本記事は2021年10月まで公益財団法人JPA日本パワーリフティング協会旧公式サイトに当サイトが提供していた記事のアーカイブです。パワーリフティング全日本チャンピオン・ベンチプレス世界チャンピオンである当サイト客員執筆者が監修しています。

ケーブルプレスダウンのやり方を解説【パワーリフティング記事】上腕三頭筋のマシン筋トレ

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

ケーブルプレスダウンの正しいフォームと実施時の動作ポイントなど筋トレ方法と、本種目で鍛えられる筋肉部位、トレーニング目的別の負荷回数設定について解説します。

あわせて、男性の筋肥大向きセットの組み方や女性向きの種類とやり方についても解説していきます。

動画付き解説

【ケーブルプレスダウン】アタッチメントにより効果のある上腕三頭筋の部位の違い
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本種目で鍛えられる筋肉部位

本種目の実施によっての鍛えられる主な筋肉は以下の通りです。

上腕三頭筋

さらに詳細な筋肉の名称と作用についての解説は下記の筋肉図鑑をご参照ください。

筋肉の種類・名称と作用|部位ごとの鍛え方

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筋トレの目的別に適切な負荷重量設定

筋トレの対象となる骨格筋は筋繊維から構成されており、その筋繊維には主に三種類があります。そして、それらはそれぞれ異なる収縮特性を持っており、トレーニング目的に合わせてターゲットにする筋繊維を考慮する必要があります。

遅筋繊維Ⅰ

30秒以上の持続的な筋収縮の主体となる筋繊維で、トレーニングによってほとんど筋肥大しません。このため、シェイプアップ系トレーニングにおいてターゲットとするべき筋繊維です。具体的には、20回以上の反復動作で限界が来るような軽めの重さ(低負荷設定)で筋トレを行います。

速筋繊維Ⅱa

おおよそ10~30秒の持久要素のある瞬発的な筋収縮の主体となる筋繊維で、トレーニングによって中程度に筋肥大します。このため、身体作りの筋トレにおいてターゲットとするべき筋繊維です。具体的には、15回前後の反復動作で限界が来るような重さ(中負荷設定)で筋トレを行います。

速筋繊維Ⅱb

短時間の爆発的な瞬発筋収縮の主体となる筋繊維で、トレーニングによって強く筋肥大します。このため、筋肥大・バルクアップ筋トレにおいてターゲットとするべき筋繊維です。具体的には、6~10回前後の反復動作で限界が来るような重さ(高負荷設定)で筋トレを行います。

このように、トレーニング目的にあわせて適切な負荷回数設定を行うことが非常に重要で、この設定を間違えると思ったような筋トレ成果が出せません。

本種目の実施方法(フォームと注意点)

ケーブルトライセプスプレスダウン(ストレートアタッチメント)

ケーブルプレスダウンのなかでもストレートアタッチメントを使用するバリエーションは、脇が開いた状態での動作になるため上腕三頭筋短頭に負荷がかかります。

なお、本種目共通の動作ポイントとして、肘の位置をしっかりと固定して動かさないことが大切です。

肘を前後に動かしてしまうと、プルオーバー系の動作となってしまい、負荷が大胸筋や広背筋に逸れてしまいますので注意してください。

ローププレスダウン

ケーブルトライセプスプレスダウンのバリエーションのなかでも、ロープアタッチメントを使用するやり方は、上腕が内転した状態(脇を閉じた状態)での肘関節伸展動作になりますので、負荷が上腕三頭筋長頭に集中します。

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筋肥大セットの組み方

アップとしてノーマルプレスダウンを2~3セット

まずは、ノーマル(順手)のプレスダウンで上腕三頭筋全体に効かせます。

追い込みとしてローププレスダウンを1~2セット

次に、追い込みとしてフレキシブルなロープアタッチメントを使ったプルダウンで上腕三頭筋にさらに効かせていきます。

肘を伸ばしたポジションで前腕を回内(手の平が後ろを向く方向に捻る)させると上腕三頭筋が強く収縮します。

仕上げとしてケーブルキックバックを1~2セット

仕上げとして、上腕三頭筋のなかでも長頭に集中的な負荷がかかるケーブルキックバックを行いオールアウトします。

ケーブルプレスダウンの女性向きのやり方

ケーブルプレスダウンは、肘の位置を動かさないようにしっかりと固定することが大切で、肘が前後してしまうと負荷が背筋群に逸れてしまいますので注意してください。

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ケーブルプレスダウンのバリエーション

ローププレスダウン

ロープアタッチメントを用いるバリエーションで、上腕三頭筋のなかでも長頭に負荷が集中します。

リバースグリッププレスダウン

逆手(リバースグリップ)で行うバリエーションで、筋肉が通常の刺激に慣れてきた時に実施すると有効です。

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