
筋トレとチーズの関係は、よく「タンパク質が摂れるから良い」「脂質が多いから太る」と極端に語られがちですが、実際には種類・タイミング・量を正しく押さえれば、チーズは筋トレ中に使える食品です。特にコンビニで手軽に買える点は、忙しいトレーニーにとって大きな武器になります。

筆者自身も長年、競技者としてチーズを活用してきましたし、職場の冷蔵庫には常備しています。運営ジムの所属選手たちにもそのように指導してきました。
上岡岳プロフィール
アームレスリング主戦績
全日本マスターズ80kg超級2位
アジア選手権マスターズ90kg級3位
生物学学芸員(J-Global掲載ページ)
筋トレにチーズは向いているのか

チーズはタンパク質と脂質を同時に含む食品です。最大の特徴は、消化吸収が比較的ゆっくりで、血中アミノ酸濃度が安定しやすい点にあります。これは、トレーニング直後の即効性よりも、間食や就寝前など「筋分解を抑えたい時間帯」で価値を発揮します。一方で脂質が多いため、主食や主菜として大量に食べる食品ではありません。
コンビニで選ぶべきチーズの種類
コンビニで手に入るチーズの中では・プロセスチーズ・さけるチーズ・カッテージチーズ系が現実的な選択肢です。
プロセスチーズやさけるチーズはタンパク質量が安定しており、持ち運びやすさも優秀です。カッテージチーズは脂質が控えめで、食事全体の脂質量を抑えたいときに向いています。逆に、クリームチーズや濃厚系チーズは脂質比率が高く、筋トレ用途では補助的な位置づけになります。
チーズの2種類|ナチュラルとプロセス
いわゆる本来のチーズはナチュラルチーズと呼ばれます。一方、複数のナチュラルチーズを混ぜ合わせ加熱処理されたものがプロセスチーズです。加熱することで発酵が止まり、食品として保存期間が長くなるため、コンビニなどで主に流通しているのはプロセスチーズになります。
プロセスチーズの栄養素情報
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プロセスチーズ1枚20gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:68kcal
タンパク質:4.54g(18.16kcal)
脂質:5.2g(46.8kcal)
炭水化物:0.26g(1.04kcal)
主なナチュラルチーズの栄養素情報

カッテージチーズ100gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:105kcal
タンパク質:13.3g (53.2kcal)
脂質:4.5g (40.5kcal)
炭水化物:1.9g (7.6kcal)
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モッツァレラチーズ100gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:276kcal
タンパク質:18.4g
脂質:19.9g
炭水化物:4.2g
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クリームチーズ100gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:346kcal
タンパク質:8.2g (32.8kcal)
脂質:33g (297kcal)
炭水化物:2.3g (9.2kcal)
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カマンベールチーズ100gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:310kcal
タンパク質:19.1g (76.4kcal)
脂質:24.7g (222.3kcal)
炭水化物:0.9g (3.6kcal)
なお、数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照しています。また、食品の栄養素(PFC)および食事全体の栄養(PFC)バランスに関しては食事バランスガイド(農林水産省)の情報を参照しています。
筋トレとチーズを食べるタイミング

チーズはトレーニング直後の最優先食品ではありません。運動直後は、炭水化物と吸収の速いタンパク質を優先したほうが合理的です。
チーズが真価を発揮するのは、トレーニングから時間が空いた間食、もしくは就寝前です。特に夜間は筋分解が進みやすいため、消化が緩やかなチーズを少量入れることで、栄養供給を安定させる役割を果たします。
筋トレ中に適切なチーズの量

量の目安としては、1回あたりタンパク質10〜15g程度に収まる範囲が適切です。これは、プロセスチーズなら2〜3個程度に相当します。
チーズは脂質も同時に増えるため、「タンパク質を摂るために無制限に食べる」食品ではありません。あくまで、食事全体のPFCバランスを微調整するための補助食品として使うのが正解です。
現役フィージーク選手も活用

現役フィジーク選手もチーズを減量に使用しています。詳しくは、下記の記事をご参照ください。
筋トレ減量期食事メニュー|フィージーク選手の実際の食べ方を公開解説
この記事の筆者

上岡颯選手プロフィール
テコンドー主戦績
(2009~2020)
JOC全日本ジュニア選手権準優勝
全日本選手権東日本地区大会優勝
全日本学生選手権準優勝
全日本選手権準優勝
2020年度強化指定選手
フィジーク主戦績
マッスルゲート北関東2優勝
結論:チーズは使いどころを間違えなければ筋トレ向き
チーズは、コンビニで手軽に手に入り、保存性も高く、筋トレ中の栄養管理に組み込みやすい食品です。ただし、トレーニング直後の主役ではなく、間食や夜の補助タンパク源として位置づけることで、無駄なく活用できます。
筋トレにおいて重要なのは、食品そのものの善悪ではなく、タイミングと量を理解して使い分けることです。チーズもその一つとして、冷静に扱えば十分に戦力になります。
なお、チーズほぼ全種類のカロリー・栄養素情報については、下記の記事をご参照ください。



