筋トレをしている人向けに「弁当を作り置きしてタッパーで冷凍すれば楽になる」という情報は多く見られます。
しかし筋トレの成果を長期で考えた場合、作り置き弁当や冷凍弁当を前提にした食生活は最適とは言えません。
理由は明確で、タンパク質や炭水化物だけを満たしても、ビタミンや微量栄養素の摂取が継続的に不足しやすくなるからです。
筋トレ弁当は「効率化」よりも「毎日作る習慣」を優先する必要があります。
毎日弁当を作った競技者

上岡岳プロフィール
アームレスリング主戦績
全日本マスターズ80kg超級2位
アジア選手権マスターズ90kg級3位
学芸員(J-Global掲載ページ)
毎日手作り弁当を食べて育った競技者

上岡颯選手プロフィール
テコンドー主戦績
(2009~2020)
JOC全日本ジュニア選手権準優勝
全日本選手権東日本地区大会優勝
全日本学生選手権準優勝
全日本選手権準優勝
2020年度強化指定選手
フィジーク主戦績
(2023~)
マッスルゲート北関東2優勝
毎日作った弁当の記録
https://www.sfphes.org/category/食事記録
作り置き・冷凍弁当が選ばれやすい理由

作り置き弁当や冷凍弁当は、忙しい日常の中で手間を減らせる方法として紹介されがちです。
一度にまとめて作り、タッパーに詰めて冷凍しておけば、毎日の調理時間を短縮できます。
この考え方自体は、時間管理という点では合理的に見えます。
しかし筋トレの食事は、単なるカロリー補給ではなく、身体の状態を毎日リセットし続ける行為でもあります。
冷凍・作り置きで失われやすい栄養素

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ビタミン
作り置き弁当や冷凍弁当は、主に肉や米を中心に構成されることが多くなります。
これは冷凍や再加熱に向いている食材が限られているためです。
一方で、葉物野菜や一部の野菜、果物は冷凍や長期保存に向かず、結果として弁当から排除されやすくなります。
ビタミン類や抗酸化物質は、こうした生鮮野菜や加熱回数の少ない食材から摂取する割合が高くなります。
作り置きや冷凍を前提にすると、これらの栄養素が慢性的に不足しやすくなります。
筋トレではタンパク質だけでは身体は作れない
筋トレ食というと、タンパク質量ばかりが注目されがちです。
確かに筋肉の材料としてタンパク質は重要です。
しかし筋肉の合成や回復には、ビタミンB群やビタミンC、ミネラル類といった微量栄養素が不可欠です。
これらが不足すると、筋肉の回復効率が落ちたり、疲労が抜けにくくなったりします。
作り置き弁当中心の食生活は、見た目以上にこうした部分を削ってしまいます。
タッパー冷凍は「続けやすさ」と引き換えに何を失うか
タッパーで冷凍する方法は、継続しやすさという一点では優れています。
しかしその継続は、「同じ構成の食事を繰り返す継続」になりやすいという問題を抱えます。
毎日同じような肉と米の弁当を食べ続けると、食材の種類が固定化します。
結果として、特定の栄養素は足りているのに、別の栄養素が不足する状態が続きます。
筋トレにおいて重要なのは、楽に続けることではなく、身体が適応し続けられる状態を作ることです。
毎日自炊することでしか得られない価値
毎日自炊をする最大のメリットは、その日の体調や状況に合わせて食材を選べることです。
疲労感が強い日は野菜を多めにする。
食欲が落ちている日は消化の良い食材を選ぶ。
こうした微調整は、作り置き弁当ではほぼ不可能です。
筋トレ弁当は「冷凍ストック」ではなく、「日々組み立てるもの」と考えた方が、結果的に身体は安定します。
筋トレ弁当の現実的な考え方
筋トレ弁当は、毎日ゼロから完璧に作る必要はありません。
主菜となる肉や魚は前日に仕込んでも構いません。
しかし野菜や副菜は、できるだけその日に調理し、その日のうちに食べることが重要です。
完全な作り置きや完全な冷凍に寄せるのではなく、毎日手を動かす余地を残すことが、筋トレ向きの弁当習慣になります。
筋トレ弁当は習慣であり作業ではない
筋トレ弁当を作ることは、単なる作業効率化の問題ではありません。
毎日自分の身体と向き合い、何を食べるかを選ぶ行為そのものがトレーニングの一部です。
作り置きやタッパー冷凍に頼りすぎると、この感覚が失われていきます。
筋トレ弁当は、冷凍で完結させるものではなく、毎日の自炊を軸に組み立てるものです。
その積み重ねが、数か月後、数年後の身体に確実に差を生みます。
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