ナロープッシュアップは意味ある?結論=条件が合えば非常に有効だが万能ではない

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

結論から言います。ナロープッシュアップは、条件が合う人にとっては上腕三頭筋を強く刺激できる、非常に実用的な自重種目です。

ただし、胸トレの代替や万能な腕立て伏せとして考えると失敗します。目的を誤ると「効いているつもり」で終わる種目です。

執筆者・監修者・運営者情報

ナロープッシュアップは三頭筋寄りのプレス動作

ナロープッシュアップは、手幅を肩幅より狭く設定し、肘を身体の近くに通して押す腕立て伏せです。

動作構造としては、大胸筋よりも上腕三頭筋への負荷が強くなり、ベンチプレスよりクローズグリッププレスに近い性質を持ちます。

通常の腕立て伏せと比べると、押す距離は短くなり、胸のストレッチ感は弱くなります。その代わり、肘の伸展動作が主になり、三頭筋が仕事をしやすい形になります。

ナロープッシュアップのやり方と動作ポイント

①うつ伏せになり、親指と人差し指で三角型を作って手を床につき、背すじを伸ばし、肩甲骨を寄せて構える

②肩甲骨を寄せたまま、お腹を突き出したり腰を曲げたりせずに身体を下ろす

③身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま息を吐きながら身体を押し上げる

④肘を伸ばし上腕三頭筋を完全収縮させる

当サイト運営ジム「FutamiTC」での指導経験をもとに記載しています。

なお、本記事は元日本代表・生物学学芸員の上岡岳が初稿執筆し、元JOC強化指定選手・現フィジーク選手の上岡颯が最新の競技知見と実践を加えて追記・編集しています。

胸トレ目的では評価が下がる

ナロープッシュアップを胸トレとして使おうとすると、評価は一気に下がります。

手幅が狭い分、胸の外転・水平内転が使われにくく、大胸筋のボリュームアップを狙う刺激としては不足します。

胸を大きくしたい人が、ワイドや通常の腕立て伏せを差し置いてナローを多用するのは合理的ではありません。この種目の主役はあくまで三頭筋です。

上腕三頭筋を自重で鍛えたい人には価値が高い

ナロープッシュアップが活きるのは、器具なしで上腕三頭筋に刺激を入れたい場面です。
自宅トレーニングや、ディップスやケーブルが使えない環境では、三頭筋を狙える自重種目は限られます。

その中でナロープッシュアップは、フォームを作れれば比較的安定して三頭筋に負荷を集中させられます。特に、肘を外に開かず、体側に沿わせて動かせる人ほど、評価は上がります。

初心者には難易度が高い

ナロープッシュアップは初心者向けではありません。

上腕三頭筋の筋力が弱い段階では、肘が開いたり、肩が前に出たりして、狙った刺激が入りにくくなります。

また、肘関節へのストレスが強くなりやすく、フォームが崩れると違和感や痛みにつながることもあります。通常の腕立て伏せが安定してできない段階で無理に行う種目ではありません。

高重量トレーニングの代替にはならない

ナロープッシュアップは便利ですが、負荷の上限は低めです。上腕三頭筋を本格的に太くしたい場合、加重ディップスやクローズグリップベンチプレスには及びません。

筋肥大を最大化する主力種目ではなく、補助や維持、刺激入れとしての立ち位置になります。

ウォームアップと仕上げで真価を発揮する

ナロープッシュアップは、トレーニングの前後で使うと評価が高くなります。プレス系の前に軽く行えば肘と三頭筋を温める準備運動になりますし、トレーニング後に行えば仕上げとして機能します。

単独で完結させるより、他のプレス種目と組み合わせる前提で使うと、無駄がありません。

ナロープッシュアップは万能種目ではない

ナロープッシュアップは、胸も腕も同時に鍛えられる万能種目ではありません。三頭筋寄り、肘関節ストレス高め、負荷上限低めという明確な特徴を持っています。

これを理解せずに「とりあえずやる腕立て伏せ」として扱うと、成果が出にくくなります。

ナロープッシュアップの結論

ナロープッシュアップは、誰にでも勧められる種目ではありません。しかし、上腕三頭筋を自重で鍛えたい人、器具が使えない環境にいる人にとっては、非常に実用的な選択肢です。

胸トレの代替としてではなく、三頭筋特化の補助種目として使う。この前提を守れる人ほど、ナロープッシュアップを正しく活かせます。

動画付きの詳細解説

【ナロープッシュアップ】上腕三頭筋に効果的なダイヤモンド腕立て伏せ
ナロープッシュアップ(ダイヤモンド腕立て伏せ)は、上腕三頭筋の自重トレーニングとしてとても効果の高い種目です。そのやり方を動作をまじえて解説します。 ダイヤモンド腕立て伏せが効果のある筋肉部位 筋肉の構造と作用に関しては下記の学術サイト...

筋トレコラム記事集

【効率的な筋トレ】まだそのやり方で消耗してるの?目からウロコのコラム記事集

部位分割メニュー例


週2・3・4回の部位分割筋トレメニュー

主な筋トレ種目一覧


図解付き主要種目の一覧ページ

下記にリンクしています主要種目の個別解説記事は、動画だけでなく一目で理解しやすい図解付きでフォームについて説明しています。

自重トレーニング

腕立て伏せ(大胸筋)
パイクプッシュアップ(三角筋)
ベンチディップス(上腕三頭筋)
懸垂(背筋群)
バックエクステンション(背筋群)
逆手懸垂(上腕二頭筋)
自重スクワット(下半身)

チューブトレーニング

チューブチェストプレス(大胸筋)
チューブチェストフライ(大胸筋)
チューブショルダープレス(三角筋)
チューブキックバック(上腕三頭筋)
チューブローイング(背筋群)
チューブカール(上腕二頭筋)
チューブレッグプレス(下半身)

ダンベルトレーニング

ダンベルプレス(大胸筋)
ダンベルフライ(大胸筋)
ダンベルショルダープレス(三角筋)
ダンベルサイドレイズ(三角筋)
ダンベルキックバック(上腕三頭筋)
ダンベルローイング(背筋群)
ダンベルカール(上腕二頭筋)
ダンベルスクワット(下半身)

マシントレーニング

マシンチェストプレス(大胸筋)
ケーブルフライ(大胸筋)
スミスマシンベンチプレス(大胸筋)
マシンショルダープレス(三角筋)
ケーブルプレスダウン(上腕三頭筋)
ラットプルダウン(背筋群)
ケーブルローイング(背筋群)
スミスマシンデッドリフト(背筋群)
ケーブルカール(上腕二頭筋)
マシンレッグプレス(下半身)
スミスマシンスクワット(下半身)

バーベルトレーニング

バーベルベンチプレス(大胸筋)
バーベルショルダープレス(三角筋)
ナローベンチプレス(上腕三頭筋)
バーベルデッドリフト(背筋群)
バーベルベントオーバーロウ(背筋群)
バーベルグッドモーニング(背筋群)
バーベルカール(上腕二頭筋)
バーベルスクワット(下半身)

全トレーニング種目一覧

筋トレメニュー全200種目一覧|動画つき解説記事(男女別)
本サイト「GLINT」は、2019年より筋力トレーニングと運動生理学および生物学に関する専門情報を継続して公開しています。競技経験に基づく実践的な知識と、博物館学芸員としての科学的根拠を重視した解説をもとに、正確で信頼できる情報の提供を目指しています。

新着記事の一覧ページはこちら

競技者が本音で解説シリーズ


人気製品・記事

常備したい冷凍タンパク質源

人気のベルトがフルラインナップ! 

愛用ベルトが最新式になるバックル

試合や高重量トレーニングに最適化

北米に続き日本でもブレイク開始
マシン筋トレの疑問を解決する記事

自宅トレーニングに必要不可欠な器具


運営ジムでの実際の使用ギア

当サイト取り扱いブランド

記事制作©FutamiTC/MazurenkoJapan


コラム記事
マズレンコ製作所公式ブログ|筋トレ専門サイトGLINT