
筋トレをしていると、外食で魚定食を選ぶ場面は少なくありません。その中でも「しまほっけ定食」は、定番でありながら、なぜか筋トレ向きとして扱われることが多い魚です。ここでは、しまほっけの正体であるキタノホッケの栄養的な特徴を整理し、アジ・サバ・サンマといった他の焼き魚と比較しながら、筋トレとの関係を淡々と見ていきます。
しまほっけ(キタノホッケ)の特徴

しまほっけは流通名で、正式にはキタノホッケと呼ばれます。脂が乗りやすく、身が厚く、焼いても水分が抜けにくいのが特徴です。そのため外食チェーンでも味のブレが少なく、主菜としての存在感がはっきりしています。
栄養面では、魚の中では脂質とエネルギーがやや高めですが、その分、食後の満足感が強く、白米と組み合わせた定食として成立しやすい構成になります。タンパク質量は突出して多いわけではありませんが、「魚を食べた」という実感を得やすい点が大きいです。
大戸屋しまほっけ定食とやよい軒しまほっけ定食

大戸屋しまほっけの炭火焼き定食1食あたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:588kcal
タンパク質:46g
脂質:14g
炭水化物:70g
なお、数値と画像は「大戸屋公式ホームページ」を参照しています。

やよい軒しまほっけ定食1食あたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:660kcal
タンパク質:51.2g
脂質:21.3g
炭水化物:68.2g
なお、画像と数値は「やよい軒公式ホームページ」を参照しています。
大戸屋のしまほっけ定食とやよい軒のしまほっけ定食は、同じ魚を使いながら栄養設計の方向性がはっきり異なります。大戸屋は脂質を抑え、総カロリーを低めにまとめており、外食でも食後の重さを残しにくい構成です。一方、やよい軒はタンパク質量が多く、脂質もやや高めで、トレーニング量が多い日やエネルギー消費が大きい日の食事として成立します。どちらが優れているかではなく、その日の運動量や体調に応じて選び分けられる点が、この2つのしまほっけ定食の強みだと言えます。
関連記事
【筋トレ向きやよい軒メニュー】競技選手が実際に選んで食べている高タンパク質飯の栄養素
【筋トレ向き大戸屋メニュー】競技選手が実際に選んで食べている高タンパク質飯の栄養素
アジ・サバ・サンマとの違い
![]()
アジの塩焼き100gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:115kcal
タンパク質:19.83g(79.32kcal)
脂質:3.35g(30.15kcal)
炭水化物:0.1g(0.4kcal)
※数値は定食ではありません
アジの塩焼きは脂質が比較的控えめで、軽く食べられる反面、身量が少なく、筋トレ後の主菜としてはやや物足りなく感じることがあります。

やよい軒サバの塩焼定食1食あたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:715kcal
タンパク質:33.4g
脂質:35.1g
炭水化物:68.7g
サバの塩焼きは脂質が多く、エネルギーは確保しやすいものの、個体差や部位差が大きく、外食では重く感じる場面もあります。
さんま定食1人前600gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:864kcal
タンパク質:29.46g(117.84kcal)
脂質:27.24g(245.16kcal)
炭水化物:116.94g(467.76kcal)
サンマは季節性が強く、脂が乗る時期は優秀ですが、安定供給されにくく、定食として常に選べる魚ではありません。
その点、しまほっけは年間を通じて安定した脂質と身量があり、外食という不確定要素の多い環境でも、栄養構成が読みやすい魚です。
なお、数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照しています。また、食品の栄養素(PFC)および食事全体の栄養(PFC)バランスに関しては食事バランスガイド(農林水産省)の情報を参照しています。
筋トレ視点での評価
しまほっけ定食は、筋トレ用に特別設計された食事ではありません。それでも、主菜が明確・揚げ工程がない・脂質と炭水化物のバランスが極端に崩れにくい、この条件を満たしているため、外食の中では「破綻しにくい魚定食」として使えます。高タンパク食を狙うより、主食+主菜として成立するかどうかで見ると、しまほっけは扱いやすい位置にあります。
結論
しまほっけ定食は、筋トレ向けの理想食ではありません。しかし、外食で焼き魚を選ぶ必要がある場面では、キタノホッケは脂質・身量・安定性のバランスが良く、他の焼き魚よりも「使いやすい」選択肢です。
筋トレと食事は最適化よりも継続が重要です。その意味で、しまほっけ定食は、外食という制約の中で、現実的に成立する魚定食だと言えます。


