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【キック力を上げる自宅筋トレ】腸腰筋(大腰筋)・臀筋群と足の筋肉の作用と鍛え方を徹底解説

格闘技やサッカーに必要な「キック力」を向上させる筋肉と、その筋肉部位別の筋トレ方法、なかでも自宅で自重とダンベルを使って行える種目について解説します。本記事で解説する「力」とは、威力だけではなく、高く速く安定して蹴るための総合的な「能力」のことで、筆者の息子で高校生・一般部門で数多くの戦績を残しているハヤテのフィジカルトレーナー経験をもとにしたリアルなトレーニングメソッドです。

なお、こちらの動画は監修者(筆者の息子)ハヤテ選手が、2018年パンアメリカン選手権でアメリカ代表選手に決めた逆転の左ハイキックです。まずは、ご覧ください。

HAYATE選手プロフィール

テコンドー主戦績

全日本選手権東日本地区大会3位
全日本選手権東日本地区大会優勝
全日本学生選手権準優勝
全日本選手権準優勝

【Hayate Kamioka選手監修ここから】


※本記事は提供元サイト(GLINT&bukiya.net)より転載・出力しています。著作権・コンテンツ権・引用および免責事項についてはこちらをご参照ください。また、執筆者情報についてはこちらをご参照ください。

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キック力のために必要な筋肉

大腿四頭筋・大腿二頭筋・下腿三頭筋そして臀筋群と腸腰筋群

まずは、こちらのハヤテのテコンドーの試合の動画をご覧ください。このように高く、速く、強く足をあげキックを撃つためには、下半身を中心とした筋肉のトレーニングが重要になります。その筋肉とは、大腿四頭筋・大腿二頭筋(太ももの筋肉)、下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)、臀筋群(お尻の筋肉)、腸腰筋群(股関節インナーマッスル)です。

このなかで、一般的に鍛えられるが「大腿四頭筋」「大腿二頭筋」「下腿三頭筋」のいわゆる「足の筋肉」です。もちろん、キック力のなかでも威力を上げるためにはこれらの筋肉を鍛えることが重要ですが、肝心のそのキックを当てるために速く高く足をあげるためには「足の筋肉」を鍛えてもあまり意味はありません。

上記の「足の筋肉」は膝から先(大腿四頭筋・大腿二頭筋)と足首から先(下腿三頭筋)を動かすのがその作用であり、「足を高く上げる」「足を速く動かす」ためには、股関節から先を動かす(足を動かす)作用を持つ「股関節周辺の筋肉」を鍛える必要があるのです。そして、その「股関節周辺の筋肉」が臀筋群と腸腰筋群になります。

キック力上げるための筋肉部位とその作用

各筋肉の共働関係と拮抗関係も解説

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筋肉の働き・作用は、一言で言えば収縮することにより関節を屈伸させることです。そして、その屈曲や伸展は単一の筋肉ではなく、同時に働く筋肉(共働筋)と逆に働く筋肉(拮抗筋)が複雑に連動することによってうまれています。

足を前に上げ蹴る作用をする筋肉

足を前に上げて蹴るためには次の一連の動作が必要になります。それは、「股関節を屈曲させる」→「膝関節を伸展させる」→「足首関節を屈曲させる」で、それぞれ「腸腰筋・大腰筋」「大腿四頭筋」「前脛骨筋」がその主働筋となります。これらは蹴る動作において同時に働く共働関係にあります。

股関節を屈曲させる腸腰筋・大腰筋

読みかた:ちょうようきんぐん
英語名称:iliopsoas
部位詳細:腸骨筋大腰筋小腰筋

股関節の屈曲に関わる筋肉は腸腰筋群ですが、この筋肉群は腸骨筋・大腰筋・小腰筋の三つからなり、なかでも屈曲力として重要なのが大腰筋です。一般的に「腸腰筋を鍛える」とは「大腰筋を鍛える」と言いかえることができます。

膝関節を伸展させる大腿四頭筋

読みかた:だいたいしとうきん
英語名称:quadriceps
部位詳細:大腿直筋外側広筋内側広筋中間広筋
起始:腸骨下前腸骨棘・寛骨臼上縁大腿骨大転子外側面・転子間線・殿筋粗面大腿骨粗線内側唇大腿骨前外側面
停止:膝蓋骨上縁・脛骨粗面膝蓋骨上外側縁・頸骨粗面膝蓋骨上内側縁・脛骨結節膝蓋骨・頸骨粗面

膝関節を伸展させる働きのある大腿四頭筋は、人体の筋肉のなかで最も大きく強い筋肉で、足を多用するスポーツの競技能力向上のためには鍛えることがかかせない筋肉です。とても目立つ上、意識しやすい筋肉なので、ついこの筋肉ばかりを鍛えがちですが、それだけでは競技能力が向上しないことはすでに述べました。

足首関節を屈曲させる前脛骨筋

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足を上げ蹴る動作のなかで最後に連動するのが足首から先で、前脛骨筋を収縮させ足首関節を屈曲させることによりスナップ力を生みます。

蹴った足を後ろに下ろす作用をする筋肉

足を上げ蹴る動作の筋肉は上述しましたが、その筋肉グループを鍛えるだけではキック力は向上しません。その拮抗筋である足を下ろす筋肉も同時に鍛えてはじめて、キック力は向上していきます。蹴った足を下ろす一連の動作は「股関節を伸展させる」→「膝関節を屈曲させる」→「足首関節を伸展させる」というもので、それぞれ「臀筋群(大臀筋・中臀筋・小臀筋)」「ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)」「下腿三頭筋」がその主働筋になります。

股関節を伸展させる臀筋群

読みかた:でんきんぐん
英語名称:gluteus muscles
部位詳細:大臀筋中臀筋|小臀筋
起始:腸骨稜・腸骨翼腸骨翼殿筋面・腸骨稜腸骨翼
停止:大腿筋膜外側部・大腿骨粗面大腿骨大転子尖端大腿骨大転子前面

お尻の筋肉である臀筋群は、表層から大臀筋・中臀筋・小臀筋の順で筋肉が折り重なる三層構造をしています。この三層の臀筋群が共働することで股関節を伸展させ、足を下ろす働きをしています。

膝関節を屈曲させるハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)

読みかた:はむすとりんぐす
英語名称:hamstrings
部位詳細:大腿二頭筋長頭大腿二頭筋短頭半膜様筋半腱様筋
起始:坐骨結節大腿骨粗線外側唇・外側筋間中隔坐骨結節坐骨結節内側面
停止:腓骨頭腓骨頭脛骨内側顆・斜膝窩靭帯脛骨粗面内側

太ももの裏側に位置する筋肉群はハムストリングスと呼ばれ、大腿四頭筋の拮抗筋として膝関節を屈曲させる働きを持っています。ハムストリングスは主体となる大腿二頭筋と半腱様筋・半腱膜筋の3筋4頭から構成されています。

足首関節を伸展させる下腿三頭筋

読みかた:かたいさんとうきん
英語名称:triceps muscle of calf
部位詳細:腓腹筋外側頭腓腹筋内側頭ヒラメ筋
起始:大腿骨外側上顆大腿骨内側上顆腓骨頭・脛骨後面
停止:踵骨隆起踵骨隆起踵骨隆起

臀筋群およびハムストリングスと共働関係にあるのが、前脛骨筋の拮抗筋である下腿三頭筋です。また、このほかにも、足首の関節維持=足元の安定のために非常に重要な筋肉となります。

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下半身の筋肉部位別の筋トレ方法

それでは、ここからは各筋肉部位ごとに具体的な筋トレ方法をご紹介していきます。各筋肉部位とも自宅でできるトレーニング、自重トレーニングとダンベルトレーニングから一種目ずつ厳選し、模範的な動画ともに解説を行います。

トレーニングを行う順番

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まずはじめに、非常に重要なトレーニングを行う順番についてご説明します。トレーニング動作には複数の筋肉と関節を使う「複合関節運動」と単一の筋肉と関節を使う「単関節運動」とがあります。そして、複合関節の運動のほうが高負荷・高重量のトレーニングで、単関節運動のほうが低負荷・低重量のトレーニングになります。

トレーニングを行う正しい順番としては「複合関節運動」→「単関節運動」=「高負荷トレーニング」→「低負荷トレーニング」です。

大腿四頭筋の自宅筋トレ方法

大腿四頭筋を自宅で鍛えるのに最適な種目がスクワットです。注意点は膝をつま先より前に出さないことで、これは膝の損傷を避けるためとなります。動作のポイントは胸を張り、やや背中を反らせ、椅子に座るように斜め後に腰を下ろすことです。動作のスピードを調整し、20回で限界がくるようにするとよいでしょう。また、負荷が足らない場合は、両手にダンベルを持ち負荷を強めてください。

大腿四頭筋の仕上げ種目として効果的なダンベルトレーニング種目がダンベルレッグエクステンションです。反動を使わず、しっかりと効かせながら20回を目安に行ってください。

ハムストリングス&臀筋群の自宅筋トレ方法

ハムストリングスと臀筋群に効果の高い自重トレーニングがブルガリアンスクワットです。注意することは、膝をつま先より前に出さないことで、これはスクワットと同様です。動作のポイントは胸を張り、やや背中を反らせ、斜め後に腰を下ろすとともに、立ち上がる時は後にした足を主体として動作をすることになります。片足15回ずつがセットの目安です。なお、負荷が不足している場合は、両手にダンベルを保持するとよいでしょう。

特に臀筋群に有効な自重トレーニングがリバースレッグエクステンションです。足を上げきったポジションでつま先を伸ばすことにより臀筋群が完全収縮し効果が高まります。

ハムストリングスと臀筋群の仕上げ筋トレとして最適なのがダンベルレッグカールです。自宅にベンチがない場合は、ベッドの上で行うとよいでしょう。

下腿三頭筋と前脛骨筋の自宅筋トレ方法

ふくらはぎの筋肉・下腿三頭筋とスネの筋肉・前脛骨筋は日常生活での使用頻度が非常に高く、トレーニングに対して高い耐性を持っているので、筋トレで効率的に発達させるためには、爆発的な負荷をかける必要があります。爆発的な負荷をかけるトレーニング方法を「ショックメソッド」と言いますが、その代表的なものが「ジャンプトレーニング」です。そして、もう一つ効果的なショックメソッドが片足での移動動作になります。上の動画は、実際にハヤテが行っているふくらはぎの強化訓練の様子です。

様々なタイプのジャンプの仕方で下腿三頭筋と前脛骨筋に加える刺激を変化させています。また、動画の後半は片足での各種ショックメソッドです。

動画のトレーニング方法は、息子ハヤテがジュニア強化選手合宿で行ったものを、本人が強化アレンジしたメニューです。

その内容は、以下の通りです。

①両足つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

②右足つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

③左足つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

④開脚つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑤前もも上げつま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑥後ろもも上げつま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑦左右もも上げつま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑧前後ステップ移動つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑨左右ステップ移動つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑩足上げ片足静止(左右30秒ずつ)

インターバル(30秒)

⑪右蹴りモーションジャンプ移動(6種類×20秒)

インターバル(30秒)

⑫左蹴りモーションジャンプ移動(6種類×20秒)

インターバル(30秒)

⑬高速連続蹴り動作(60秒で150回を目標)

かなり過酷なトレーニングですが、ふくらはぎが圧倒的に強化できますので、是非チャレンジしてみてください。

腸腰筋(大腰筋)の自宅筋トレ方法

腸腰筋(大腰筋)のトレーニング方法としておすすめなのがレッグレイズです。1セットの目安は20~30回で、セット中は足を床につけないようにしてください。また、負荷が足らない場合はつま先にダンベルを挟んで行うとよいでしょう。

腸腰筋(大腰筋)と共働関係にある体幹筋肉群の腹筋も同時に鍛えることのできる種目がジャックナイフです。1セットの目安は20~30回で、セット中は足を床につけないようにしてください。

トレーニング前後にはストレッチを

なお、今回解説した筋肉群のなかでも、もっともデリケートで痛めやすいのが腸腰筋(大腰筋)です。一度いためるとかなり長引く部位なので、トレーニングの前には動画のようなストレッチを行い十分なウォーミングアップを行ってください。また、トレーニング直後にもクールダウンとして再度ストレッチを行うのが理想です。

【Hayate Kamioka選手監修ここまで】

戦績:全日本選手権準優勝・全日本学生選手権準優勝・東日本選手権優勝・全日本ジュニア選手権準優勝など

※2020年追記

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