
ダンベルスクワットの女性向きのやり方(フォームやコツ)をご紹介するとともに、トレーニング目的別(シェイプアップ・ボディメイク)に適切な負荷重量設定についてわかりやすく解説します。
動画付き解説

ダンベルスクワットが効果のある筋肉部位
各筋肉の構造や作用および起始停止・支配神経に関しては下記の専門サイトおよび学術文献を参照しています。

Skeletal Muscle: A Brief Review of Structure and Function(PDF)

ダンベルスクワットは主に大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋群・内転筋群に有効なトレーニング種目です。
さらに詳しい、全身の筋肉の名称と働き、各筋肉部位を女性がトレーニングするメリットに関しては下記のリンク先をご参照ください。
女性がダンベルスクワットを行うメリット
しなやか感とハリが出る

女性が大腿四頭筋をトレーニングすることで、太もも前側と横側が引き締まり、美しい脚のラインに近づきます。
女性がハムストリングスをトレーニングすることで、太もも後ろ側からヒップにかけてのラインが持ち上がり、お尻の位置を上げるのに効果的です。
女性が内転筋群をトレーニングすることで、太もも内側が引き締まり、ラインの乱れのない美しい脚のラインに近づきます。
ダンベルスクワットの女性向きのやり方

ダンベルスクワットは、膝関節を保護するためにも「膝をつま先よりも前に出さない」ことが大切です。このためには、椅子に座る要領で、やや斜め後ろに腰を下ろすことが有効です。
また、負荷を下半身に集中させるとともに、腰痛リスクを避けるために背中が丸まらないようにすることも重要で、このためには胸を張り、視線を上方に置くことが有効です。
なお、腰を下ろす深さは、太ももが床と平行になる高さを目安とするとよいでしょう。
ダンベルスクワットのバリエーション
ダンベルワイドスクワット
大きく足を開き、足と足の間でダンベルひとつを両手で保持して行うバリエーションで、内転筋群に対する負荷が高いやり方です。
ダンベルブルガリアンスクワット
片足を前に出し、片足を後ろにして台などに乗せて行うバリエーションで、ハムストリングスから臀筋群にかけての下半身後面に負荷がかかるやり方です。
ダンベルサイドランジ
足を大きく開き、片足を伸ばしたまま、片足だけを曲げて横方向にスライドしながらしゃがむバリエーションで、内転筋群に集中的な負荷がかかります。
ダンベルフロントランジ
足を前後に開いて行うバリエーションで、ハムストリングスから臀筋群にかけての下半身後面に負荷がかかるやり方です。
ブルガリアンスクワットに比べて強度が低いため、特にトレーニング初心者の女性には推奨される種目と言えます。
ダンベルスクワットの目的別に適切な負荷重量設定

筋トレの対象となる骨格筋は筋繊維から構成されており、その筋繊維には主に三種類があります。そして、それらはそれぞれ異なる収縮特性を持っており、トレーニング目的に合わせてターゲットにする筋繊維を考慮する必要があります。
遅筋(遅筋繊維Ⅰ)
持久的な(持続的な)収縮の主体となる筋繊維で、筋トレによってあまり筋肥大しない特性を持ちます。このため、シェイプアップ系トレーニングで対象となる筋繊維です。
筋力トレーニングでは20回以上の反復回数で限界が来る、軽めの重さ(低負荷設定)でセットを実施します。
速筋(速筋繊維Ⅱa)
持久要素もある瞬発的収縮の主体となる筋繊維で、筋トレによって中程度に筋肥大する特性を持ちます。このため、ボディメイク系トレーニングで対象となる筋繊維です。
筋力トレーニングでは12~15回の反復回数で限界が来る、やや重めの重量(中負荷設定)でセットを実施します。
速筋(速筋繊維Ⅱb)
瞬発的な運動において爆発的な速い収縮(Fast)をし、グリコーゲン(Glycogen)を消費することからFG筋とも別称されます。レジスタンストレーニングで鍛えると強く筋肥大します。陸上競技で例えるなら、100~200m走に必要な筋肉です。
筋力トレーニングでは6~10回の反復回数で限界が来る、かなり重めの重量(高負荷設定)でセットを実施します。
女性トレーニングの重さの決め方

このように、三種類の筋繊維の特性を考え、女性筋トレにおいて目的別に適切な負荷重量設定(重さの決め方)は以下のようになります。
ボディメイクは1セット15回を目安にトレーニング
筋肉を適度にボリュームアップするボディメイク筋トレでは、上記の速筋繊維Ⅱaを対象にして1セット15回の負荷重量設定で行います。
シェイプアップは1セット20回以上を目安にトレーニング
筋肉をできるだけ筋肥大させないシェイプアップ筋トレでは、上記の速筋繊維Ⅰを対象にして1セット20回以上の負荷重量設定で行います。
女性のトレーニングと食事

女性のシェイプアップトレーニングに適切な食事メニューの具体例とレシピ例は、下記の記事で詳しく解説しています。リンク先をご参照ください。
女性の筋力トレーニング総合解説

下記の記事は、女性の筋力トレーニングついて(筋トレメニュー・プログラムの組み方・基礎知識など)について詳しく解説した総合記事です。
あわせて、ご参照ください。
女性の部位別トレーニング一覧
世界チャンピオン執筆記事




