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【アームレスリングの基本理論】腕相撲との違いやルールについても解説

アームレスリングの基本理論について記載するとともに、一般の方向けに腕相撲との違いや公式ルールについても解説します。


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アームレスリングと腕相撲の違い

公式ルールがあるかないか

アームレスリングは腕相撲をルーツとするスポーツ競技ですが、腕相撲との最大の相違点は「世界共通のルール」があるということです。

40年以上と日本国内で最も歴史があり、全国40都道府県以上に支部連盟を持つ一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟は、国際アームレスリング連盟IFAの加盟団体として、世界共通のルールであるIFAルールを採用しています。

JAWAアームレスリング公式ルールページ

IFA国際アームレスリング公式ルールページ

厳密なルールは上記公式ページをご参照いただくとして、一般の方向けにアームレスリングの基本ルールを要約して説明します。

①公式競技台を使う

②選手は肘を台に置き、もう片方の手でペグを握る

③両肩のラインを台と平行にする

④手首を真っ直ぐにする

⑤リフリーの「レディー・ゴー」で試合開始

⑥肘が浮くとファールになる

⑦タッチパッドに片方の手がつくと勝敗が決まる

力比べでなくスピードとテクニックが必要

アームレスリングと腕相撲の大きな違いは、腕相撲が単なる力比べなのに対し、アームレスリングにはスピードとテクニックが必要となることです。

【腕相撲のコツとテクニック】一撃で技を決める3つの秘策と鍛え方を元日本代表が解説
腕相撲が強くなる方法…勝ち方=コツ、技、テクニック、弱くても勝てる必勝法…腕相撲の鍛え方=筋トレ、メニュー、道具などに興味があるのが男というものですね。そして、アームレスリングの知識・技術があれば、素人の腕相撲で負けることはまずありませ...

アームレスリングのスタート打撃

腕相撲が「せーの」で始まる力比べなのに対し、アームレスリングのスタートは打撃に等しいものになります。

これは、軸足の踏み込みを体幹で加速し、さらに瞬時に手にパワーを伝えて全体重を乗せて「スタートを撃つ」からです。

詳しくは、下記の記事をご参照ください。

【アームレスリングのスタート】構え方と注意点の初心者向き解説
アームレスリングが腕相撲と似ていますが、大きな違いにスタートのスピード・威力が挙げられます。 腕相撲が、「せーの」で始まる力比べなのに対し、アームレスリングのスタートはほぼ「打撃」に近い瞬間的な動作です。 そのやり方(力を伝える順番...
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アームレスリングの三つの技

アームレスリングには大きく三つの技があります。それは以下の通りです。

①トップロール(吊り手)
肘を支点としたテコの原理で斜め上後方に相手の指先を吊り上げる技

②フック(噛み手)
相手の手首を下敷きにして斜め下後方に引き込む技

③サイドアタック(横倒し)
トップロールとフックの中間的な動きで一気に相手を真横に倒す技

詳しい技の解説(使い方・引き方)とそれぞれに必要な手首の強さについては以下の記事をご参照ください。

【アームレスリングの背中の使い方】広背筋と大円筋の作用を理解する重要性
アームレスリングでよく言われることに「背中で引く」「背中で固める」というのがありますが、具体的に背中の使い方と必要な筋肉部位のトレーニング方法について解説します。 アームレスリングに重要な背中の筋肉 広背筋 上半身で最大の筋肉、全身...
【腕相撲の三つの技】アームレスリングのトップロールとフックとサイドアタック
腕相撲やアームレスリングにおける二大テクニックであり、その長い競技の歴史のなかでしのぎを削っているのが、トップロール(吊り手)とフック(噛み手)ですが、実際の試合の動画をまじえながら、技の特徴を解説します。 トップロール(吊り手)の特長...

アームレスリングの構え方

スタートの項目で記載したように、アームレスリングでは肩関節は固定して体幹と一体化させます。このためには肘を肩関節よりも内側に置き、広背筋と大胸筋を使って前後から固定します。

さらに詳しくは、下記の記事をご参照ください。

腕相撲(アームレスリング)の構え方(フォーム)の基本とスタート方法
腕相撲(アームレスリング)の基本的な構え方と技ごとの構え方の違いを解説します。 あわせて、効率的に力を相手に加えるスタート方法についてもご紹介します。 肘を内側に肘を直角に構えるのが基本 腕相撲(アームレスリング)で大切なポイントは、...
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アームレスリングの肘の角度

アームレスリングにおいては、肘の角度は終始固定したままです。肘を曲げるときに上腕二頭筋に加わる収縮を短縮性収縮、耐えながら肘が伸ばされるときの収縮を伸張性収縮といいますが、肘を固定するために必要なのは肘が動かずその場で筋力を発揮する等尺性収縮です。

そして、この等尺性収縮が最大筋力を発揮する角度は直角となりまので、アームレスリグでは過度に肘を曲げすぎず90度で構えるのがもっとも強い構え方です。

さらに詳しくは、下記の記事をご参照ください。

【腕相撲の肘の角度】筋肉の収縮特性を理解して効率的に相手を倒す方法
腕相撲(アームレスリング)で効率的に勝つための肘の角度はどれくらいでしょう? 一般的には肘を鋭角にしたほうが強いとイメージされていますが、実はそうではありません。 腕相撲における腕の筋肉の収縮特性を踏まえて、最適な肘の角度について解...

アームレスリングの技の軌道

アームレスリングの二大テクニックであるトップロールとフックは、それぞれ直線軌道で動作するのではなく、複雑な三次元軌道を描くように動作します。

詳しくは、下記の各記事をご参照ください。

【腕相撲の吊り手】アームレスリングのトップロールのやり方と軌道
腕相撲の吊り手、つまりアームレスリングのトップロールと呼ばれる技(テクニック)のやり方と軌道について解説します。 なお、アームレスリングの技は個人特性が大きく、やり方や軌道も選手によって異なりますが、本記事で解説するのはあくまでも一般...
【腕相撲の噛み手】アームレスリングのフックのやり方と軌道
腕相撲の噛み手、つまりアームレスリングのフックと呼ばれる技(テクニック)のやり方と軌道について解説します。 なお、アームレスリングの技は個人特性が大きく、やり方や軌道も選手によって異なりますが、本記事で解説するのはあくまでも一般的な方...

アームレスリングの実戦トレーニング

複雑な三次元軌道を描く、アームレスリングの実戦的な筋力トレーニングには、フレキシブルな軌道が再現できるケーブルマシン+アタッチメントが必須となります。

その器具の種類と特性は下記の記事で詳しく解説しています。

腕相撲(アームレスリング)の実践筋トレにケーブルマシンまたはチューブが必須な理由
世の中には数多くの「腕相撲強化グッズ」がありますが、実践的な筋力トレーニングにならないものも少なくありません。 それは、腕相撲(アームレスリング)のテクニックは単純な直線運動ではなく、複雑な三次元曲線を描くからです。 腕相撲(アームレ...

アームレスリングと握力

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握力には主に三種類があり、それは以下の通りです。

①クラッシュ力
握りつぶす力で、いわゆる握力測定で計る力

②ピンチ力
つまむ力で、特にトップロールに重要

③ホールド力
指が開かないようにする力で、特にフックに重要

一般的に「アームレスリングに握力は関係ない」と言われますが、それは①クラッシュ力に関することであり、他の二種類の握力は非常に重要な要素です。

握力に関する詳細と種類ごとの鍛え方は下記の記事をご参照ください。

腕相撲(アームレスリング)に必要な3種類の握力の特徴と鍛え方
腕相撲(アームレスリング)に必要な3種類の握力=クラッシュ力・ピンチ力・ホールド力それぞれの特徴、技ごとに必要となる鍛え方について解説します。 握力の3種類 クラッシュ力 クラッシュ力は一般的に広く認識されている握力で、指をぎゅっと...

ローテーターカフの重要性


アームレスリング(腕相撲)には前腕筋群・上腕筋群以外にも重要な筋肉があり、それは肩甲骨と上腕骨をつないでいる回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)=ローテーターカフです。

アームレスリングと腕の長さ

一般的に「アームレスリングは腕が長いほうが有利」と言われますが、それはトップロールに関することで、フックにおいては逆に腕が短いほうが有利になる場合もあります。

詳しくは、下記の記事をご参照ください。

【腕相撲は腕が長いと有利?】吊り手と噛み手で一長一短になる
一般的に「腕が長いほうが腕相撲(アームレスリング)に有利」と言われますが、実際には一長一短であり、トップロール(吊り手)とフック(噛み手)では全く話が違ってきます。 まずは、腕相撲(アームレスリング)の二つの技であるトップロール(吊り...

アームレスリングに必要な筋肉

アームレスリングに必要な筋肉には以下のようなものがあり、それぞれの競技における働きは次の通りです。

▼参照記事

【腕相撲に必要な筋肉部位】優先順とそれぞれの筋トレ方法を解説
腕相撲には上半身を中心に多くの筋肉を使いますが、実際の勝敗を分ける=腕相撲の強さに関わる筋肉には優先順位があります。 腕相撲に使う筋肉の優先順をご紹介するとともに、それぞれの具体的な鍛え方をご紹介します。 腕相撲の技の二種類 トップロ...

特に重要な筋肉部位

広背筋

広背筋には「腕を閉じる」「腕を後ろに引く」「腕を内側に捻る」というアームレスリングの最も重要な作用があります。

大円筋

広背筋の深層に位置する大円筋は広背筋の補助筋でもあり、「腕を閉じる」「腕を後ろに引く」「腕を内側に捻る」という重要な作用を持っています。広背筋と同時に鍛えることが可能です。

背筋群のトレーニングのやり方

上腕二頭筋

上腕二頭筋は内側の短頭と外側の長頭から構成され、「肘を曲げる」作用があります。また、短頭はこれ以外に「前腕を回外させる」というフックに重要な働きも持っています。

上腕筋

上腕筋は肘関節基部に位置する筋肉で、大きさはあまり大きくありませんが半羽状筋という収縮力に優れた形状をしており、肘を曲げる動きにおいてとても強い力を発揮するアームレスリングに重要な筋肉です。

上腕二頭筋と同時に鍛えることができます。

回旋筋腱板

回旋筋腱板はローテーターカフとも呼ばれる肩甲骨を上腕骨を結ぶインナーマッスルで、肩甲下筋・棘下筋・棘上筋・小円筋から構成されます。

さまざまな腕の動作に深く関与し、アームレスリングのサイドプレッシャーを生む筋肉として重要です。それぞれの筋肉の作用は以下の通りです。

肩甲下筋:肩関節の内旋・水平屈曲
棘下筋:肩関節の外旋・外転・内転
棘上筋:肩関節の外転
小円筋:肩関節の外旋・内転

前腕筋群

アームレスリングは「前腕のスポーツ」とも呼ばれるほど、前腕筋群の筋力が重要な競技です。なかでも、手首を立てる動作(橈屈)に関わる腕橈骨筋(わんとうこつきん)はトップロールに、手首を巻き込む動作(掌屈)に関わる前腕屈筋群はフックに重要です。

補助的に重要な筋肉部位

大胸筋


https://giphy.com/gifs/major-swqQvFe6aiyWs

大胸筋は上腕を前方に閉じる作用があり、肩関節の固定に重要です。

三角筋

三角筋は前部・中部・後部から構成され、アームレスリングにおいては、前部は大胸筋の補助に、後部は広背筋の補助に作用します。

上腕三頭筋

上腕三頭筋は内側の長頭、外側の短頭(内側頭・外側頭)から構成され、なかでも長頭は肩関節の内転(腕を閉じる)作用を持つため、アームレスリングにおいては腕の固定に重要です。

また、短頭は肘を直角に維持する等尺性収縮にも関与します。

さらに詳しい、腕の筋肉の構造と作用・鍛え方については下記の記事をご参照ください。

腕の筋肉の名前と構造・作用および鍛え方(トレーニング方法)
腕を構成する筋肉の名前・構造・作用およびトレーニング方法について解説します。上腕を構成する筋肉上腕は三角筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋・上腕筋・烏口腕筋・肘筋から構成されます。それぞれの名前・構造・作用は次のようになります。三角筋(さんかくきん...
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