本記事は元JOC2020年度強化指定選手・現フィジーク競技選手による執筆記事です。

細マッチョ向き自重スクワットのやり方とフォーム・コツをフィジーク選手(元JOC強化指定選手)が解説

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

自重スクワットの細マッチョ向きのやり方とフォームのポイント・コツ、適切な負荷回数設定などについて、現役フィジーク選手で元JOC強化選手が解説します。なお、本記事はフィジークトレーニングに特化した記載内容です。総合的な解説は「動画付き解説」の項目にリンクしているメイン記事をご参照ください。

この記事の執筆者

この記事を執筆したのは当サイト所属選手・監修者であるJOC元強化指定選手・現フィジークのHAYATE選手です。

【監修者】テコンドー・フィジーク上岡颯選手・プロフィール
当サイト監修者であるテコンドー・フィジークの上岡颯選手のプロフィールです。 監修者プロフィール 大東文化大学テコンドー部卒(2019年主将) 幼少からフルコンタクト空手を始め、ジュニア県チャンピオンになった後、指導者に蹴り技の資質を...
執筆者・監修者・運営者情報

細マッチョとは

細マッチョとは、きっちりとした基準があるわけでなく、あくまでも一般的なイメージ・概念ですが、一般的な概念としては、「体脂肪が少なく腹筋が割れて見える」「過度に筋肉がつきすぎていない」です。そして、この基準を競技化したのがフィジーク競技です。詳しくは下記の記事をご参照ください。

細マッチョの体重と体脂肪率|身長ごと(165・170・175・180・185cm)の標準値
一般的にいわゆる「細マッチョ」と呼ばれる体型とはいったいどのようなものでしょう? 体脂肪率とBMI指数から算出した身長ごとの標準的な体重の基準値をご紹介します。 この記事の執筆者 この記事を執筆したのは当サイト所属選手・監修者であ...

自重スクワットが主に効果のある筋肉部位

自重スクワットは主に大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋群に対して負荷がかかるトレーニングです。なお、筋力トレーニングの対象となる主な全身の筋肉については下記のデジタル図鑑をご参照ください。

【筋肉名称デジタル図鑑】各部位の名前・作用・筋トレ方法(鍛え方)
全身の筋肉のなかでも筋トレで鍛える対象となる骨格筋(表層筋・深層筋)を部位別にその名称と作用を解説します。また、あわせて各筋肉部位別の代表的な筋トレ種目を図説するとともに、部位別筋トレ記事(動画付き)のリンクもご紹介します。 なお、体...

自重スクワットのやり方とフォームのポイント

競技者・上岡颯による筋トレアドバイスの見出し画像

本種目の概要

自重スクワットは下半身トレーニングの代表的な種目であるだけでなく、キングオブトレーニングとも呼ばれる筋トレの基本となる種目です。

本種目を実施する時にまず注意することは、膝がつま先よりも前に出ないようにすることで、これにより膝関節の負担を防ぐことが可能です。膝が前に出すぎないようにするためのコツは、やや斜め後ろに腰を落としていくことで、ちょうど椅子に座るときの動作起動とほぼ同じです。

股関節があまり柔軟でない方は、この動作起動をとりにくい事がありますので、そのような場合にはかかと下に1cmくらいの板を置いてスクワットを行うとスムーズに動作できます。

次に重要なポイントは、つま先の向きと膝の向きを揃えることです。膝の向きよりもつま先が外に開いている、またはつま先が内に閉じている状態で動作を繰り返すと、膝関節にねじれ負荷が加わるため故障のリスクにもつながりかねません。

このほかに、背筋をしっかりと伸ばして胸を張ることも大切で、背中が丸まったままのフォームだと負荷が下半身の前側だけに集中したり、腰が痛くなる原因にもなるのでしっかりと胸を張る意識を心がけましょう。

なお、腰を下ろす深さは「膝関節の角度が90度前後」を目安にするとよいでしょう。あまり深く腰を下ろすと、膝関節に負担がかかってしまいます。

本種目の動作手順

①肩幅程度に足を開き、胸を張って構える

②斜め後ろに腰を落としていく

③膝が90度前後でいったん動作を止め、そこから立ち上がって元に戻る

動画付き解説

【自重スクワット】種類ごとの正しいフォームとやり方・呼吸方法を解説
自重スクワットは全ての筋トレの基本とも言っていいほどの定番種目で「キング オブ トレーニング」とも呼ばれるほどです。その正しいフォーム・やり方のポイント・呼吸方法などを動画をまじえて解説します。 自重スクワットが効果のある筋肉部位 筋肉...

自重スクワットのバリエーション種目

ワイドスクワット

大きく足を開いて行うスクワットのバリエーションで、内転筋群にも効果の高い種目です。膝の向きとつま先の向きが同じ方向になるよう、特に注意が必要です。

ブウガリアンスクワット

片足を後方の台などに乗せて行うバリエーションで、オリンピックのブルガリア体操チームが発案したところから命名されました。別名ワンレッグスクワットとも呼ばれます。後ろにした脚を主動にして動作することで、ハムストリングスに効果的です。

シシースクワット

後方にのけぞるような姿勢で行うバリエーションで、大腿四頭筋に集中的に負荷が加わります。バランスをとるのが難しいので、図のように柱などをもって行うのが一般的です。

フロントランジ

ブルガリアンスクワットを低強度にしたようなバリエーションで、同様にハムストリングスなど脚の後ろ側の筋肉群に効果的です。

サイドランジ

大きく足を開き、左右に交互にしゃがんでいくバリエーションで、太ももの内側にある内転筋群に効果的です。

筋繊維の種類と細マッチョになるための負荷回数設定

筋トレ対象となる筋肉=骨格筋は、筋繊維が束状になり構成されています。そして、その筋繊維は主に2種類(速筋と遅筋)に分類され、さらに速筋は2タイプ(TYPEⅡa・TYPEⅡb)に分類されます。これらの各筋繊維タイプにはそれぞれに特性があり、トレーニングに対する反応や適正な負荷回数設定も異なります。

①遅筋(筋繊維タイプⅠ)

60秒を超えるような持続的かつ持久的な運動において、中心となって収縮する筋繊維タイプです。レジスタンストレーニングをしてもあまり筋肥大は起こさず、筋スタミナや筋密度が向上する傾向にあります。筋力トレーニングでは20回以上の反復で限界がくるような負荷回数設定でトレーニングを実施します。

②速筋(筋繊維タイプⅡa)

30~60秒程度の短時間の持続的な瞬発運動において、中心となって収縮する筋繊維タイプです。レジスタンストレーニングによって筋肥大するとともに筋スタミナも向上する傾向にあります。筋力トレーニングでは12~15回程度の反復で限界がくるような負荷回数設定でトレーニングを実施します。

③速筋(筋繊維タイプⅡb)

30未満の極めて短時間かつ瞬発的な運動において、中心となって収縮する筋繊維タイプです。レジスタンストレーニングによって強く筋肥大する傾向にあります。筋力トレーニングでは6~12回程度 程度の反復で限界がくるような負荷回数設定でトレーニングを実施します。

骨格筋を構成している筋繊維には大きく分けて速筋と遅筋の2種類があります。速筋は白っぽいため白筋とも呼ばれます。収縮スピードが速く、瞬間的に大きな力を出すことができますが、長時間収縮を維持することができず張力が低下してしまいます。遅筋は赤みがかった色から赤筋とも呼ばれます。収縮のスピードは比較的遅く、大きな力を出すことはできませんが、疲れにくく長時間にわたって一定の張力を維持することができます。

▼厚生労働省公式ページ

骨格筋(こっかくきん)

参照記事:筋トレ目的別の適切な負荷回数設定

細マッチョ筋トレの重量負荷設定(反復限界回数)を筋肉部位ごとに現役フィージーク選手(元JOC強化指定選手)が解説
細マッチョになるためのフィージーク系筋力トレーニングにおいて、各筋肉部位別に適切な負荷回数設定について解説します。 この記事の執筆者 この記事を執筆したのは当サイト所属選手・監修者であるJOC元強化指定選手・現フィジークのHAYAT...

理想的な細マッチョ体型とは

理想的な細マッチョ体型とは、細マッチョ体型を競う公式競技であるフィージーク競技の審査基準と同様で、上図のようになります。

できるだけ筋肥大すべき筋肉

広背筋・三角筋・上腕三頭筋

これらの筋肉は筋肥大を最優先して、速筋(筋繊維タイプⅡb)をターゲットに6~10回の反復動作で限界が来る負荷設定でトレーニングしていきます。

過度に筋肥大すべきでない筋肉

大胸筋・僧帽筋・上腕二頭筋・下半身

これらの筋肉は過度に筋肥大しないよう、速筋(筋繊維タイプⅡa)をターゲットにして15回前後の反復で限界が来るような負荷設定でトレーニングしていきます。

理想的な細マッチョ体型とは?現役フィージーク選手(元JOC強化指定選手)が解説
細マッチョは男性にも女性にも人気の体型として、日々トレーニングにいそしむ男性陣も少なくありませんが、その理想的な体型とはどのようなものなのでしょう? 元JOC強化指定選手で、現フィージーク競技選手(細マッチョ体型を競う公式競技)である...

細マッチョになるための二つのアプローチ

細めの体形か太めの体形かで異なる

一般的に、細マッチョの基準とされるのがBMI22前後、体脂肪率15%前後ですが、このような体形になるためには現状の自分の体形によって二つのアプローチがあり、それは以下の通りです。

①細めの体形の場合:まず筋肉をつける

②太めの体形の場合:まず体脂肪を減らす

そして、BMI22前後・体脂肪率15%前後の体形の場合、またはトレーニングによってそうなった場合は、筋肉を維持したり、より見栄えのよい形にするために、筋繊維TYPE2aをターゲットにした15回前後の反復で限界がくる負荷回数設定で「細マッチョ筋トレ」を行っていきます。

▼関連記事

細マッチョの体重と体脂肪率|身長ごと(165・170・175・180・185cm)の標準値
一般的にいわゆる「細マッチョ」と呼ばれる体型とはいったいどのようなものでしょう? 体脂肪率とBMI指数から算出した身長ごとの標準的な体重の基準値をご紹介します。 この記事の執筆者 この記事を執筆したのは当サイト所属選手・監修者であ...

細マッチョ筋トレの一週間の組み方

筋肉はトレーニングを行うと筋繊維に微細な損傷を受け、その回復に24~72時間が必要になります。そして、回復するときにはトレーニング前よりも筋密度が向上して回復する特性があり、これを超回復と言います。そして、この超回復を適切に繰り返すことで筋密度を上げていくのが細マッチョ筋トレの基本です。

超回復前に筋肉に負荷を与えてしまうと、筋肉は筋密度が上がるどころか、逆に縮小してしまいますので、いかに超回復を妨げずに高い頻度でトレーニングを行うかがポイントですが、一日に全身全てをトレーニングしてしまうと72時間はトレーニングができないので、週3回程度の頻度で行うのが限界になってきます。

そこで、全身の筋肉をグループごとにローテーションで鍛えていき、超回復を行いながら高頻度でトレーニングをしていくメソッド「部位分割法|スプリットトレーニング」を導入するのがもっとも効率的です。

その分割方法例は以下のようになります。

週一日目:上半身の押す筋肉

週二日目:体幹部の筋肉

週三日目:下半身の筋肉

週四日目:体幹部の筋肉

週五日目:上半身の引く筋肉

この分割法ですと、超回復を妨げず、なおかつ週5回のトレーニングで常に代謝の高い状態も維持することが可能です。

細マッチョ筋トレメニュー例

週5回の部位分割細マッチョ筋トレメニュー|フィジーク選手の実際のプログラム
ボディービル競技と違い、いわゆる細マッチョ的なプロポーションと筋肉の美しさを競う競技である「フィジーク」向きの筋トレメニュー(週5回の部位分割トレーニング)を、実際にフィジーク競技で優勝歴もある選手のプログラムをベースにして解説します。...
細マッチョ自宅筋トレメニュー完全版|自重+チューブの一週間の組み方
細マッチョになるために自宅で行う筋トレメニューを解説するとともに、現在の体型に応じて最適な負荷回数の決め方、具体的な一週間の筋トレプログラムの組み方をご紹介します。本記事では、手軽な方法=自重トレーニングで追い込み、チューブトレーニングで仕
細マッチョジム筋トレメニュー完全版|マシンの使い方と一週間の組み方
細マッチョになるためにジムで行うマシン筋トレメニューを解説するとともに、現在の体型に応じて最適な負荷回数の決め方、具体的な一週間の筋トレプログラムの組み方をご紹介します。ウエイトトレーニングに関する厚生労働省の記載スクワットや腕立て伏せ・ダ

筋トレのマストアイテム解説

押す筋トレにはリストラップ

使えるリストラップをトレーナーが本音で解説|初心者向きの使い方(巻き方・選び方)と上級者(競技者)向き説明
初心者にも使いやすいリストラップのメーカーと適切な長さを、ジムトレーナーが本音で解説します。 実際、ほとんどのメーカーのリストラップを保有していますが、全国的に有名なジムやブランドのメーカー製品のなかには、ペラペラすぎて初心者にも使え...

引く筋トレにはパワーグリップ

リストストラップ&パワーグリップと種類や使い方|筋トレ目的・用途別の使い方
プル系=引く動作の筋トレにおいてマストアイテムとも言えるのがリストストラップやパワーグリップです。これらを使用する意味と効果、筋トレ目的・用途別に適した種類を、長年ジムトレーナーをする筆者が解説します。 リストストラップ・パワーグリップ...

本格トレーニングにはパワーベルト

トレーニングベルト(パワーベルト)の選び方をトレーナーが本音で解説|種類別の効果や巻き方も説明
トレーニングベルト(パワーベルト)の効果と種類別の特徴について解説するとともに、筋トレ目的別に適したタイプをご紹介します。 なお、本記事はジムトレーナーとして20年以上の経験を持つ筆者が、その経験に基づいて本音で解説したものです。その...

フィジークトレーニングの解説記事

実際のフィジーク選手の増量バルクアップ期の筋トレメニュー例(1週間4分割)
フィージーク大会で優勝実績もある選手の増量バルクアップ期の実際の筋トレメニューをご紹介します。 【この記事の執筆・監修者】 上岡颯選手(HAYATE) 五輪種目テコンドー元強化指定選手(全日本選手権準優勝2回) 2023年...
筋トレ減量期食事メニュー|フィージーク選手の実際の食べ方を公開解説
ボディービル競技と違い、いわゆる細マッチョ的なプロポーションと筋肉の美しさを競う競技である「フィジーク」での試合に向けた食事メニューを、実際にフィジーク競技で優勝歴もある選手の食事プログラムをベースにして解説します。 【この記事の執筆...

細マッチョ筋トレのトップページに戻る

部位分割メニュー例


週2・3・4回の部位分割筋トレメニュー

主な筋トレ種目一覧


図解付き主要種目の一覧ページ

下記にリンクしています主要種目の個別解説記事は、動画だけでなく一目で理解しやすい図解付きでフォームについて説明しています。

自重トレーニング

腕立て伏せ(大胸筋)
パイクプッシュアップ(三角筋)
ベンチディップス(上腕三頭筋)
懸垂(背筋群)
バックエクステンション(背筋群)
逆手懸垂(上腕二頭筋)
自重スクワット(下半身)

チューブトレーニング

チューブチェストプレス(大胸筋)
チューブチェストフライ(大胸筋)
チューブショルダープレス(三角筋)
チューブキックバック(上腕三頭筋)
チューブローイング(背筋群)
チューブカール(上腕二頭筋)
チューブレッグプレス(下半身)

ダンベルトレーニング

ダンベルプレス(大胸筋)
ダンベルフライ(大胸筋)
ダンベルショルダープレス(三角筋)
ダンベルサイドレイズ(三角筋)
ダンベルキックバック(上腕三頭筋)
ダンベルローイング(背筋群)
ダンベルカール(上腕二頭筋)
ダンベルスクワット(下半身)

マシントレーニング

マシンチェストプレス(大胸筋)
ケーブルフライ(大胸筋)
スミスマシンベンチプレス(大胸筋)
マシンショルダープレス(三角筋)
ケーブルプレスダウン(上腕三頭筋)
ラットプルダウン(背筋群)
ケーブルローイング(背筋群)
スミスマシンデッドリフト(背筋群)
ケーブルカール(上腕二頭筋)
マシンレッグプレス(下半身)
スミスマシンスクワット(下半身)

バーベルトレーニング

バーベルベンチプレス(大胸筋)
バーベルショルダープレス(三角筋)
ナローベンチプレス(上腕三頭筋)
バーベルデッドリフト(背筋群)
バーベルベントオーバーロウ(背筋群)
バーベルグッドモーニング(背筋群)
バーベルカール(上腕二頭筋)
バーベルスクワット(下半身)

全トレーニング種目一覧

筋トレメニュー全200種目一覧|動画つき解説記事(男女別)
本サイト「GLINT」は、2019年より筋力トレーニングと運動生理学および生物学に関する専門情報を継続して公開しています。競技経験に基づく実践的な知識と、博物館学芸員としての科学的根拠を重視した解説をもとに、正確で信頼できる情報の提供を目指しています。

新着記事の一覧ページはこちら

競技者が本音で解説シリーズ


人気製品・記事

常備したい冷凍タンパク質源

人気のベルトがフルラインナップ! 

愛用ベルトが最新式になるバックル

試合や高重量トレーニングに最適化

北米に続き日本でもブレイク開始
マシン筋トレの疑問を解決する記事

自宅トレーニングに必要不可欠な器具


運営ジムでの実際の使用ギア

当サイト取り扱いブランド

記事制作©FutamiTC/MazurenkoJapan


細マッチョ
マズレンコ製作所公式ブログ|筋トレ専門サイトGLINT

本記事は元JOC2020年度強化指定選手・現フィジーク競技選手による執筆記事です。