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【スイッチしない左ミドルの蹴り方】軸足返しと腰の入れ方で威力アップ

スタンダード構えからスイッチせずに前足で撃つ左ミドルは、かなり難易度の高い技ですが、レバーブローとして効果的なだけでなく、左ハイキックのおとりとしても非常に有効です。

スイッチしない左ミドルの蹴り方と威力を上げるための軸足の返し方・腰の入れ方を、フルコンタクト空手からテコンドーに転向し、小・中・高と全日本ジュニアメダルを奪取、現在は全日本選手権2位のHayate Kamioka選手の監修で解説します。

※本記事は免責同意下の格闘競技におけるノウハウを解説した記事です。他の目的で訪れた方はブラウザの「戻る」ボタンでお戻りください

HAYATE選手プロフィール

テコンドー主戦績

全日本ジュニア選手権準優勝
全日本選手権東日本地区大会優勝
全日本学生選手権準優勝
全日本選手権準優勝

【Hayate Kamioka選手監修ここから】


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左ミドルキックの二つの意味

レバー打撃として効果的

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そもそも、なぜフルコンタクト系打撃格闘技(フルコン空手・テコンドー・ムエタイ・キックボクシングなど)で左ミドルキックは右ミドルキックよりも重要視されるのでしょう?

それは、胴部の最大ウィークポイントであるレバーが、左ミドルでしか蹴ることのできない胴部右側にあるからです。

レバーには心臓に直結する大動脈があるため、ここに打撃が入ると苦しいだけでなく、一瞬「落ちる」状態になり、ボディ攻撃としては非常に効果的です。

この動画はHayate選手が小学生の時に大人のフルコン空手100kg級選手とスパーリングした時のものですが、子供の蹴りでも的確にレバーに打撃が入れば大人を倒すことも可能です。

左ハイキックのおとりとして有効

レバーへの左ミドルキックは、胴部打撃として有効なだけでなく、相手の意識をボディーに釘付けにする効果もあり、頭部への防御意識が薄れるため、左ミドル軌道からの変化左ハイキックが当たりやすくなります。

打撃格闘技で「左を制する者が世界を制する」と言われるのはこれが理由です。

スイッチしない左ミドルの意味

最短距離なので相手に見えない

一般的に、初級者~中級者は右利きにとって蹴りにくい左ミドルを蹴るときには、一度軸足の右足を前に置き換えて(スイッチして)から蹴りますが、前動作が大きいので、特に上級者には簡単に見破られてしまいます。

しかしながら、スイッチしない前足での左ミドルは相手に対して最短距離の蹴りになるため、相手に見えない、または気づいた時にはガードが間に合わないケースが多く、このことが最大のメリットになります。

なお、最短距離であるゆえに加速が少なく、通常の左ミドルに比べると威力が下がるのがデメリットですが、この対処法は後述します。

前足左ミドルからの変化ハイはさらに見えない

※Hayate Kamioka選手が高校生の時のスパーリング

※動画にはダウンシーンが含まれます

ただでさえ相手に見えない見えずらい前足の左ミドルですが、胴部防御に気をとられて相手は視線が下がり、そこからの変化左ハイキックはほぼ死角からの打撃になります。

スイッチしない左ミドル連打からの変化左ハイは、あらゆるハイキックのなかで最もヒット率の高い蹴りと言えるでしょう。

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スイッチしない左ミドルの蹴り方

※Hayate Kamioka選手が中学生の時のスパーリング

パワーは重さ×速度の二乗に比例する

スイッチせずに撃つ前足の左ミドルキックは、スイッチして撃つ左ミドルよりも「蹴りの重さ」は落ちてしまいます。しかしながら、打撃パワーは「重さ×質量の二乗」ですので、蹴りのスピードを少しあげるだけで、簡単に威力を上げることが可能です。

ここからは、「スピードを上げる」ことを主眼において前足左ミドルの蹴り方を解説していきます。

蹴り始めに軸足を軽く返す

軸足は相手に対して正対していますが、スイッチしない左ミドルを撃つ初動で30~45度ほど外向きに返します。

この軸足返しによる捻れが、前足での左ミドルの初期加速になります。

膝はたたまずサッカー蹴り

前足での左ミドルキックは、最短距離・最短速度で当てるのが最大の狙い目ですので、動作がワンテンポおくれる「膝のたたみ」は行わず、いわゆるサッカーボールキックと呼ばれる棒蹴りで撃ちます。

ハイキックに変化させる時は膝をたたんで跳ね上げる

※ミドル軌道からの変化左ハイ練習と実戦

※動画にはダウンシーンが含まれます

なお、この軌道からハイキックに変化する場合は、蹴りの途中で膝をたたんで、上方に跳ね上げることで上段を撃ちます。

斜め45度の軌道をとる

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前足の左ミドルの狙い目が相手のレバーであることは前述しましたが、レバーは肋骨で守られており、角度が適切でなければ有効打にはなりえません。

左ミドルを有効打とするためには、下45度の角度であるレバー周辺の肋骨に対して垂直入斜、つまり斜め上45度の角度で蹴り上げることが必要です。

インパクトの瞬間に腰を入れ軸足をさらに返す

スイッチしない左ミドルキックは「サッカーボールキックのような棒蹴り」と解説しましたが、最後までその蹴り方だと効果はありません。

これは、サッカーボールが脚より質量が軽く蹴り抜けるのに対し、相手の胴部は脚よりも質量があるためです。

つまり、左ミドルキックはインパクトの瞬間にやや腰を入れる(右回旋する)とともに、さらに軸足を30度ほど返して蹴り足を「ねじ込む」必要があるのです。

蹴り足は戻さず下に置く

前足での左ミドルの大きな利点の一つに、連打連撃が可能ということがあります。

連打連撃を行うためには、動作をできるだけコンパクトで短くするために、蹴った足を元に戻さず下に置き、左足の床とのバウンドを利用して次の動作に入るのが、もっとも効率的です。

スイッチしない左ミドルの上達法

キックミットを使った反復練習

※動画は左前蹴りからの変化左ハイ

前足でのスイッチしない左ミドルキックは、的確にレバーに垂直入斜することと、できるだけ見えない軌道で撃つことが重要です。

この二つのことを練習相手が確認し、アドバイス・修正するためには、実際に練習相手がキックミットを身体に当て、左ミドルの軌道と入斜角を視認と体感することが大切です。

スイッチしない左ミドルの練習は、サンドバッグではなくキックミットで反復練習することを圧倒的におすすめします。

また、ミドル軌道からの変化左ハイは、ゆっくりとした動作で軌道が再現できるまで反復練習すると、実際の試合でも余裕をもって当てることができるようになります。

【Hayate Kamioka選手監修ここまで】

戦績:全日本選手権準優勝・全日本学生選手権準優勝・東日本選手権優勝・全日本ジュニア選手権準優勝など

※2020年追記

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