【筋肉部位別ストレッチ方法】大胸筋・背筋・三角筋・上腕・大腿別に動画で解説

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

全身の筋肉部位別のストレッチ方法を、大胸筋・背筋群(僧帽筋・広背筋)・三角筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋・大腿筋群それぞれに動画をまじえて詳しく解説します。

また、筋トレにおけるストレッチの効果と行うのに最適なタイミングもご紹介します。

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筋トレにおけるストレッチの効果

筋トレ前・中・後でそれぞれ効果的

トレーニング前のストレッチ効果

トレーニング前にストレッチを行うことにより、物理的に血流がよくなるとともに、交感神経が刺激され「筋肉を動かす状態」に身体がなります。

怪我防止・パフォーマンス向上のため、あらゆるタイミングでのストレッチのなかでも、もっとも重要なのが筋トレ前のストレッチです。

トレーニング中のストレッチ効果

トレーニングセットとセットのインターバルで、鍛えている筋肉部位のストレッチを行うことで、筋肉が冷めるのを防止することができるとともに、疲労物質が溜まりにくくなり次セットでの筋トレパフォーマンスが向上します。

トレーニング後のストレッチ効果

トレーニング後にパンプして、収縮傾向の筋肉部位をストレッチすることにより、筋肉の緊張をとることができ超回復の促進につながります。

また、加熱した筋肉を冷ます効果もあり、すみやかに休息モード(副交感神経優位の状態)になることが可能です。

ストレッチの基本

筋肉の持つ収縮方向と逆方向に伸展

ストレッチを行う場合もっとも重要なのは、対象となる筋肉の作用=収縮方向を理解し、その逆方向に伸展させるように動作を行うことです。

勢いをつけず静かに伸展させる

ストレッチのやり方で、絶対に避けたいのが「勢いや反動をつけて行う」ことです。

勢いや反動をつけて無理やり筋肉を伸展させると、パフォーマンスが低下するばかりか怪我の原因にもなりかねませんので、ストレッチは必ずゆっくり静かに少しずつ筋肉を伸展させるようにしてください。

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ストレッチの種類

ストレッチには主にスタティックストレッチングとダイナミックストレッチングがありますが、それぞれの特徴は以下の通りです。

スタティックストレッチング

スタティックストレッチングは反動を使わずに行うストレッチ方法で静的柔軟体操とも呼ばれます。単に「ストレッチ」という場合はスタティックストレッチングのことをさします。

ダイナミックストレッチング

ダイナミックストレッチングは反動を利用して強く筋肉を伸ばすストレッチ方法で、動的柔軟体操とも呼ばれます。

PNFストレッチ

PNFストレッチは、近年、競技能力向上目的でトップアスリートも導入するようになってきた、スポーツ向きのストレッチ方法です。

PNFストレッチとは、「Proprioceptive Neuromuscular Facilitation」の頭文字をとったストレッチ方法で、直訳すると「固有感覚神経筋機能促進」となり、一般的には「固有受容性神経筋促通法」と呼ばれています。

競技スポーツへの応用として行われるPNFストレッチは、主に肩関節周辺とハムストリングスに対して行われます。肩関節周辺インアーマッスルやハムストリングスは競技能力に大きく影響する筋肉なので、競技までには確実かつしっかりとストレッチを行い、可動域を広げておきたい部位です。

▼PNFストレッチのやり方

PNFストレッチの実施方法(動画解説)

大胸筋の作用と収縮方向

大胸筋は上部・下部・内側・外側に分けられ、それぞれの働きと収縮方向は以下の通りです。

大胸筋上部:「腕を斜め上に押し出す」働きがあります。

大胸筋下部:「腕を斜め下に押し出す」働きがます。

大胸筋内側:「腕を前方で閉じる」働きがあります。

大胸筋外側:「開いた腕を閉じる」働きがあります。

背筋群の作用と収縮方向

背筋は僧帽筋・広背筋・長背筋に分けられ、それぞれの働きと収縮方向は以下の通りです。

僧帽筋:「下から腕を引く」働きがあります。

広背筋:「上や前から腕を引く」働きがあります。

長背筋:体幹を伸展させる」「姿勢を維持する」働きがあります。

三角筋の作用と収縮方向

三角筋は前部・中部・後部に分けられ、それぞれの働きと収縮方向は以下の通りです。

三角筋前部:「腕を前に上げる」働きをします。

三角筋中部:「腕を横に上げる」働きをします。

三角筋後部:「腕を後ろに上げる」働きをします。

上腕二頭筋の作用と収縮方向

上腕二頭筋は長頭と短頭に分けられ、それぞれの働きと収縮方向は以下の通りです。

長頭:「肘を曲げる」働きをします。

短頭:「肘を曲げ前腕を回外させる」働きをします。

上腕三頭筋の作用と収縮方向

上腕三頭筋は長頭と短頭(外側頭・内側頭)に分けられ、それぞれの働きと収縮方向は以下の通りです。

長頭:「肘を伸ばし上腕を内転させる」働きがあります。

短頭:「肘を伸ばす」働きがあります。

大腿筋群の作用と収縮方向

大腿筋群は大腿四頭筋とハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)に分けられ、それぞれの働きと収縮方向は以下の通りです。

大腿四頭筋:「膝関節を伸ばし大腿を外転させる」働きがあります。

ハムストリングス:「膝関節を曲げる」働きがあります。

大胸筋のストレッチ方法

斜め下方向と斜め上方向それぞれに伸展させる

こちらは大胸筋上部~中部にかけて効果的なストレッチのやり方です。大胸筋上部の持つ作用である、腕を斜め上に押し上げる方向と逆方向へストレッチを行っていきます。

また、こちらが大胸筋下部~中部にかけて効果的なストレッチで、大胸筋下部の持つ作用である腕を斜め下に押し出す方向と逆方向にストレッチしていきます。

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背筋群のストレッチ方法

首周辺(僧帽筋)および上方へ伸展(広背筋)

こちらが、僧帽筋の理想的なストレッチ方法の動画です。僧帽筋をしっかりと伸展させる方向にストレッチを行っていきます。

また、こちらが典型的な広背筋のストレッチ方法です。広背筋の作用である、腕を上から引き寄せる方法と逆の方向にストレッチを行います。

三角筋のストレッチ方法

こちらが三角筋の理想的なストレッチ方法の動画です。三角筋それぞれの作用、腕を上・前・横・後ろに上げる方向とそれぞれ逆方向へストレッチすることで、三角筋の前部・中部・後部をまんべんなくストレッチすることができます。

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上腕二頭筋のストレッチ方法

こちらが上腕二頭筋の理想的なストレッチの動画です。上腕二頭筋の持つ二つの作用である肘関節屈曲・前腕回外の逆方向、つまり肘関節伸展・前腕回内方向へストレッチを行っていきます。

上腕三頭筋のストレッチ方法

こちらが、上腕三頭筋の理想的なストレッチ方法の動画です。上腕三頭筋の持つ二つの作用である肘関節伸展・上腕内転の逆の動作、つまり肘関節伸展・上腕の外転方向へストレッチを行います。

大腿筋群のストレッチ方法

こちらが大腿四頭筋の理想的なストレッチの動画です。膝を曲げることで筋肉を伸展させるとともに、やや横方向にも内転させます。

また、つま先を伸ばすことで、前脛骨筋のストレッチにもなります。

こちらがハムストリングスの理想的なストレッチ動画です。

ハムストリングスは無理に伸展させると肉離れを起こしやすい箇所なので、ゆっくり静かに少しずつ動作を行ってください。

また、つま先を手前に向けることで、下腿三頭筋(ふくらはぎ)のストレッチにもなります。

アスリートも行うPNFストレッチ

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下記の記事では、トップアスリートのコンディショニングなどにも取り入れられ、近年注目を浴びているストレッチ方法の「PNFストレッチ法」について、その理論・特徴を解説するとともに、具体的なやり方を動画をまじえてご紹介しています。

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