【小胸筋の構造と作用】トレーニング&ストレッチ方法を完全解説

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

本記事は、生物学の学芸員として身体構造に携わってきた経験と、日本代表選手として実際に身体を使ってきた視点から、筋肉の名称と働きを分かりやすく解説するものです。医療目的ではなく、身体の理解と安全なトレーニングのための教育的な情報をまとめています。スポーツファーマシスト(薬剤師)監修。

Pectoralis_minor_muscle_and_shoulder_blade.png

小胸筋の作用と鍛え方・筋トレ方法およびストレッチ法について解説します。小胸筋は僧帽筋の拮抗筋として作用するインナーマッスルですが、大胸筋の存在の大きさに隠されて、あまり着目されません。しかしながら、日常生活やスポーツ競技に重要な筋肉です。

執筆者・監修者・運営者情報

小胸筋の働きや作用

Pectoralis_minor_2016063023081567a.png

こちらの図の赤い部分が小胸筋です。ちょうど大胸筋の下に埋まるように位置しているインナーマッスルです。大胸筋の収縮方向は主に体軸に対して垂直方向(横向き)ですが、小胸筋の収縮方向は体軸に対してほぼ平行です。小胸筋の上部は肩甲骨に、下部は肋骨に接合しており、この筋肉が収縮すると肩甲骨を前方および下方に引きつける作用があります。

小胸筋の収縮方向は肩甲骨を後方に引き上げる働きのある僧帽筋と正反対となり、僧帽筋の拮抗筋として働いています。日常の動作はもちろん、スポーツ競技においても「肩甲骨を完全に寄せきったまま」であるとか「肩甲骨を完全にゆるめた状態」でいることはほぼありません。小胸筋は僧帽筋と互いに肩甲骨を引き合いながら、肩周辺の関節を安定させており、僧帽筋と並行して小胸筋を鍛えることでより腕の動作が安定制御できるようになります。

また、小胸筋は腕を体側よりやや前方で固定する働きがあるため、アームレスリングや組み技系格闘競技においては特に重要な筋肉です。

なお。女性においてはバストを上方に引き上げる「胸周りのボリュームアップの筋肉」としても知られています。

小胸筋(しょうきょうきん)は、胸部の筋肉のうち、胸郭外側面にある胸腕筋のうちの一つ。肋骨前面(第3~第5前面)を起始とし、上外方に集まりながら、肩甲骨の烏口突起に停止する。肩甲骨の外側を下方に引くと同時に、肋骨(第3~第5)を引き上げる作用がある。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/小胸筋

小胸筋の鍛え方・筋トレ方法

小胸筋の鍛え方・筋トレ方法としてもっとも効果的なのが、こちらの動画のようなリバースプッシュアップ(リバース腕立て伏せ)です。このトレーニング種目だと、特別な器具などなしに自宅のイスやベッドを流用して行うことができます。

なお、小胸筋が最大作用するのは肘を伸ばしきってからです。肘を伸ばしきってから、さらに一押し身体を持ち上げるイメージでトレーニングを行ってください。

リバースプッシュアップよりさらに強度が高いのが、全体重を完全に支えなくてはいけないディップです。

こちらもイスを二つ流用することで自宅でも簡単に行うことが可能です。なお、肘が伸びきった状態からが大切なのはリバースプッシュアップと同様です。

女性のための小胸筋の鍛え方・筋トレ方法

女性が胸周りのボリュームアップ目的で小胸筋を鍛える場合も男性の筋トレ方法と同様ですが、リバースプッシュアップやディップは力の弱い女性にとって行うのが困難です。そのような場合は、肘を完全に伸ばしたまま身体を持ち上げる動作だけを反復するだけでも十分な効果的です。

また、リバースプッシュアップやディップがどうしてもできないという女性は、こちらの動画のような膝つき腕立て伏せで代用することも可能です。

身体を押し上げたポジションで、できるだけ背中を反らせ胸を張ることで下向きの軌道を作り、小胸筋の収縮方向に近づけるようにするとさらに効果は高まります。

小胸筋のストレッチ方法

長時間のデスクワークやパソコン作業などが続くと、小胸筋に疲労が溜まり、肩甲骨を前方や下方に引きつけておく力が弱まりますので、小胸筋のストレッチが効果的です。

小胸筋のストレッチ方法はいたって簡単です。前述の小胸筋の付き方と収縮方向を意識して、それが真っ直ぐに伸びるように壁などに腕を斜め上に手をつき、ストレッチを行ってください。

なお、反動をつかってストレッチを行ってはいけないのはストレッチ全般に共通の注意点です。ゆっくりと静かに筋肉をのばしていきましょう。

全身の筋肉名称と作用

全身の筋肉名称と作用および鍛え方(筋力トレーニング)については下記のデジタル図鑑をご参照ください。

▼さらに詳しい筋肉の名称・構造・作用

【筋肉名称デジタル図鑑】各部位の名前・作用・筋トレ方法(鍛え方)
全身の筋肉のなかでも筋トレで鍛える対象となる骨格筋(表層筋・深層筋)を部位別にその名称と作用を解説します。また、あわせて各筋肉部位別の代表的な筋トレ種目を図説するとともに、部位別筋トレ記事(動画付き)のリンクもご紹介します。 なお、体...

部位分割メニュー例


週2・3・4回の部位分割筋トレメニュー

主な筋トレ種目一覧


図解付き主要種目の一覧ページ

下記にリンクしています主要種目の個別解説記事は、動画だけでなく一目で理解しやすい図解付きでフォームについて説明しています。

自重トレーニング

腕立て伏せ(大胸筋)
パイクプッシュアップ(三角筋)
ベンチディップス(上腕三頭筋)
懸垂(背筋群)
バックエクステンション(背筋群)
逆手懸垂(上腕二頭筋)
自重スクワット(下半身)

チューブトレーニング

チューブチェストプレス(大胸筋)
チューブチェストフライ(大胸筋)
チューブショルダープレス(三角筋)
チューブキックバック(上腕三頭筋)
チューブローイング(背筋群)
チューブカール(上腕二頭筋)
チューブレッグプレス(下半身)

ダンベルトレーニング

ダンベルプレス(大胸筋)
ダンベルフライ(大胸筋)
ダンベルショルダープレス(三角筋)
ダンベルサイドレイズ(三角筋)
ダンベルキックバック(上腕三頭筋)
ダンベルローイング(背筋群)
ダンベルカール(上腕二頭筋)
ダンベルスクワット(下半身)

マシントレーニング

マシンチェストプレス(大胸筋)
ケーブルフライ(大胸筋)
スミスマシンベンチプレス(大胸筋)
マシンショルダープレス(三角筋)
ケーブルプレスダウン(上腕三頭筋)
ラットプルダウン(背筋群)
ケーブルローイング(背筋群)
スミスマシンデッドリフト(背筋群)
ケーブルカール(上腕二頭筋)
マシンレッグプレス(下半身)
スミスマシンスクワット(下半身)

バーベルトレーニング

バーベルベンチプレス(大胸筋)
バーベルショルダープレス(三角筋)
ナローベンチプレス(上腕三頭筋)
バーベルデッドリフト(背筋群)
バーベルベントオーバーロウ(背筋群)
バーベルグッドモーニング(背筋群)
バーベルカール(上腕二頭筋)
バーベルスクワット(下半身)

全トレーニング種目一覧

筋トレメニュー全200種目一覧|動画つき解説記事(男女別)
本サイト「GLINT」は、2019年より筋力トレーニングと運動生理学および生物学に関する専門情報を継続して公開しています。競技経験に基づく実践的な知識と、博物館学芸員としての科学的根拠を重視した解説をもとに、正確で信頼できる情報の提供を目指しています。

新着記事の一覧ページはこちら

競技者が本音で解説シリーズ


人気製品・記事

常備したい冷凍タンパク質源

人気のベルトがフルラインナップ! 

愛用ベルトが最新式になるバックル

試合や高重量トレーニングに最適化

北米に続き日本でもブレイク開始
マシン筋トレの疑問を解決する記事

自宅トレーニングに必要不可欠な器具


運営ジムでの実際の使用ギア

当サイト取り扱いブランド

記事制作©FutamiTC/MazurenkoJapan


筋肉部位
マズレンコ製作所公式ブログ|筋トレ専門サイトGLINT