
筋トレ後にコンビニでも簡単に買える唐揚げの、バルクアップ食事としての有効性を考察するとともに、同じくコンビニで入手できるチキン食品のサラダチキンおよび焼き鳥との比較も行います。
筋トレに唐揚げは向くのか?
筋肥大には筋肉合成カロリーが必要

筋トレ後の食事と言えば、どうしてもタンパク質食品にばかり目がいきますが、ことバルクアップ・筋肥大に関しては、「タンパク質とその倍量のカロリー」まで考慮する必要があります。
極端な話、筋トレ後にタンパク質食品だけを摂取した場合、その2/3のタンパク質は筋肉合成カロリーとして単に燃焼され、筋肉の材料として使用されるのは、わずか1/3だけとなります。
から揚げ100gのカロリー・栄養素
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まずは標準的なからあげ100gあたりのカロリー・栄養素を見て見ましょう。
カロリー:290kcal
タンパク質:13.13g (52.52kcal)
脂質:23.65g (212.85kcal)
炭水化物:3.54g (14.16kcal)
たしかにタンパク質は豊富なものの、かなりの脂質で、栄養バランスとしては「タンパク質とその五倍のカロリー」となり、大きくカロリーオーバーしています。
しかし、タンパク質の倍量のカロリーというのは、あくまで標準体質の方の場合であり、筋肉のつきにくい体質=ハードゲイナーの方は、これくらいのハイカロリーが必要なケースも少なくありません。
サラダチキン・焼き鳥との比較
筋トレ目的によりベストはかわる
サラダチキン100gのカロリー・栄養素

次に、筋トレ後のコンビニ食事として人気のサラダチキン100gあたりのカロリー・栄養素を見て見ましょう。
カロリー:115kcal
タンパク質:26.0g(104kcal)
炭水化物:0.5g(2kcal)
脂質:1.0g(9kcal)
たしかに、タンパク質しかないと言えるレベルの高タンパク質低カロリーですが、先に解説したとおり、筋肥大・バルクアップ筋トレならばサラダチキンに追加しておにぎりが二個ほど必要になります。
また、シェイプアップ筋トレにおいても、トレーニング後は筋肉細胞内のグリコーゲンが枯渇していますので、サラダチキンだけでなく適量の良質炭水化物が必要です。
焼き鳥(もも)100gのカロリー・栄養素

最後に、こちらもコンビニですぐ入手できる焼き鳥(もも)100gのカロリー・栄養素を見ていきましょう。
エネルギー:197kcal
タンパク質:15.05g (60.2kcal)
脂質:12.6g (113.4kcal)
炭水化物:3.45g (13.8kcal)
実は、焼き鳥の栄養バランスは、タンパク質とその倍量のカロリーという筋肥大・バルクアップの黄金比率をしています。
まるで、計ったような絶妙なバランスです。
バルクアップ筋トレなら焼き鳥>からあげ>サラダチキン
今回の考察の結論として、バルクアップ筋トレ後にコンビニで買って食べるならば、焼き鳥>唐揚げ>サラダチキンとなります。
唐揚げはオーバーカロリーですが、カロリー不足のサラダチキンよりはずいぶんと筋肥大に適しています。
シェイプアップ筋トレならサラダチキン>焼き鳥>からあげ
シェイプアップ筋トレ後のコンビニ食事としては、サラダチキン>焼き鳥>唐揚げの順になります。ただし、サラダチキンだけ食べるのではなく、100kcal程度の糖質(ジュースなど)と一緒に摂取することをおすすめします。
唐揚げは、残念ながらシェイプアップにはあまりにハイカロリーです。
筋トレに最適化した唐揚げの作り方
衣を麩にして焼いて仕上げる低カロリー化

唐揚げの最大の難点は、油で揚げることによるハイカロリー化と衣の糖質です。
そこで、今回は筋トレに最適化した、砕いた麩を衣に代用し、揚げずに焼いて作るからあげの作り方をご紹介します。
上の写真は、材料の鶏もも肉・麩・唐揚げ粉です。

まずは、鶏もも肉の皮を取り除き、余分な脂身も切り落とし、一口大にカットします。
なお、鶏もも肉の調理は、包丁よりもキッチンバサミのほうが滑らず脂身を切り落とせて便利です。

次に、麩を手で砕き、香りつけとして少量の唐揚げ粉を追加します。塩コショウも少々加えます。

カットした鶏もも肉に衣を絡めていきます。量は、高タンパク質低カロリーの麩ですので、たっぷりまぶしても全く問題ありません。
なお、衣をつけたら10~20分ほど放置して、しっかりと衣をなじましてください。すぐに調理すると衣が剥がれやすくなります。

鶏もも肉に衣がなじんだら、テフロン加工のフライパンで油を使わずに焼いていきます。

焼くときのポイントは、焦げないように弱火にしてこまめにひっくり返すことです。じっくりと焼くと、肉自体の持つ脂肪分がしみだしてきて、衣がカリっと焼き上がります。

やや手間ですが、美味しくて、筋トレに理想的な栄養バランスになりますので、是非チャレンジしてみてください。
さまざまな唐揚げのカロリーと栄養素
鶏軟骨の唐揚げのカロリーと栄養素
鶏軟骨の唐揚げ100gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:141kcal
手羽先唐揚げのカロリーと栄養素
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手羽先唐揚げ1個40gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:105kcal
カレイの唐揚げのカロリーと栄養素

カレイの唐揚げ1食130gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
たこの唐揚げのカロリーと栄養素
たこの唐揚げ1食100gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
ビタミン・ミネラルではビタミンB12が特に豊富です。
なお、数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照しています。また、食品の栄養素(PFC)および食事全体の栄養(PFC)バランスに関しては食事バランスガイド(農林水産省)の情報を参照しています。
からあげクンレギュラーのカロリーと栄養素

からあげクンレギュラー1箱あたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:220kcal
炭水化物:8.5g
なお、数値と画像は「ローソン公式ホームページ」を参照しています。
塩レモンからあげ棒のカロリーと栄養素

塩レモンからあげ棒1本あたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:154kcal
炭水化物:11.4g
なお、数値と画像は「セブンイレブン公式ホームページ」を参照しています。
バルクアップ筋トレとシェイプアップ筋トレの食事の特徴

バルクアップ筋トレの場合には、体重1kgあたり2gの純タンパク質(肉類換算で10g)と、その2~3倍の筋肉合成カロリー(糖質と脂質)が必要です。
健康的なシェイプアップ筋トレの場合には、体重1kgあたり1gの純タンパク質(肉類換算で5g)が最低限必要で、糖質と脂質の摂取量を調整してカロリーカットを行います。
筋トレと食事の基礎知識
PFCバランスについての基礎知識

食品は主に「三大栄養素」と呼ばれている3種類の栄養素から構成されています。それは、P=タンパク質・F=脂質・C=炭水化物で、この3種類の栄養素を食事として摂取する比率のことを「PFCバランス」と呼びます。「タンパク質:脂質:炭水化物」の比率として「2:2:6」が一般的に適切とされているPFCバランスですが、筋トレの効果を高める食事のPFCバランスとしては、筋肉合成に重要なタンパク質の比率を増やして「4:1:5」がベストです。
ライフスタイルに合わせたPFCバランスの調整
筋トレの食事としては、先に述べたようにタンパク質の比率を多くするのが定石ですが、カロリーの摂取量はトレーニング量だけでなく、個人のライフスタイルに合わせて調整することも重要です。具体的には運動量の多い仕事をしている場合には脂質・炭水化物を増やし、デスクワーク主体の仕事をしている場合には脂質・炭水化物を減らす、といった微調整が必要になります。
タンパク質とは
タンパク質とはアミノ酸が鎖状に連結して構成される高分子化合物で、人体においては筋肉(筋繊維)の主な構成物質です。このため、筋肉(筋繊維)を太く強くすることが主目的の筋力トレーニングの食事としては、最も重要視されるべき栄養素です。筋肥大をしていくためには、適切な筋力トレーニングだけでなく、体重1kgあたり2gの純タンパク質が必要となります。純タンパク質2g≒肉類魚介類換算で10gに相当。
脂質について
脂質は1gあたり9kcalと高カロリーであることから、筋トレの食事としては「太りやすい」と考えられて敬遠されがちですが、非常にエネルギー効率が良い栄養素であるため、長時間のハードトレーニング前に摂取するカロリー源として優れています。また、腹持ちが良いことから、適度に摂取することで間食を防ぐ効果もあります。
炭水化物について
炭水化物は運動エネルギーの主体となる栄養素で、摂取から吸収されてエネルギーに換わるまでが速やかなことが特徴です。このため、トレーニング中のエネルギー補給、トレーニング直後のエネルギー補給などに有効です。また、筋肉が消化吸収・再合成される過程では多くのエネルギーが必要となるため、筋トレ後の食事においてはタンパク質食品と合わせて炭水化物を摂取していくことが重要です。
具体的な筋トレ向き食品・食事例

下記の記事はバルクアップ・シェイプアップそれぞれの筋トレ目的別に、具体的な食事メニュー・レシピを解説したものです。是非、ご活用ください。
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