ダンベルプレス→ダンベルフライ換算表|使用重量から無理のない適正値を解説

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

ダンベルプレスを続けていると、今使っている重量ならダンベルフライでは何kgくらいが無理のない目安になるのか気になる人は多いはずです。

ダンベルフライは、ダンベルプレスと同じ胸の種目でも、その扱い方はかなり違います。押す動作で高重量を支えるダンベルプレスに対し、ダンベルフライは肘角度を大きく変えずに胸を開閉させる種目です。そのため、同じ重量感覚のまま移ると重すぎることが多く、肩や肘に無理が出やすくなります。

特に筋肥大目的でダンベルフライを行う場合は、重さを追うよりも、大胸筋にしっかり伸張と収縮を乗せられる重量を選ぶことが重要です。本記事では、ダンベルプレスの使用重量から、ダンベルフライの無理のない適正値を考えるための換算表と考え方を解説します。

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ダンベルプレスとダンベルフライは同じ重量感覚では扱えない

ダンベルプレスは、肘の曲げ伸ばしを使いながら押し上げる種目です。大胸筋だけでなく、三角筋前部や上腕三頭筋も強く関与するため、比較的高重量を扱いやすいのが特徴です。

一方でダンベルフライは、肘関節の伸展動作で押すのではなく、胸を開いた位置から閉じていく軌道を使って大胸筋を狙います。負荷が肩関節に乗りやすく、てこの不利も大きいため、ダンベルプレスよりかなり軽い重量で行うのが普通です。

そのため、ダンベルプレスの感覚でフライ重量を決めると、フォームが崩れたり、可動域が浅くなったりしやすくなります。このため、ダンベルフライは、重さよりも大胸筋を最大伸展・最大収縮させることを最優先して実施するべきです。

ダンベルプレス→ダンベルフライの換算の考え方

ダンベルフライの適正重量は、一般的にはダンベルプレスの片手重量に対して50%前後から70%前後が一つの目安になります。

たとえば、片手20kgのダンベルプレスを行っている人なら、ダンベルフライでは片手10kgから14kg前後が現実的な範囲です。もちろん、肩関節の柔軟性、胸郭の開きやすさ、フォームの丁寧さによって適正値は変わりますが、最初から高く見積もるより、少し軽めから始めたほうが安全です。

特にダンベルフライは、ボトムでの伸張負荷が大きいため、トップで持てるかどうかではなく、最下点まで無理なく下ろせるかどうかで判断するべきです。

以下は、ダンベルプレスの片手重量を基準にした、ダンベルフライの無理のない適正値の目安です。

ダンベルプレス→ダンベルフライ換算表(4~10回)

ダンベルプレス→ダンベルフライ換算表(4~10回・2.5kg刻み版)

ダンベルプレス(片手) 4回 5回 6回 7回 8回 9回 10回
10kg 7.5kg 7.5kg 7.5kg 5kg 5kg 5kg 5kg
12.5kg 10kg 7.5kg 7.5kg 7.5kg 7.5kg 7.5kg 5kg
15kg 10kg 10kg 10kg 10kg 10kg 7.5kg 7.5kg
17.5kg 12.5kg 12.5kg 10kg 10kg 10kg 10kg 10kg
20kg 15kg 12.5kg 12.5kg 12.5kg 12.5kg 10kg 10kg
22.5kg 15kg 15kg 15kg 15kg 12.5kg 12.5kg 12.5kg
25kg 17.5kg 17.5kg 15kg 15kg 15kg 15kg 12.5kg
27.5kg 20kg 17.5kg 17.5kg 17.5kg 17.5kg 15kg 15kg
30kg 20kg 20kg 20kg 17.5kg 17.5kg 17.5kg 15kg
32.5kg 22.5kg 22.5kg 20kg 20kg 20kg 17.5kg 17.5kg
35kg 25kg 22.5kg 22.5kg 22.5kg 20kg 20kg 20kg
37.5kg 27.5kg 25kg 25kg 22.5kg 22.5kg 22.5kg 20kg
40kg 27.5kg 27.5kg 25kg 25kg 25kg 22.5kg 22.5kg

適正重量は回数とフォームで最終判断する

この換算表はあくまで出発点です。実際には、8回から15回前後を丁寧に、フォームが乱れることなく反復できるかどうかで判断してください。

ボトムで肩に強い違和感が出る場合は重すぎます。逆に、大胸筋が伸展する感覚がなく、軽すぎて可動域の中で負荷が抜ける場合は少し上げても構いません。ただし、ダンベルフライは高重量化するほどフォームの乱れを筋力でごまかしやすくなるため、重量よりも効かせ方を優先したほうが結果は出やすくなります。

また、肘を軽く曲げた角度を固定できない場合も、重量設定が高すぎる可能性があります。肘を曲げながら押し返している状態になると、実質的にプレス動作に近づいてしまい、フライとしての刺激が弱くなります。

ダンベルフライのやり方

◆ダンベルフライのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、肘を伸ばして胸の上でダンベルを構える

②肩甲骨を寄せたまま、肘を曲げずに腕を開き、ダンベルをできるだけ深く下ろす

③ダンベルを下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま同じ軌道で腕を閉じる

④腕を閉じたら、ダンベルを少し押し上げながら顎をやや引いて大胸筋を完全収縮させる

◆ワンポイントアドバイス
肩を痛めないためには、肩のラインよりもヘソ側にダンベルを下ろすようにすることが大切です。

当サイト運営ジム「FutamiTC」での指導経験をもとに記載しています。

ダンベルフライで無理をしないほうがいい理由

ダンベルフライは、胸を大きく伸ばせる反面、関節への負担管理が重要な種目です。特に深く下ろすフォームをとる人ほど、無理な重量設定は肩関節前面に強いストレスを生みます。

そのため、ダンベルプレスで扱っている数字に引っ張られて見栄を張る意味はありません。ダンベルフライは、胸を狙う精度が高ければ十分に価値があります。むしろ、重量を下げてでも、胸が開いて閉じる感覚を安定して取れるほうが、筋肥大目的でははるかに実用的です。

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ダンベルプレスのやり方とベンチプレスとの関係

ダンベルプレスのなかでも最もスタンダードな、フラットベンチの上で行うノーマルダンベルプレスは、大胸筋・三角筋・上腕三頭筋といった上半身の押す筋肉全体に効果的です。

肩甲骨を寄せ胸を張り、肩甲骨二点と臀部一点のあわせて三点で身体を確保するのが最も安定します。

また、ダンベルを下ろす時に肩関節のラインより頭側に下ろさないように気をつけることも、肩の故障を防ぐためには重要です。

ダンベルを押し上げたフィニッシュポジションではダンベル同士を押し当て、さらにそこから絞るように数cmプレスすると大胸筋が最大収縮して効果が高まります。

また、苦しくなると首をベンチに押し付けるように顎を上げるのをよく見かけますが、大胸筋の収縮に対する首の連動は屈曲ですので、苦しい時こそ顎を引いて大胸筋を完全収縮させましょう。

◆ダンベルプレスのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、ダンベルを胸の上でグリップして構える

②肩甲骨を寄せたまま、ダンベルを押し上げる

③ダンベルを押し上げたら、肘をしっかりと伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる

④ダンベルのウエイトに耐えながら、筋肉に負荷をかけながら元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肩を痛めないためには、ダンベルを肩のラインよりヘソ側に下ろすようにしてください。

ダンベルプレス→ベンチプレス換算

ダンベルプレスからベンチプレスへの換算表は、下記の公式ショップ記事に記載していますので、ご参照ください。

ベンチプレス換算|ダンベルプレスからマックス重量を算出する計算式とRM換算表

ベンチプレスのやり方

ベンチプレスの正しいフォーム図解。ベンチに仰向けで肩甲骨と腰の3点で身体を支え、足で上半身の支持点を押す。顎を軽く引き、バーはやや斜め上に押し上げながら肩甲骨を寄せて安定させるポイントを示している

ベンチプレスのやり方(フォームやセットの組み方まで)は、下記の世界王者執筆記事をご参照ください。

【ベンチプレス100kgを挙げるやり方】フォームとメニューの組み方を元全日本王者が解説

記事の執筆者

監修者:奥谷元哉|株式会社ONI 代表取締役社長

奥谷元哉氏プロフィール
武器屋.net トレーニング用品セレクトショップ

主戦績:ベンチプレス競技

2011日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2014日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2015年全日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2018年全日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2022年世界マスターズベンチプレス選手権大会M1・74kg級優勝

主戦績:パワーリフティング競技

2009年全日本パワーリフティング選手権大会75kg級優勝
2011年全日本パワーリフティング選手権大会74kg級優勝
2011年世界パワーリフティング選手権大会ベンチプレス種目別74kg級2位
2012年アジアパワーリフティング選手権大会ベンチプレス種目別74kg級1位
2017年全日本パワーリフティング選手権大会74kg級3位

部位分割メニュー例


週2・3・4回の部位分割筋トレメニュー

主な筋トレ種目一覧


図解付き主要種目の一覧ページ

下記にリンクしています主要種目の個別解説記事は、動画だけでなく一目で理解しやすい図解付きでフォームについて説明しています。

自重トレーニング

腕立て伏せ(大胸筋)
パイクプッシュアップ(三角筋)
ベンチディップス(上腕三頭筋)
懸垂(背筋群)
バックエクステンション(背筋群)
逆手懸垂(上腕二頭筋)
自重スクワット(下半身)

チューブトレーニング

チューブチェストプレス(大胸筋)
チューブチェストフライ(大胸筋)
チューブショルダープレス(三角筋)
チューブキックバック(上腕三頭筋)
チューブローイング(背筋群)
チューブカール(上腕二頭筋)
チューブレッグプレス(下半身)

ダンベルトレーニング

ダンベルプレス(大胸筋)
ダンベルフライ(大胸筋)
ダンベルショルダープレス(三角筋)
ダンベルサイドレイズ(三角筋)
ダンベルキックバック(上腕三頭筋)
ダンベルローイング(背筋群)
ダンベルカール(上腕二頭筋)
ダンベルスクワット(下半身)

マシントレーニング

マシンチェストプレス(大胸筋)
ケーブルフライ(大胸筋)
スミスマシンベンチプレス(大胸筋)
マシンショルダープレス(三角筋)
ケーブルプレスダウン(上腕三頭筋)
ラットプルダウン(背筋群)
ケーブルローイング(背筋群)
スミスマシンデッドリフト(背筋群)
ケーブルカール(上腕二頭筋)
マシンレッグプレス(下半身)
スミスマシンスクワット(下半身)

バーベルトレーニング

バーベルベンチプレス(大胸筋)
バーベルショルダープレス(三角筋)
ナローベンチプレス(上腕三頭筋)
バーベルデッドリフト(背筋群)
バーベルベントオーバーロウ(背筋群)
バーベルグッドモーニング(背筋群)
バーベルカール(上腕二頭筋)
バーベルスクワット(下半身)

全トレーニング種目一覧

筋トレメニュー全200種目一覧|動画つき解説記事(男女別)