

バランスボールスクワットは、通常の自重スクワットが効果のある下半身に加え、バランスボールの特性上、体幹インナーマッスルも同時に鍛えることができます。

そのバリエーションとやり方を、動画をまじえて解説します。
バランスボールスクワットが効果のある筋肉部位
筋肉の構造と作用に関しては下記の学術サイトを参照しています。
・https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/
大腿四頭筋

バランスボールスクワットは下半身全体に効果のあるトレーニングですが、とくに立ち上がる動作において、太ももの前側の筋肉で膝関節を伸展させる作用のある大腿四頭筋に効果的です。
大腿四頭筋は人体のなかでも特に大きな筋肉群であり、この部位を鍛えることで日常のエネルギー消費量の土台を支える働きを持ちます。そのため、脚の強化にとどまらず、全身の筋発達を安定して支える基盤となる重要な部位です。
ハムストリングス

バランスボールスクワットは、しゃがむ動作のなかで、大腿四頭筋の拮抗筋であるハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)と呼ばれる、膝関節を屈曲させる作用のある太もも後ろ側の筋肉群にも効果的です。
大臀筋

バランスボールスクワットは、立ちあがる動作のなかで、お尻の筋肉で股関節を伸展させる作用のある大臀筋にも強い負荷がかかり効果的です。
腸腰筋群

バランスボールスクワットは、しゃがむ動作のなかで、大臀部筋の拮抗筋で股関節を屈曲させる作用のある腸腰筋群にも効果的です。
下腿三頭筋

バランススクワットは、立ち上がる動作のなかで、ふくらはぎの筋肉で足首関節を伸展させる作用のある下腿三頭筋にも効果的です。
前脛骨筋

バランスボールスクワットは、しゃがむ動作のなかで下腿三頭筋の拮抗筋で足首関節を屈曲させる作用のある前脛骨筋にも効果的です。
腹筋群や脊柱起立筋群

バランスボールスクワットは、上記の下半身の筋肉群全体に効果があるだけでなく、バランスボール特有のぐらつきを抑えながら動作を行うため、腹筋群・脊柱起立筋群・内転筋群など体幹から太ももにかけてのインナーマッスルにも効果的です。
バランスボールスクワットの種類とやり方
ノーマルバランスボールスクワット
もっとも一般的なバランスボールスクワットが、こちらの動画のような壁を使ったスクワットで、ウォールスクワットと呼ばれています。
通常の自重スクワットと違い、バランスボールに軽くもたれる体勢で行うため、太ももの前面により効果が集中します。
また、スクワットの悪いフォーム=背中が丸まった姿勢になることを防ぐことも可能です。
なお、スクワット系エクササイズに共通する注意点として、膝関節保護のために、膝が爪先より前に出ないように動作してください。
スクワットの正しいフォームと注意点

スクワットはただしゃがめばいいというわけではなく、効果を得るためには正しいフォームで行わなくてはいけません。
その具体的なポイントをまとめたのが上図で、次の通りです。
・顎を上げやや上を見る
・胸を張る
・背中を反らせる
・膝を爪先より前に出さない
・斜め後ろに身体を下ろす
片足バランスボールスクワット
より強く太もものエクササイズを行いたい場合には、こちらの動画のような片足バランスボールスクワットが効果的です。
通常の片足スクワットは相当高強度なトレーニング方法ですが、この場合はバランスボールの反発力が動作の補助に働くので、比較的低強度に、なおかつ集中的に太ももに効かせることが可能です。
バランスボールを補助に使うスクワット
スクワット系エクササイズは、かなり辛い種目ですが、この動画のようにバランスボールのバウンドを利用しながらスクワットを行うと、かなり楽に下半身全体をエクササイズすることができます。
体力に自信のない方は、まずはこの種目からはじめてスクワットに慣れていくと効率です。
高強度のバランスボールブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは、ブルガリアの女子体操五輪チームが発案したとされるトレーニング方法で、とくにハムストリングスから大臀筋にかけての太もも裏側に効果的です。
この動画のようにバランスボールを併用してブルガリアンスクワットを行うと、姿勢を維持するために強く体幹インナーマッスルが動員されますので、ウエストまわりの身体作りにも効果的です。
高強度のバランス乗りスクワット
最後にご紹介するのが、非常に高強度で、なおかつ体幹インナーマッスルにも強い効果のあるバランスボール乗りスクワットです。
スポーツ経験があり、体力・バランス力に自信のある方にかぎりチャレンジしてみてください。
くれぐれも怪我の無いように、広い空間で行ってください。

当サイト運営ジム「FutamiTC」での指導経験をもとに記載しています。
女性トップアスリートによる執筆記事
当サイトでは、数多くの女性筋トレ記事を国内トップレベルの女子選手に客員執筆していただいています。以下に代表的な記事をご紹介します。







筋トレと体重

トレーニングの継続によって、筋量や身体の組成が変化することがあります。その影響で、体重の数値が一時的に変動する場合があります。

体の変化を確認する際は、体重の数値だけでなく、身体各部の状態をあわせて見ることが大切です。
筋トレの呼吸法

トレーニング中は、動作に合わせて自然に呼吸を行うことが基本です。力を入れる動作で息を吐き、戻す動作で息を吸うように意識してください。
筋トレの負荷回数設定

筋肥大する速筋への刺激を避け、20回以上の反復で限界がくる負荷回数設定で行うのが一般的です。
また、部分的な筋ひだを狙う場合は、速筋にも刺激を入れるために15回前後の反復で限界がくる中負荷トレーニングも取り入れてください。
筋トレ全200種目一覧

筋肉の名称と作用

身体を鍛えていく上で、まず理解したいのが全身の主な筋肉の名称と作用です。それぞれの筋肉の役割を知ることで、効率のよいトレーニングを行うことが可能になります。

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身体を鍛えたら食事にも気を使う
タンパク質の安定摂取と冷凍食材

筋トレの成果を安定して積み上げるには、日々のタンパク質摂取を途切れさせないことが重要です。そのために、競技生活の中で私自身も実践してきたのが、良質な冷凍タンパク質食材のストックです。下記は、日本代表としての実体験にもとづき、常時ストックしていた肉類・魚介類の一例です。

筋トレの効果を高めるためには、トレーニングだけでなく食事や栄養に関する基礎知識が欠かせません。下記の記事では、三大栄養素の基本から、目的別の食事設計、具体的な食品例に加えて、筋肥大期と減量期における実践的な食事レシピまでを解説しています。
▼筋トレの効果を高める食事
【目的別筋トレ食事メニュー例】増量期・減量期の食品と具体的レシピを紹介
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