ダンベルフライは筋トレに必要か?結論=条件付きでのみ使えるが、主役にはならない

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

結論から言います。ダンベルフライは、筋肥大の主役にはなりません。使える条件はかなり限定的で、多くの人にとっては「やらなくても問題ない種目」です。

ダンベルフライは胸を狙う代表的な種目として知られていますが、効果を引き出すための前提条件が多く、ベンチプレス系種目の代替にはなりません。位置付けを誤ると、効果が出ないだけでなく、肩関節や肘関節を痛める原因になります。

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ダンベルフライは胸を大きくするための種目ではない

ダンベルフライは胸を大きくするための種目だと思われがちですが、これは正確ではありません。この種目は構造上、扱える重量が軽くなりやすく、筋繊維にかかる機械的張力は高重量プレス種目に及びません。

胸筋を成長させる最大の要因は、高い張力と漸進的な負荷の増加です。その観点で見ると、ダンベルフライは最初から不利な設計になっています。

胸に効いている感覚は得やすいものの、その感覚が筋肥大を保証するわけではありません。効いている感覚と筋肉が大きくなることは別物です。

重量を上げるほどフォームが破綻しやすい

ダンベルフライは重量を上げるほどフォームが崩れやすい種目です。肩関節が外転かつ外旋された状態で強く引き伸ばされるため、関節へのストレスが一気に高まります。

結果として、胸ではなく肩前部に負担が集中したり、肘を曲げてプレス動作に変質したり、可動域を狭めて形だけの動作になりやすくなります。この状態では、狙った刺激から確実に外れていきます。

ダンベルフライのやり方と動作ポイント

①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、肘を伸ばして胸の上でダンベルを構える

②肩甲骨を寄せたまま、肘を曲げずに腕を開き、ダンベルをできるだけ深く下ろす

③ダンベルを下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま同じ軌道で腕を閉じる

④腕を閉じたら、ダンベルを少し押し上げながら顎をやや引いて大胸筋を完全収縮させる

当サイト運営ジム「FutamiTC」での指導経験をもとに記載しています。

なお、本記事は元日本代表・生物学学芸員の上岡岳が初稿執筆し、元JOC強化指定選手・現フィジーク選手の上岡颯が最新の競技知見と実践を加えて追記・編集しています。

初心者向きの種目ではない

ダンベルフライは初心者向けの種目ではありません。胸筋を収縮させる感覚や肩甲骨の安定、可動域の制御ができていない段階では、刺激はほとんど胸に入りません。

筋トレ初心者がダンベルフライを行うと、重量を扱っているつもりになり、胸が張った気がするだけで、実際には肩や腕ばかりが疲れて終わるケースが大半です。

筋トレを始めたばかりの段階では、ベンチプレス系種目や腕立て伏せのほうが、圧倒的に合理的です。

ダンベルフライが活きるのは補助としてのみ

ダンベルフライが意味を持つのは、明確な条件が揃った場合だけです。ベンチプレスなどのメイン種目で十分な刺激を入れたあとに、胸筋のストレッチ刺激を意識的に入れたい場面では有効に機能します。

軽重量で可動域と収縮感を確認し、胸の使い方を再認識する目的であれば、ダンベルフライは補助種目として成立します。逆に言えば、それ以外の目的で使う合理性はほとんどありません。

環境制約下では評価が相対的に変わる

ジムに行けず、自宅でダンベルしか使えない環境では、ダンベルフライの価値は相対的に上がります。ただし、それでも最善の選択ではありません。

同じ環境であれば、ダンベルプレスや床プレスのほうが優先度は高くなります。ダンベルフライはあくまで次善の選択肢です。

ダンベルフライの結論

ダンベルフライは、筋トレに必須の種目ではありません。胸を大きくする主役にもなりません。

しかし、条件が揃った中級者以上が、補助や仕上げとして使うのであれば意味はあります。万能視して取り入れる種目ではなく、目的を理解している人が限定的に使う種目です。

ダンベルフライをやるかどうかより重要なのは、「なぜ今この種目をやるのか」を自分で説明できるかどうかです。それが説明できないなら、そのダンベルフライは不要です。

動画付きの詳細解説

【ダンベルフライの種類とやり方】大胸筋の仕上げに最適なダンベル筋トレの種類とやり方
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【効率的な筋トレ】まだそのやり方で消耗してるの?目からウロコのコラム記事集

部位分割メニュー例


週2・3・4回の部位分割筋トレメニュー

主な筋トレ種目一覧


図解付き主要種目の一覧ページ

下記にリンクしています主要種目の個別解説記事は、動画だけでなく一目で理解しやすい図解付きでフォームについて説明しています。

自重トレーニング

腕立て伏せ(大胸筋)
パイクプッシュアップ(三角筋)
ベンチディップス(上腕三頭筋)
懸垂(背筋群)
バックエクステンション(背筋群)
逆手懸垂(上腕二頭筋)
自重スクワット(下半身)

チューブトレーニング

チューブチェストプレス(大胸筋)
チューブチェストフライ(大胸筋)
チューブショルダープレス(三角筋)
チューブキックバック(上腕三頭筋)
チューブローイング(背筋群)
チューブカール(上腕二頭筋)
チューブレッグプレス(下半身)

ダンベルトレーニング

ダンベルプレス(大胸筋)
ダンベルフライ(大胸筋)
ダンベルショルダープレス(三角筋)
ダンベルサイドレイズ(三角筋)
ダンベルキックバック(上腕三頭筋)
ダンベルローイング(背筋群)
ダンベルカール(上腕二頭筋)
ダンベルスクワット(下半身)

マシントレーニング

マシンチェストプレス(大胸筋)
ケーブルフライ(大胸筋)
スミスマシンベンチプレス(大胸筋)
マシンショルダープレス(三角筋)
ケーブルプレスダウン(上腕三頭筋)
ラットプルダウン(背筋群)
ケーブルローイング(背筋群)
スミスマシンデッドリフト(背筋群)
ケーブルカール(上腕二頭筋)
マシンレッグプレス(下半身)
スミスマシンスクワット(下半身)

バーベルトレーニング

バーベルベンチプレス(大胸筋)
バーベルショルダープレス(三角筋)
ナローベンチプレス(上腕三頭筋)
バーベルデッドリフト(背筋群)
バーベルベントオーバーロウ(背筋群)
バーベルグッドモーニング(背筋群)
バーベルカール(上腕二頭筋)
バーベルスクワット(下半身)

全トレーニング種目一覧

筋トレメニュー全200種目一覧|動画つき解説記事(男女別)
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