、立ち上がった時に両膝を伸ばし、かかとを浮かせて臀筋群を最大収縮させる意識で行うと効果が倍増します。

腸腰筋群の英語名称・構造・部位詳細

読みかた:ちょうようきんぐん
英語名称:iliopsoas
部位詳細:腸骨筋大腰筋小腰筋

下腿三頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:かたいさんとうきん
英語名称:triceps muscle of calf
部位詳細:腓腹筋外側頭腓腹筋内側頭ヒラメ筋
起始:大腿骨外側上顆大腿骨内側上顆腓骨頭・脛骨後面
停止:踵骨隆起踵骨隆起踵骨隆起

さらに、スミスマシンスクワットは二次的にふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋や、股関節を屈曲させる作用のある腸腰筋群にも効果があります。

スミスマシンスクワットの動画とやり方

こちらがスミスマシンスクワットの模範的な動画になります。参考にしてください。

また、スワット系種目の基本的なフォームを図解したのがこちらです。動画と上図を参考に安全にスミスマシンスクワットを行ってください。

◆スミスマシンスクワットのやり方と動作ポイント
①足を肩幅程度に開き、背すじを伸ばし、シャフトをかついで構える

②膝がつま先よりも前に出ないように気をつけ、お尻を突き出しながらしゃがんでいく

③太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに同じ軌道で立ち上がる

◆ワンポイントアドバイス
フリーウエイトでのスクワットと違い、軌道が垂直に固定されているため、膝への負担を避けるために、やや足を前においてマシンにもたれる意識で構えてください。

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ジムトレーナーとしての実際の指導ポイント

トレーニング動作と首の連動性

トレーニングフォーム全般に言える大切なポイントは、まず実施種目の動作と首の連動性を意識することです。具体的には、身体の前側にある筋肉(押す動作に使われる筋肉=大胸筋・三角筋・上腕三頭筋・大腿四頭筋など)を最大収縮させるためには動作フィニッシュで首を前に傾ける(顎を引く)ことが大切です。

逆に、身体の後ろ側にある筋肉(引く動作に使われる筋肉=広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋・脊柱起立筋・ハムストリングスなど)を最大収縮させるためには動作フィニッシュで首を後ろに傾ける(顎を上げる)ことが大切です。

トレーニング動作と呼吸

トレーニング動作と呼吸タイミングも筋トレの重要な要素です。筋肉は息を吐いたときに収縮し、息を吸った時に弛緩するという特徴があります。ですので、筋肉が最大収縮するポイント=動作フィニッシュの位置で息を吐き切り筋肉を完全収縮させるのがベストです。そして、フィニッシュ位置で動作を止め、息を吸ってから元に戻る動作に入ります。

それでは、次の項目では、実際に筆者がジムトレーナーとして運営ジムで選手に指導している本種目の具体的な動作ポイント・フォームについて解説します。

本種目の具体的な動作ポイント・フォーム

スミスマシンはバーベルの軌道が固定されているため、負荷の逃げ場がなく、フォームが悪いと全て腰関節と膝関節に負荷がかかってしまいます。

通常のバーベルスクワットと違い、膝への負荷を逃がすために、やや前よりに足を置くことが非常に重要なポイントです。

スミスマシンスクワットの順番と回数設定

ターゲットにする筋繊維に最適な反復回数

筋肉を構成している筋繊維には主に三種類があり、それは、筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)、筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)、筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)で、それぞれの特徴と鍛えるのに適切な反復回数は以下の通りです。

筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)

筋肥大を目的とした筋力トレーニングを実施する場合は、筋肥大しやすい特性を持つ「筋繊維タイプ2b(短時間に爆発的な収縮をする筋繊維)」を対象として行います。具体的には8~10回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施します。

筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)

体力作りを目的とした筋力トレーニングを実施する場合は、中程度に筋肥大する特性を持つ「筋繊維タイプ2a(持久要素のある瞬発的な収縮をする筋繊維)」を対象として行います。具体的には12~15回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施します。

筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)

筋肥大を伴わない筋力トレーニングを実施する場合は、ほぼ筋肥大せずに緊密度が向上する特性を持つ「筋繊維タイプ1(持久的に収縮をする筋繊維)」を対象として行います。具体的には20回以上の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施します。

トレーニング種目を実施する順序

トレーング種目を実施する順序は、コンパウンド種目(複数の筋肉と関節を動かす多関節運動種目)を先に行い、その後でアイソレーション種目(単一の筋肉と関節を動かす単関節運動)を行うのが基本です。また、複数のコンパウンド種目・アイソレーション種目を実施する場合は、それぞれ使用重量の高い種目から先に行います。

スミスマシンスクワットは、下半身の高重量複合関節種目ですので、下半身トレーニングの最初に行ってください。

また、適切な1セットの負荷回数設定は以下の通りです。

○筋肥大トレーニング:6~10回
○通常トレーニング:15回前後
○ダイエット筋トレ:20回以上

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筋肉の名称と作用

身体を鍛えていく上で、まず理解したいのが全身の主な筋肉の名称と作用です。それぞれの筋肉の役割を知ることで、効率のよいトレーニングを行うことが可能になります。

▼筋肉名称デジタル図鑑

【筋肉名称デジタル図鑑】各部位の名前・作用・筋トレ方法(鍛え方)

さまざまな筋トレメソッド

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筋トレ効果を高める各種のメソッド・トレーニング方法を詳細解説したものが下記の記事です。刺激を変えたい、さらに追い込みたいときなどに是非ご活用ください。

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トレーニングベルトの種類と特徴

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