この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

世の中には数多くの「腕相撲強化グッズ」がありますが、実践的な筋力トレーニングにならないものも少なくありません。
それは、腕相撲(アームレスリング)のテクニックは単純な直線運動ではなく、複雑な三次元曲線を描くからです。
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上岡岳|アームレスリング元日本代表・アジア選手権メダリスト・トレーナー・生物学学芸員・生物学および筋力トレーニングの専門家として記事執筆|プロフィールはこちら
上岡颯|五輪競技テコンドー元JOC強化指定選手・全日本選手権準優勝2回・現フィジーク選手。競技力向上の専門家として記事執筆|プロフィールはこちら
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腕相撲(アームレスリング)の二大テクニック

アームレスリングには主に2つの技があり、それは一般的な腕相撲にも応用することができます。その技とはトップロール(吊り手)とフック(噛み手)で、それぞれの概要は以下の通りです。
また、典型的な動画も掲載しますので、あわせてご参照ください。
トップロール(吊り手)
トップロール(吊り手)は、肘を支点としてテコの原理で相手の指先を斜め上後方に吊り上げ、さらに回内回旋(手の甲が上を向く方向に捻る)を加えて、相手の指先から肘を伸ばして倒す技です。ちょうど、くぎ抜きのイメージです。
フック(噛み手)
フック(噛み手)は、回外回旋(手の平が上を向く方向に捻る)を加えながら小指の付け根で相手の手首を押さえ込み、斜め下後方に引き倒す技です。ちょうど、雑巾を絞るイメージです。
※アームレスリングの技は多彩で、このほかにも、後方に捻り上げながら上をとるハイフック(上噛み)や、サイドプレッシャーを使って一気に真横に倒すサイドアタック(横倒し)などがあります。
▼詳細記事

【腕相撲の三つの技】アームレスリングのトップロールとフックとサイドアタック
腕相撲やアームレスリングにおける二大テクニックであり、その長い競技の歴史のなかでしのぎを削っているのが、トップロール(吊り手)とフック(噛み手)ですが、実際の試合の動画をまじえながら、技の特徴を解説します。
トップロール(吊り手)の特長...
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トップロール(吊り手)の三次元軌道

横からトップロールの軌道を見たのが、こちらの図です。
①斜め上に吊り上げ
②斜め後ろに引き下げ
③斜め横に引き倒す
という手順で、三次元軌道で相手を倒します。
さらに詳しくは、下記の記事をご参照ください。

【腕相撲の吊り手】アームレスリングのトップロールのやり方と軌道
腕相撲の吊り手、つまりアームレスリングのトップロールと呼ばれる技(テクニック)のやり方と軌道について解説します。
なお、アームレスリングの技は個人特性が大きく、やり方や軌道も選手によって異なりますが、本記事で解説するのはあくまでも一般...
フック(噛み手)の三次元軌道

横からフックの軌道を見たのが、こちらの図です。
①横方向に回旋し
②斜め後ろに引き下げ
③斜め横に捻り倒す
という手順で、三次元軌道で相手を倒します。
さらに詳しくは、下記の記事をご参照ください。

【腕相撲の噛み手】アームレスリングのフックのやり方と軌道
腕相撲の噛み手、つまりアームレスリングのフックと呼ばれる技(テクニック)のやり方と軌道について解説します。
なお、アームレスリングの技は個人特性が大きく、やり方や軌道も選手によって異なりますが、本記事で解説するのはあくまでも一般的な方...
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フレキシブルな軌道でのトレーニングが必須
フックの三次元軌道を再現しながら腕を鍛えるのに最適なのが、ケーブルマシン+専用アタッチメントを使用したトレーニングです。
①一般的なトレーニングマシンは軌道が固定されているのに対し、ケーブルマシンは軌道がフレキシブルであること。
②フリーウエイトでは再現できない「上や前から引く動作」が可能であること。
この二点がケーブルマシンがアームレスリングのトレーニングに必須である理由です。
※自宅トレーニングの場合、トレーニングチューブで代用が可能です。

簡易ケーブルトレーニングセット | アームレスリング器具・パワーリフティング用品・マズレンコ製作所日本正規輸入代理店
簡易的に自宅やガレージの梁、またはチンニングラックやパワーラックに設置できるケーブルトレーニングセットです。滑車を天井側にセットすると上から下に引く動作、プレート側にセットすると下から上に引く動作のトレーニングが可能です。梁の強度は建築物により異なりますので、ご購入さまで強度確認の上でご使用ください。※家庭用トレーニン...

MYDAYSトレーニングチューブセットNEW | アームレスリング器具・パワーリフティング用品・マズレンコ製作所日本正規輸入代理店
※2024年6月15日より、さらに高耐久・高負荷タイプの最新型製品(オリジナル製品)にバージョンアップしました。旧製品トータル負荷45kg→新製品トータル負荷70kg。当代理店が海外スポーツ・アウトドア用品メーカーのMYDAYSより独自輸入しているトレーニングチューブセットです。事前にサンプルを輸入し、当代理店運営ジム...
三次元軌道を再現するための器具とアタッチメント
基本となるストローク動作
トップロールにもフックにも共通の基本となるトレーニングがリストを鍛えるストロール動作ですが、その最新のアタッチメントがウルトラグリップです。

こちらがウルトラグリップで、ケーブルマシンに取り付けるハンドル部分と手で握るローラー部分から構成されています。

ウルトラグリップ2020の最大の特徴は、従来のハンドローラーのように「支点が中心にない」ことです。
従来のハンドローラーだと支点が中心にあるため、「手の中でローラーが転がる」状態であり、指の付け根付近にしか負荷がかかりません。

しかしながら、ウルトラグリップ2020の場合は、支点が中心にないため、力点が指先になり、リスト力に重要な指先から巻き込む力を効率的に鍛えることが可能になっています。
ウルトラグリップ

ウルトラグリップセット | アームレスリング器具・パワーリフティング用品・マズレンコ製作所日本正規輸入代理店
※旧メタルハンドルの生産終了にともない、2024年10月30日より3ホールハンドルとの新セット商品になりました。ウルトラグリップはアームレスリング元世界チャンピオンのイゴール・マズレンコ氏(現世界連盟会長)が考案開発したリスト力を鍛えるための前腕トレーニング器具(ケーブルアタッチメント)です。 従来型のハンドローラーと...
回旋をともなったストローク動作
ストラップローラーは、ローラーがフレキシブルなストラップ生地に接合されていますので、工夫次第でさまざまな使い方ができます。ただストロークするだけでなく、噛み手方向に捻りながらストロークしたり、吊り手方向に外回ししながらストロークしたりも可能です。
ストラップローラー

ストラップハンドル(ストラップ使用タイプ)|IFA公認ストラップつき | アームレスリング器具・パワーリフティング用品・マズレンコ製作所日本正規輸入代理店
MazurenkoEquipmentのサイドブランド「HeavyArm」製の新型アームレスリングハンドルです。競技用ストラップを流用して使用できる構造になっています。現在、生産停止中のストラップローラーに変わる新製品です。手の甲がストラップで押さえられるため、グリップを握りしめる必要がなく、手の平や指の腹でストロークす...

ストラップローラー【追加生産】 | アームレスリング器具・パワーリフティング用品・マズレンコ製作所日本正規輸入代理店
※本製品は2024年現在、再生産の目処が立っておりません。下記の同機能品をご利用ください。ストラップハンドルハンドカッピングツールフィンガーハンドカッピングツール※本製品は2021年をもって生産終了になり、2022年よりアルミニウム製になる予定でしたが、ウクライナ工場の稼働が安定しないため当面は従来タイプが追加生産され...
トップロールの場合
トップロールの三次元軌道を再現しながら腕を鍛えるのに最適なのが、こちらのようなケーブルマシン+専用アタッチメントを使用したトレーニングです。
①一般的なトレーニングマシンは軌道が固定されているのに対し、ケーブルマシンは軌道がフレキシブルであること。
②フリーウエイトでは再現できない「上や前から引く動作」が可能であること。
この二点がケーブルマシンがアームレスリングのトレーニングに必須である理由です。
なお、使用されているアタッチメントは、IFA国際アームレスリング連盟会長で、元世界チャンピオンのイゴール・マズレンコ氏がトップロール専用に考案した「トップロールハンドル」です。
トップロールハンドル

トップロールハンドル | アームレスリング器具・パワーリフティング用品・マズレンコ製作所日本正規輸入代理店
トップロールハンドルはアームレスリング元世界チャンピオンのイゴール・マズレンコ氏(現世界連盟会長)が考案開発したリスト力を鍛えるための前腕トレーニング器具(ケーブルアタッチメント)で、親指側のリスト力を集中的に鍛えられます。 アームレスリングプロリーグPALの公式Facebookページでも有効性が言及されています。腕相...
フックの場合
フックの三次元軌道を再現しながら腕を鍛えるのに最適なのが、こちらのようなケーブルマシン+専用アタッチメントを使用したトレーニングです。
①一般的なトレーニングマシンは軌道が固定されているのに対し、ケーブルマシンは軌道がフレキシブルであること。
②フリーウエイトでは再現できない「上や前から引く動作」が可能であること。
この二点がケーブルマシンがアームレスリングのトレーニングに必須である理由です。
なお、使用されているアタッチメントは、海外では「デボンララット・ハンドル」と呼ばれ、フックの名人として名高い世界チャンピオン、デボン・ララット選手の監修で製作されています。
フックハンドル

フックハンドル | アームレスリング器具・パワーリフティング用品・マズレンコ製作所日本正規輸入代理店
フックハンドルはアームレスリング元世界チャンピオンのデボン・ララット選手が考案開発したリスト力を鍛えるための前腕トレーニング器具(ケーブルアタッチメント)で、小指側のリスト力を集中的に鍛えられます。 このため、海外ではデボンララットハンドルとも呼ばれています。腕相撲・アームレスリングのみならず、リストのストローク力を要...
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各種アタッチメントの自宅使用場合
また、自宅でアームレスリングトレーニングを行う場合、ケーブルマシンのかわりにトレーニングチューブを使用することで実戦的な軌道が再現可能です。

MYDAYSトレーニングチューブセットNEW | アームレスリング器具・パワーリフティング用品・マズレンコ製作所日本正規輸入代理店
※2024年6月15日より、さらに高耐久・高負荷タイプの最新型製品(オリジナル製品)にバージョンアップしました。旧製品トータル負荷45kg→新製品トータル負荷70kg。当代理店が海外スポーツ・アウトドア用品メーカーのMYDAYSより独自輸入しているトレーニングチューブセットです。事前にサンプルを輸入し、当代理店運営ジム...