
結論から言います。筋トレにおいて味噌汁は、主役にはならないが非常に優秀な補助食品です。低カロリーで水分・電解質を同時に補給でき、減量期や体調管理中、食事の完成度を高める目的では強く機能します。一方で、タンパク質とエネルギーは不足しやすいため、単体完結はできません。
味噌汁は低カロリーで吸収が穏やかな液体食品
味噌汁は液体でありながら、発酵食品由来の成分を含み、胃腸への刺激が比較的穏やかです。固形物が重く感じる場面でも取り入れやすく、バルクアップ期における体調安定という点で評価できます。食事量を増やさずに満足感を底上げできる点も強みです。
水分と塩分を同時に補給できる
筋トレでは発汗により水分とナトリウムが失われます。味噌汁はこの両方を同時に補えるため、トレーニング後や暑い時期の食事では理にかなっています。スポーツドリンクほど急激ではなく、日常食として自然に補給できる点が現実的です。
具材によって栄養価が大きく変わる
味噌汁は「汁」そのものよりも、中に何を入れるかで評価が変わります。豆腐、卵、わかめ、油揚げ、豚肉などを加えることで、タンパク質やミネラルを補強できます。反対に、具が少ない味噌汁はほぼ水分と塩分の補給に留まります。
主な味噌汁の栄養素
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豆腐ワカメ味噌汁1杯00gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:55kcal
タンパク質:3.9g (15.6kcal)
脂質:1.66g (14.94kcal)
炭水化物:6.22g (24.88kcal)
納豆汁(納豆の味噌汁)1食180gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:50kcal
タンパク質:3.26g (13.04kcal)
脂質:1.51g (13.59kcal)
炭水化物:5.54g (22.16kcal)
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しじみの味噌汁1杯180gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:34kcal
タンパク質:2.3g (9.2kcal)
脂質:0.47g (4.23kcal)
炭水化物:5.44g (21.76kcal)
最適なのは豚汁
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豚汁1食180gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:124kcal
タンパク質:5.67g (22.68kcal)
脂質:8.59g (77.31kcal)
炭水化物:5.38g (21.52kcal)
なお、数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照しています。また、食品の栄養素(PFC)および食事全体の栄養(PFC)バランスに関しては食事バランスガイド(農林水産省)の情報を参照しています。
タンパク質源としては弱い
味噌は大豆由来であるものの、1杯あたりのタンパク質量は多くありません。豆腐や卵を入れても、肉や魚の代替になる量には届かないため、筋肥大を狙う筋トレ食としては補助的な位置付けになります。主菜のタンパク質を前提に使う食品です。
実際に作ったタンパク質強化味噌汁

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減量期との相性は非常に良い
減量期において味噌汁は使いやすい存在です。カロリーをほとんど増やさずに満腹感を得やすく、食事量のコントロールを助けます。白米を減らした食事でも、味噌汁があることで心理的な満足度を保ちやすくなります。
バルクアップ期では出力不足
バルクアップを目的とした筋トレでは、エネルギーとタンパク質を大量に摂取する必要があります。味噌汁はその点で出力が低く、主力食にはなりません。この時期は、あくまで食事全体の補助として位置付けるのが現実的です。
トレーニング前後での使い分けが重要
トレーニング前に味噌汁を使う場合、消化が軽いためコンディションを崩しにくい反面、エネルギー補給としては弱くなります。トレーニング直後では、回復に必要なタンパク質と糖質が不足するため、単独使用は適切ではありません。
塩分の摂り過ぎには注意が必要
味噌汁は健康的な印象がありますが、塩分は決して少なくありません。1日に何杯も飲むと、むくみや体重変動につながる可能性があります。筋トレでは1日1杯程度を目安に、他の塩分源とのバランスを取る意識が必要です。
味噌汁は食事を整えるための補助食品
筋トレにおける味噌汁の役割は、筋肉を直接作ることではありません。水分、電解質、満足感を補い、食事全体を安定させるための調整役です。体調管理や減量期では特に価値が高くなります。
筋トレと味噌汁の結論
筋トレに味噌汁はありです。ただし、条件付きです。主役にはならないものの、減量期や体調管理中、食事の完成度を高める目的では非常に使える食品です。筋肉を増やしたい、身体を作りたいのであれば、味噌汁は「補助として賢く使う」のが正解です。
バルクアップ筋トレと身体作り筋トレの食事の特徴

バルクアップを目的とした筋トレでは、体重1kgあたり約2g前後のタンパク質を目安にしつつ、あわせてその2~3倍程度のエネルギー(主に糖質や脂質)を摂取するケースが一般的です。
健康的な身体作りを目的とした筋トレでは、体重1kgあたり約1g前後のタンパク質を一つの目安とし、糖質や脂質の摂取量を調整しながら、全体のエネルギー量をコントロールしていきます。
筋トレと食事の基礎情報・知識
タンパク質の安定摂取

筋トレの成果を継続的に出していくためにはタンパク質の安定的な摂取が必要で、そのためには冷凍タンパク質食材をストックしておくことも有効です。下記は筆者が日本代表競技者として実際に常時ストックしていた冷凍の肉類・魚介類の一例です。
PFCバランスについての基礎知識

食品は、タンパク質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)の三大栄養素から構成されており、これらの摂取比率をPFCバランスと呼びます。一般的には「2:2:6」が一つの目安とされますが、筋トレを行う場合は、タンパク質の比率を高めた「4:1:5」前後のPFCバランスがよく用いられます。
ライフスタイルに合わせたPFCバランスの調整
筋トレの食事ではタンパク質重視が基本ですが、カロリー量はトレーニング量だけでなく生活の運動量に合わせ、活動量が多ければ脂質・炭水化物を増やし、少なければ控えめに調整します。
タンパク質とは
タンパク質は筋肉(筋繊維)の主成分であり、筋肥大を目的とした筋力トレーニングでは最も重要な栄養素です。筋肥大には体重1kgあたり約2gの純タンパク質が必要で、これは肉類・魚介類換算でおよそ10gに相当します。
脂質について
脂質は1gあたり9kcalと高カロリーで敬遠されがちですが、エネルギー効率が高く長時間トレーニング前のカロリー源として有効であり、腹持ちの良さから適度に摂取することで間食防止にも役立ちます。
炭水化物について
炭水化物は運動時の主要なエネルギー源で、吸収が速くトレーニング前のエネルギー補給に適しており、筋トレ後は筋再合成に必要なエネルギー確保のためタンパク質と合わせて摂取することが重要です。
具体的な筋トレ向き食品・食事例

下記の記事はバルクアップ・身体作りそれぞれの筋トレ目的別に、具体的な食事メニュー・レシピを解説したものです。是非、ご活用ください。
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