【ダンベルプレスの種類とコツ】床でのやり方や30kgのベンチプレス換算も紹介

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

自宅でも本格的に大胸筋・三角筋・上腕三頭筋を鍛えることのできるダンベルプレスの種類・バリエーションとフォームのコツを解説するとともに、床でのやり方や30kgのダンベルプレスができると何kgのベンチプレスが上がるかなど、ダンベルプレスプレスに関して詳しくご紹介します。

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ダンベルプレスが効果のある筋肉部位

筋肉の構造と作用に関しては下記の学術サイトを参照しています。

https://www.kenhub.com/

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/

Skeletal Muscle (PDF)

大胸筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:だいきょうきん
英語名称:pectoralis major muscle
部位詳細:上部中部(内側)下部
起始:鎖骨の内側胸骨前面第2~6肋軟骨腹直筋鞘前葉
停止:上腕骨大結節稜

三角筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:さんかくきん
英語名称:deltoid muscle
部位詳細:前部中部(側部)後部
起始:鎖骨外側前縁肩甲骨肩峰肩甲骨肩甲棘
停止:上腕骨三角筋粗面

上腕三頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:じょうわんさんとうきん
英語名称:triceps
部位詳細:長頭外側頭内側頭
起始:肩甲骨関節下結節上腕骨後面上腕骨後面
停止:尺骨肘頭

ダンベルプレスが効果のある筋肉部位は、大胸筋をはじめとして三角筋や上腕三頭筋といった上半身の押す筋肉です。

また、ダンベルプレスのバリエーションにより、大胸筋のなかでも上部や下部など、効果の高い場所が異なります。

ダンベルプレスのメリット

可動範囲がベンチプレスよりも広い

ダンベルプレスは自宅などでベンチプレスができないから行う、というだけではありません。

実際にジムなどでも、ベンチプレスやマシンプレスと併用することもしばしばです。

それは、ダンベルプレスにはダンベルプレスにしかないメリットが理由で、それはベンチプレスよりもダンベルプレスの方が可動範囲が広く、大胸筋を最大伸展させて鍛えらることになります。

上半身の押す筋肉全体に効果的なダンベルプレス

ダンベルプレスのフォームとコツ

ダンベルプレスのなかでも最もスタンダードな、フラットベンチの上で行うノーマルダンベルプレスは、大胸筋・三角筋・上腕三頭筋といった上半身の押す筋肉全体に効果的です。

肩甲骨を寄せ胸を張り、肩甲骨二点と臀部一点のあわせて三点で身体を確保するのが最も安定します。

また、ダンベルを下ろす時に肩関節のラインより頭側に下ろさないように気をつけることも、肩の故障を防ぐためには重要です。

ダンベルを押し上げたフィニッシュポジションではダンベル同士を押し当て、さらにそこから絞るように数cmプレスすると大胸筋が最大収縮して効果が高まります。

また、苦しくなると首をベンチに押し付けるように顎を上げるのをよく見かけますが、大胸筋の収縮に対する首の連動は屈曲ですので、苦しい時こそ顎を引いて大胸筋を完全収縮させましょう。

◆ダンベルプレスのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、ダンベルを胸の上でグリップして構える

②肩甲骨を寄せたまま、ダンベルを押し上げる

③ダンベルを押し上げたら、肘をしっかりと伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる

④ダンベルのウエイトに耐えながら、筋肉に負荷をかけながら元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肩を痛めないためには、ダンベルを肩のラインよりヘソ側に下ろすようにしてください。

ジムトレーナーとしての実際の指導ポイント

トレーニング動作と首の連動性

一般的に身体の前側(大胸筋・大腿四頭筋など)の種目では、フィニッシュポジションで軽く顎を引くことで筋肉が最大収縮しやすくなります。

一方、身体の後ろ側(背筋群・ハムストリングスなど)の種目では、フィニッシュポジションで軽く顎を上げることで筋肉が最大収縮しやすくなります。

トレーニング動作と呼吸

筋肉は息を吐く時に収縮し、息を吸う時に弛緩する特性を持っています。このため、息を吐きながら動作を始め、筋肉の最大収縮ポジションで息を吐き切ってから元に戻るようにします。

本種目の具体的な動作ポイント・フォーム

ダンベルプレスはただ腕を押し出すだけでなく、完全に腕を押し出したポジションから、やや両手を閉じるように動作することで大胸筋が完全収縮して効果が高まります。

ダンベルプレスの順番と回数設定

ターゲットにする筋繊維に最適な反復回数

筋肉を構成している筋繊維には主に三種類があり、それは、筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)、筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)、筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)で、それぞれの特徴と鍛えるのに適切な反復回数は以下の通りです。

筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)

筋肥大を目的とした筋力トレーニングは、この筋繊維をターゲットに8~10回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で実施します。

筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)

体力作りを目的とした筋力トレーニングは、この筋繊維をターゲットに12~15回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で実施します。

筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)

筋肥大させない筋力トレーニングは、この筋繊維をターゲットに20回以上の反復動作で限界がくる負荷設定で実施します。

トレーニング種目を実施する順序

トレーング種目を実施する順序は、コンパウンド種目(複数の筋肉と関節を動かす多関節運動種目)を先に行い、その後でアイソレーション種目(単一の筋肉と関節を動かす単関節運動)を行うのが基本です。また、複数のコンパウンド種目・アイソレーション種目を実施する場合は、それぞれ使用重量の高い種目から先に行います。

ダンベルプレスは大胸筋の複合関節種目なので、フライ系種目など単関節種目の前に行ってください。

また、適切なセット数とインターバルの目安は以下の通りです。

バルクアップ筋トレ:3分前後のインターバルで3セット

体力作りの筋トレ:2分前後のインターバルで3セット

筋肥大させない筋トレ:1分前後のインターバルで3セット

競技者・上岡颯による筋トレアドバイスの見出し画像

ダンベルプレスは自宅でも大胸筋に高負荷がかけられる優れた種目で、ジムトレーニングにおいてもバーベルやマシンよりも稼動域が広くとれる(より深く下ろせ大胸筋にストレッチをかけられる)ため、大胸筋トレーニングのマスト種目とも言えます。

本種目を実施するにあたり、もっとも注意すべきフォームのポイントは、しっかりと肩甲骨を寄せて肩を後ろに引いた状態で行うことです。肩が引けず前に出た状態で行うと、負荷の多くは三角筋と上腕三頭筋にかかるため、肝心の大胸筋のトレーニングになりません。また、過度な負荷が肩関節にかかるリスクもあります。

ダンベルプレスは重量にこだわるのではなく、大胸筋を最大伸展させられることが最大のメリットである種目です。重量を追求せず、確実に重量をコントロールできる重量で行うのがベストです。

本種目のセット終盤で苦しくなってくると、つい顎を上げて頭をベンチに押しつけがちですが、大胸筋の収縮方向と首の連動性は「顎を引いた時に大胸筋が最大収縮する」です。このため、フィニッシュポジションではしっかりと顎を引いてダンベルを押し切るのが正しいフォームになります。

大胸筋上部に効果的なインクラインダンベルプレス

大胸筋上部に効果の高いダンベルプレスのバリエーションがインクラインダンベルプレスです。

インクラインベンチの角度が30度前後が最も大胸筋上部に負荷がかかり、それより角度が緩いと大胸筋中央部に、角度が急だと三角筋に負荷がかかります。

なお、苦しくなると胸を張ってブリッジを作りたくなりますが、そうなると腕を押し出す軌道が通常のダンベルプレスに近くなり、大胸筋上部から刺激が逃げてしまうので気をつけましょう。

◆インクラインダンベルプレスのやり方と動作ポイント
①インクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、ダンベルを胸の上でグリップして構える

②肩甲骨を寄せたまま、ダンベルを押し上げる

③ダンベルを押し上げたら、肘をしっかりと伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる

④ダンベルのウエイトに耐えながら、筋肉に負荷をかけながら元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
腰を浮かせると、せっかくの大胸筋上に負荷のかかる軌道が損なわれますので、しっかりとインクラインベンチに背中と腰をつけて動作を行ってください。

大胸筋下部に効果的なデクラインダンベルプレス

インクラインとは逆に、ベンチを下方に傾けて行うデクラインダンベルプレスは、大胸筋のなかでも大胸筋下部に効果的なバリエーションです。

苦しくなったらブリッジを作ることで、さらに大胸筋下部を追い込むことが可能です。

◆デクラインダンベルプレスのやり方と動作ポイント
①デクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、ダンベルを胸の上でグリップして構える

②肩甲骨を寄せたまま、ダンベルを押し上げる

③ダンベルを押し上げたら、肘をしっかりと伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる

④ダンベルのウエイトに耐えながら、筋肉に負荷をかけながら元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
はじめから腰を浮かせる前提で重量設定するのではなく、どうしても最後に挙げられない場合に腰を浮かせてセルフ補助をしてください。

上腕三頭筋に効率的なダンベルトライセプスプレス

通常のダンベルプレスのグリップとは逆の握り方がダンベルトライセプスプレスは、上腕三頭筋に負荷が集中するバリエーションです。

肘をできるだけ開かずに動作することがポイントになります。

肩が痛い時はハンマーダンベルプレス

ダンベルなど大胸筋トレーニングにつきものなのが肩の痛みです。痛みがある時に我慢していると、本格的に肩を故障しますので、痛みがある動作でトレーニングをすることは避けなくてはいけません。

ダンベルを通常の横方向ではなく、縦方向に構えて動作することで、肩の痛みが気にならないケースもありますので、ぜひ試してみてください。

もちろん、それでも肩に痛みを感じる場合は無理をせず、まずは肩の回復に専念しましょう。

ベンチがなければ床でフロアーダンベルプレス

ダンベルプレスはフラットベンチやインクラインベンチの上で行うのが普通ですが、ベンチがない場合は床の上でフロアーダンベルプレスを行ってもかなり効果はあります。

しかし、ダンベルプレスの最大のメリットである可動範囲の広さはなくなりますので、やはりベンチは入手したいものです。

また、こちらの動画のようにソファーに持たれてダンベルプレスをすることで、インクラインダンベルプレスに近い効果が得られます。

デクラインダンベルプレスもこちらの動画のように膝を立てて行うことで、ある程度は応用が可能です。

可動域の広いワンハンドダンベルプレス

ワンハンドダンベルプレスはダンベルを持たないほうの手でベンチをしっかりと保持して行います。通常のダンベルプレスよりもより可動域が広くなるのが最大の特徴ですので、できるかぎりダンベルを下ろすようにしてください。

◆ワンハンドダンベルプレスのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、片手でダンベルを胸の上でグリップし、もう片手でベンチの縁を保持して構える

②肩甲骨を寄せたまま、ダンベルを押し上げる

③ダンベルを押し上げたら、肘をしっかりと伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる

④ダンベルのウエイトに耐えながら、筋肉に負荷をかけながら元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肩を痛めないためには、ダンベルを肩のラインよりヘソ側に下ろすようにしてください。また、本種目最大のメリットは両手でのダンベルプレスに比べて広い可動範囲がとれることですので、できるだけ深くダンベルを下ろしてください。

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身体を鍛えたら食事にも気を使う

タンパク質の安定摂取と冷凍食材

筋トレの成果を安定して積み上げるには、日々のタンパク質摂取を途切れさせないことが重要です。そのために、競技生活の中で私自身も実践してきたのが、良質な冷凍タンパク質食材のストックです。下記は、日本代表としての実体験にもとづき、常時ストックしていた肉類・魚介類の一例です。

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当ジムで使用しているダンベル

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中~上級者向きのリストラップとは?

ジムトレーナーが本音で解説

プレス系トレーニングの効率を高め、手首を保護するために必須ともいえるマストアイテムがリストラップですが、本当にたくさんのメーカー・種類がありすね。そして、検索ででてくる「推薦されているリストラップ」は正直、全くそうではありません。なぜなら、多くの記事は素人またはそれに近いライターさんが書いているもので、リストラップの本質について書かれてはいません。もちろん、そのチョイスについてもしかりです。

下記の記事は、国内主要メーカーのリストラップ(IPF公認含む)を「ウエイト下垂実験」もふくめて本気で試用・考察したものです。筆者のトレーナーとしての意見、パワーリフティング元日本王者の理論など、「本物のリストラップについて本音で解説」しています。

使えるリストラップをトレーナーが本音で解説

肩甲骨を寄せるギア

プレス系種目で大切なフォームの一つに「肩甲骨を寄せた姿勢を保つ」ことがありますが、これは肩関節が前方へ突出することを防ぎ、①大胸筋へ負荷を集中させる、②肩への余計な負担を防ぐ、という2つの意味があります。

肩甲骨を寄せた姿勢をとることが苦手な方は、スパインサポーターなど専用のトレーニンググッズを使用するのも一つの方法です。

LARA★STARスパインサポーター|肩甲骨を寄せた姿勢をつくるグッズ

部位分割メニュー例


週2・3・4回の部位分割筋トレメニュー

主な筋トレ種目一覧


図解付き主要種目の一覧ページ

下記にリンクしています主要種目の個別解説記事は、動画だけでなく一目で理解しやすい図解付きでフォームについて説明しています。

自重トレーニング

腕立て伏せ(大胸筋)
パイクプッシュアップ(三角筋)
ベンチディップス(上腕三頭筋)
懸垂(背筋群)
バックエクステンション(背筋群)
逆手懸垂(上腕二頭筋)
自重スクワット(下半身)

チューブトレーニング

チューブチェストプレス(大胸筋)
チューブチェストフライ(大胸筋)
チューブショルダープレス(三角筋)
チューブキックバック(上腕三頭筋)
チューブローイング(背筋群)
チューブカール(上腕二頭筋)
チューブレッグプレス(下半身)

ダンベルトレーニング

ダンベルプレス(大胸筋)
ダンベルフライ(大胸筋)
ダンベルショルダープレス(三角筋)
ダンベルサイドレイズ(三角筋)
ダンベルキックバック(上腕三頭筋)
ダンベルローイング(背筋群)
ダンベルカール(上腕二頭筋)
ダンベルスクワット(下半身)

マシントレーニング

マシンチェストプレス(大胸筋)
ケーブルフライ(大胸筋)
スミスマシンベンチプレス(大胸筋)
マシンショルダープレス(三角筋)
ケーブルプレスダウン(上腕三頭筋)
ラットプルダウン(背筋群)
ケーブルローイング(背筋群)
スミスマシンデッドリフト(背筋群)
ケーブルカール(上腕二頭筋)
マシンレッグプレス(下半身)
スミスマシンスクワット(下半身)

バーベルトレーニング

バーベルベンチプレス(大胸筋)
バーベルショルダープレス(三角筋)
ナローベンチプレス(上腕三頭筋)
バーベルデッドリフト(背筋群)
バーベルベントオーバーロウ(背筋群)
バーベルグッドモーニング(背筋群)
バーベルカール(上腕二頭筋)
バーベルスクワット(下半身)

全トレーニング種目一覧

筋トレメニュー全200種目一覧|動画つき解説記事(男女別)
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