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【空手などの自主練メニュー】子供~大人の自宅トレーニングを元ジュニア強化選手が解説

子供(小学二年生)からフルコンタクト空手をはじめ、県ジュニア王者を経て五輪を目指しテコンドーに転進、小学生・中学生・高校生とJOC全日本ジュニアのメダル奪取多数、JR強化指定選手にも数度選出されている当サイト監修者・Hayate Kamioka選手ですが、そのベースは本記事筆者(父・Gaku Kamioka)との毎日の自宅練習でした。

その練習方法やメニューの組立てについて、当時の記録動画をまじえながら、Hayate Kamioka選手にも監修してもらいご紹介します。

HAYATE選手プロフィール

テコンドー主戦績

全日本選手権東日本地区大会3位
全日本選手権東日本地区大会優勝
全日本学生選手権準優勝
全日本選手権準優勝

【Hayate Kamioka選手監修ここから】


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空手など打撃格闘技の自宅練習の種類

大きくは体力練習と技術練習の二つ

空手など打撃格闘技の自宅練習の種類は、大きくは「体力練習」と「技術練習」の二つに分けられます。

これは両輪のようなもので、どちらか一つに偏ると真っ直ぐ進む=競技能力向上にはつながりません。

空手の練習と言うと、つい技術練習に偏りがちですが、「強い技を支えるのは強い身体」です。必ず体力練習も行いましょう。

体力練習と技術練習の順番

一日に体力練習と技術練習を行う場合、大切なのがその順番ですが、正しい順番は「体力練習」→「技術練習」です。

これは、格闘技道場やジムなどの練習メニューも一緒で、その理由は、実戦的に考えると技(技術)はスタミナが削られていく状況でそれでも撃つものだからです。

また、体力練習で身体がある程度疲れた状態だと、自然と脱力した状態になりやすく、これまでできなかった技ができることがあったりと、技のステップアップのきっかけを得やすいからです。

体力作りの練習方法・メニュー

自重トレーニング主体で体幹も鍛える

空手など打撃格闘技の体力作りは、子供やジュニアでは自重トレーニング主体で行いウエイトトレーニングは避けるべきだと考えています。

「筋トレをすると背が伸びない」というのは迷信ですが、プロトレーナー指導下でもないかぎり、成長期の関節への負担を考慮したメニューを組むのは難しいからです。

また、大人の空手など打撃格闘技選手は基本的に体重階級制ですので、体重とパワーが必須の中・重量級をのぞき、スピード重視の軽量級では筋肥大しやすいウエイトトレーニングは行わず、自重トレーニングを実施することをおすすめします。

強い蹴りと突きのためには脚や腕を鍛えるのではない

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一般的に非常に多い誤解が、強い蹴りを撃つために「脚を鍛える」、強い突きを撃つために「腕を鍛える」というものですが、脚部の筋肉は膝関節から先の動作、腕部の筋肉は肘関節から先の動作を行う筋肉です。

肝心の脚や腕を動かす筋肉は、股関節周辺と肩関節周辺の体幹インナーマッスルですので、重視すべきはこれらの体幹トレーニングです。

具体的な体力作り練習メニュー

それでは、ここからは、これらのことを踏まえて、子供~大人まで共通の具体的な、一日の体力作り練習メニューを例示します。

なお、セット数は体力に合わせて増減していただいてかまいませんが、順番は最効率的な筋トレの順番=大きな筋肉→小さな筋肉の順に組んでありますので、このまま実施されることをおすすめします。

①スクワット:20回×3セット

自宅で行う自重トレーニングとして最適な種目が自重スクワットです。胸を張り、背中を反らせたニーベントスタイルが動作の基本です。また、膝関節を痛めないために、膝がつま先より前にでないように気をつけてください。

【正しいやり方と手順】

①胸を張り、背筋を伸ばして構える

②膝がつま先より前に出ないように意識し、お尻をやや突き出して斜め後ろにしゃがむ

③太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、上を向いて立ち上がる

②バックエクステンション:20回×3セット

自宅で簡単に脊柱起立筋を鍛えることのできるのがバックエクステンションです。

腰椎保護の観点から、反動を使わずに行うことが最大のポイントで、身体を持ち上げる時に息を吐き下げる時に息を吐くといった呼吸法にも気をつけてください。

【正しいやり方と手順】

①うつ伏せになり構える

②上半身を起こし、一旦静止する

③ゆっくりと効かせながら元に戻る

④反動を使わずに、再び上半身を起こしていく

③腕立て伏せ:20回×3セット

自宅での自重トレーニングで大胸筋を鍛える最もスタンダードな種目が腕立て伏せです。背筋を伸ばし、肘の真下に手がくるように構えて行ってください。

【正しいやり方と手順】

①肩幅よりやや広く手幅をとり、背すじを伸ばし、肩甲骨を寄せて構える

②肩甲骨を寄せたまま、肘が手の真上になるように身体を下ろす

③身体を押し上げ、最後に顎を引いて大胸筋を完全収縮させる

④レッグレイズ:20回×3セット

股関節インナーマッスルの腸腰筋群に効果が高く、脚を上げる筋力を鍛えられるのがレッグレイズです。息を吐きながら脚を持ち上げていきましょう。また、負荷を逃がさないためと腰椎への負担をかけないために、セット中は足を床につけないように注意してください。

【正しいやり方と手順】

①仰向けになり足をやや浮かせて構える

②息を吐きながら足を上げていく

③足を45程度の高さに上げたら、息を吐ききり顎を引いて腹直筋下部を完全収縮させる

④ゆっくりと元に戻るが、足は床につけない

⑤反動を使わないように、再び足を上げていく

⑤ローテーターカフ:20回×1セット

【回旋筋腱板】肩甲骨周辺インナーマッスル・ローテーターカフの鍛え方

腕を動かす肩関節のインナーマッスルがローテーターカフ(回旋筋腱板)です。その鍛え方はやや特殊になりますので、下記の記事に別途まとめました。

▼関連記事

【肩のインナーマッスルのチューブ筋トレ】ローテーターカフ(回旋筋腱板)をゴムで鍛える方法

Hayate Kamioka選手ジュニア時代の実際の体力練習

自重だけでの体幹トレーニング

Hayate Kamika選手のジュニア時代の体幹トレーニング風景がこちらの動画で、行っているのは腸腰筋~腹筋下部にかけてを高強度で鍛えるドラゴンフラッグです。

ウエイトを付加した体幹トレーニング

また、こちらは高校生時代のウエイトを付加したレッグレイズとバックエクステンションの動画です。あくまでも、骨格が出来上がった17歳以降のものですので、子供が行う場合はウエイト付加は行わないでください。

下腿三頭筋と前脛骨筋の自宅筋トレ方法

ふくらはぎの筋肉・下腿三頭筋とスネの筋肉・前脛骨筋は日常生活での使用頻度が非常に高く、トレーニングに対して高い耐性を持っているので、筋トレで効率的に発達させるためには、爆発的な負荷をかける必要があります。爆発的な負荷をかけるトレーニング方法を「ショックメソッド」と言いますが、その代表的なものが「ジャンプトレーニング」です。そして、もう一つ効果的なショックメソッドが片足での移動動作になります。

動画のトレーニング方法は、Hayate Kamika選手がJOCジュニア強化選手合宿で行ったものを、本人が強化アレンジしたメニューで、筋トレとしてだけでなく、スタミナも大幅に強化できるので非常におすすめのメニューです。

その内容は、以下の通りです。

①両足つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

②右足つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

③左足つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

④開脚つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑤前もも上げつま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑥後ろもも上げつま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑦左右もも上げつま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑧前後ステップ移動つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑨左右ステップ移動つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑩足上げ片足静止(左右30秒ずつ)

インターバル(30秒)

⑪右蹴りモーションジャンプ移動(6種類×20秒)

インターバル(30秒)

⑫左蹴りモーションジャンプ移動(6種類×20秒)

インターバル(30秒)

⑬高速連続蹴り動作(60秒で150回を目標)

かなり過酷なトレーニングですが、ふくらはぎが圧倒的に強化できますので、是非チャレンジしてみてください。

スタミナ練習のやり方例

こちらの動画は、Hayate Kamioka選手が中学生時代のスタミナ練習の風景です。スタミナ練習は大人でも辛いものですが、子供ではなおさらです。

そこで、子供でも楽しく取り組めるように、「一分間で120回蹴られるようになろう」と目標を立て、日々取り組んでいました。

最終的には、目標を大きく超え、一分間に150回蹴ることが可能になりました。

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技を磨く技術練習方法・メニュー

まずは単一の技の反復練習

技術練習の基本となるのは、単一の技の反復練習です。動画ではサンドバッグを使っていますが、親子で練習する場合などはキックミットでもかまいません。

動画はHayate Kamioka選手が中学生時代の右ハイキック、左ハイキック、後ろ回し蹴りのもので、技の上達を見るために毎月一回このような定点記録を行っていました。

こちらも中学生時代の動画で、左右の変化ハイキック、変化上段蹴込みの反復練習の様子です。

また、こちらは高威力のムエタイ式ハイキックの反復練習の様子です。

こちらは、接近戦で相手に見えない角度から放つ半月蹴り(テコンドーではハンダルチャギ)の反復練習の様子です。

こちらは高校生になったHayate Kamioka選手のハイキックの動画ですが、何年も休むことなくひたすら反復練習を続けたので、技の精度や威力が格段に向上していることがお分かりいただけると思います。

こちらは、軌道が変化するトリッキーな上段蹴込みの反復練習です。

こちらは、苦手だった後ろ回し蹴り(テコンドーではティフルギ)の反復練習です。腕の振りを使い、全身を回転させる初動にするイメージをひたすら反復しました。

この動画は、Hayate Kamioka選手が高校三年生で出場したJOC全日本ジュニア選手権の準々決勝と準決勝で、それぞれ後ろ回し蹴り(ティフルギ)を決めた瞬間ですが、高難易度の技を非常にストレスの強い大きな大会の大切な局面で決めるためには、やはり日々の反復練習の積み重ねしかありません。

次に防御からの攻撃練習やコンビネーション

単一の技の練習に加えて行っていきたいのが、防御→攻撃→防御という、より実戦的な動作の反復練習です。

動画はヌンチャク(塩ビ製+パッド)の攻撃を防御しながら、一瞬の隙にハイキックを撃ち込む練習です。

この時点では中学生ですが、高校生になると本人の要請で、より強い攻撃からの防御を意識するために鉄芯ヌンチャク(パッドつき)に交換し、日々反復練習を行いました。

また、こちらはコンビネーション打撃の練習です。より実戦に近づけるため、筆者がハンドミットを身体に密着させて行っています。

ややリスキーですが、親子で打撃格闘技に取り組んでいる方は、技の軌道確認(見える軌道か見えない軌道か)になるだけでなく、信頼関係の構築にもつながりますのでおすすめです。

技の精度と威力を上げる練習

単一の技の習得から、攻防のなかでコンビネーションで撃つ練習などの先にあるのが、また単一の技の練習です。

ただし、当初の「技が使えるようになる練習」ではなく、「技を高精度・高威力で当てる練習」という差異はあります。

技を普通に撃つのは簡単ですが、スローモーションで撃つのは、基礎筋力・柔軟性・技術力の全てが必要になります。

技が使えるようになったら、是非、スローモーションでできるように反復練習をしてみてください。

日々の自宅反復練習があって成果がでる

空手など打撃格闘技で成果が出る=試合に勝てるようになるためには、週に数度の道場練習だけでは足りません。それ以外の日にも、ひたすらコツコツ反復練習をすることで、ライバルに打ち勝ち勝利することができます。

強い相手ほど、たくさん練習をしています。勝つためには、やはり基礎となる練習量で勝らないといけません。

最後に、Hayate kamioka選手の小学生~中学生~高校生の戦闘記録を圧縮編集した動画を置いておきますので、是非ご覧ください。

【Hayate Kamioka選手監修ここまで】

戦績:全日本選手権準優勝・全日本学生選手権準優勝・東日本選手権優勝・全日本ジュニア選手権準優勝など

※2020年追記

格闘技を志すジュニア選手におすすめの連載

ハヤテの戦闘記録|ジュニア選手から全日本メダリストへの軌跡

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