筋トレ後の食事として海鮮丼は非常に合理的です。魚介類由来の高品質なたんぱく質と脂質を中心に、白米で必要最低限の炭水化物を補給できるため、回復と次のトレーニングに向けたエネルギー確保を同時に行えます。ただし、海鮮丼を筋トレ向きに仕上げるには、具材の「切り方」まで含めて設計する必要があります。
この写真の海鮮丼では、刺身を一般的なそぎ切りではなく、サイコロ状にカットしています。これは見た目の問題ではなく、味と栄養の両面で明確な理由があります。
サイコロ切りが栄養価的に有利な理由
食品のカットにおいて重要になるのが、「断面積と体積の比率」です。サイコロ切りは、同じ重量の魚を複数に分けた場合でも、細切りや薄切りと比べて断面積が増えにくくなります。断面積が小さいということは、空気や水分に触れる面が少ないということを意味します。
魚介類に含まれるビタミンやミネラルの一部は、切断面から失われやすい性質を持っています。サイコロ切りは、このロスを最小限に抑えながら、必要な量を食べやすい形に分割できるカット方法です。筋トレ後に食べる前提であれば、栄養素を無駄にしにくい切り方と言えます。
旨味を最大限に残せる切り方

刺身の旨味は、筋繊維の中に閉じ込められています。細く切りすぎると、旨味成分が切断面から逃げやすくなり、食感も単調になります。サイコロ切りは、噛んだときに内部から旨味が出てくる構造を保ちやすく、一口ごとの満足感が高くなります。
筋トレ後は、量よりも「食べた感覚」が重要になります。少量でもしっかり噛み、味を感じられることで、過剰な炭水化物や脂質に頼らずに食事を完結させやすくなります。
海鮮丼を筋トレ後仕様にする考え方
この海鮮丼でも、主役は明確に魚介類です。白米は器として最低限に留め、魚とアボカドなどの脂質源を組み合わせることで、筋トレ後に必要な栄養を過不足なくまとめています。刺身をサイコロ切りにすることで、噛む回数が自然に増え、消化吸収のリズムも安定します。
海鮮丼は、ただ刺身を乗せれば良い料理ではありません。切り方ひとつで、栄養の残り方も、味の感じ方も変わります。
筋トレ後に海鮮丼を食べるなら、量を増やすのではなく、構成と切り方を最適化する。サイコロ切りは、そのための最も合理的な選択です。
この海鮮丼の具材の栄養素
マグロ(赤身)100gあたりのカロリー・栄養素
エネルギー:125kcal
タンパク質:26.4g(105.6kcal)
脂質:1.4g(12.6kcal)
炭水化物:0.1g(0.4kcal)
赤身マグロは脂質が極端に少なく、純粋なたんぱく質源として筋トレ食の主軸に据えやすい魚介類です。
ハマチ(刺身)100gあたりのカロリー・栄養素
エネルギー:257kcal
タンパク質:21.4g(85.6kcal)
脂質:17.8g(160.2kcal)
炭水化物:0.3g(1.2kcal)
脂質比率が高く、エネルギー密度の高い魚です。トレーニング量が多い日やバルク寄りの食事構成で使いやすい食材です。
サーモン(刺身用)100gあたりのカロリー・栄養素
エネルギー:218kcal
タンパク質:20.1g(80.4kcal)
脂質:16.1g(144.9kcal)
炭水化物:0.1g(0.4kcal)
脂質由来のカロリーが多く、回復期やエネルギー補給を重視する場面で有効な魚介類です。
アボカド(生)100gあたりのカロリー・栄養素
エネルギー:187kcal
タンパク質:2.5g(10.0kcal)
脂質:18.7g(168.3kcal)
炭水化物:7.4g(29.6kcal)
炭水化物は控えめで、カロリーの大半を脂質が占める食品です。海鮮丼では脂質補助として少量を組み合わせる使い方が適しています。
数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を基礎データとして算出した一般的な目安です。実際の製品・部位・調理状態によって数値は前後します。また、食品の栄養素(PFC)および食事全体の栄養(PFC)バランスについては食事バランスガイド(農林水産省)の情報を参照しています。
この海鮮丼を作って食べた競技者

上岡岳プロフィール
アームレスリング主戦績
全日本マスターズ80kg超級2位
アジア選手権マスターズ90kg級3位
学芸員(J-Global掲載ページ)

上岡颯選手プロフィール
テコンドー主戦績
(2009~2020)
JOC全日本ジュニア選手権準優勝
全日本選手権東日本地区大会優勝
全日本学生選手権準優勝
全日本選手権準優勝
2020年度強化指定選手
フィジーク主戦績
(2023~)
マッスルゲート北関東2優勝


