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【空手が強くなる自宅筋トレ】打撃格闘技のための体幹トレーニング

フルコンタクト空手ジュニア県チャンピオンから五輪を目指してテコンドーに転向し、小学生・中学生・高校生と全日本メダルを獲得し、ジュニア強化指定選手となり、現在、国内最強豪大学で修行中の息子ハヤテのフィジカルトレーナーとして実践してきた、空手など打撃格闘技が強くなる筋トレメニューを解説します。

※2017年東日本大会優勝(2017年追記)

※2018年全日本学生選手権準優勝(2018年追記)

※2020年全日本選手権準優勝(2020年追記)
※2021年全日本選手権準優勝(2021年追記)

※2021・2022年強化指定選手(2022年追記)

※実際に息子ハヤテが県大会・全日本大会・国際大会で奪取してきたメダル類の一部です。

HAYATE選手プロフィール

テコンドー主戦績

全日本選手権東日本地区大会3位
全日本選手権東日本地区大会優勝
全日本学生選手権準優勝

※2022年現在(強化指定選手)の実際の筋肉のつき方

【Hayate Kamioka選手監修ここから】

 


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空手に必要な三つの筋力

上半身の拳撃力・下半身の蹴撃力・体幹の防御力

※動画にはKOシーンが含まれます。

空手をはじめとした打撃系格闘技で重要な筋力には主に三つがあり、それは「拳撃のためのパンチ力」「蹴撃のためのキック力」「防御と安定動作のための体幹力」です。

まずは、上の動画をご覧ください。息子ハヤテが本格的にトレーニングを開始した高校一年生の時から全日本高校生選手権で準優勝するまでの試合をハイライトにしたものです。

高校一年生から一般部門(大人の試合)の地方大会~全日本選手権まで出場しており、当初は大人相手に筋力負けをしていたのが、徐々に筋トレの効果で筋力負けをしなくなっていく様子が理解いただけると思います。

※2022年動画追加

※動画にはKOシーンが含まれます。

また、こちらの動画はハヤテが全日本テコンドー選手権で初メダル奪取をする直前に行われた全日本大学生選手権の試合の様子です。高校生時代よりもさらに全身の筋力が強化され、動きも安定し、スピードとパワーが増していることがお分かりいただけると思います。これも、継続的に筋力トレーニングを実施してきた成果といえます。

それでは、次の項目からは、これら三つの筋力トレーニング方法について、実践してきたトレーニング動画をまじえて解説していきます。

空手など打撃格闘技に必要な筋肉


空手など打撃格闘技の突き(パンチ)も蹴り(キック)も、軸足を踏み込む力を体幹に伝え、その力を体幹を捻る力で加速し、打撃点となる拳や脛に伝えます。

この動作の連動ができていないと、「手だけで打つ」「足だけで打つ」打撃となってしまい、効果のある攻撃にはなりません。
具体的には、図に示したような筋肉が必要になり、それらを筋トレで鍛えることで打撃パフォーマンスを向上させることができます。
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空手が強くなる体幹トレーニング

腹筋群と長背筋群を強化する方法

空手の筋トレでまず基本となるのが体幹の筋肉強化です。体感が強くなることで、相手に撃たれてもグラつかなくなり、「攻撃直後」という相手の最大の隙に自身の攻撃を撃つことができるようになります。また、自身の攻撃を連続して撃つためにも体幹の筋力は非常に重要です。

具体的には、体幹前面の「腹筋群」・体幹背面の「長背筋群」・股関節の「腸腰筋群」を鍛えていきます。各筋肉群を構成する筋肉は以下の通りです。

○腹筋群:腹直筋・内腹斜筋・外腹斜筋・腹横筋

○長背筋群:脊柱起立筋・多裂筋。回旋筋など

○腸腰筋群:大腰筋・腸骨筋・小腰筋

なお、腹筋群と長背筋群は反対の作用を持つ拮抗筋の関係で、腹筋群と腸腰筋群は連動する作用を持つ共働筋の関係にありますので、①長背筋群、②腹筋群+腸腰筋群の二つのグループに分けて筋トレをしていきます。

この三種類の筋肉群の構造と作用についての詳細は下記の筋肉デジタル図鑑をご参照ください。

▼関連記事

【筋肉名称デジタル図鑑】各部位(胸筋・背筋・肩・腕・腹筋・脚)の名前・作用・筋トレ方法

実際の体幹強化トレーニング

こちらが、息子ハヤテの実際の体幹トレーニングの様子です。動画の前半では長背筋群を、後半では腹筋群と腸腰筋群を鍛えるメニューを行っています。

前半の長背筋群の筋トレメニューは「ウエイテッドハイパーバックエクステンション」、後半の腹筋群と腸腰筋群の筋トレメニューは「ドラゴンフラッグ」と呼ばれる種目ですが、かなりの高負荷高強度トレーニングですので、初心者の方には下記の種目からはじめていただくことをおすすめします。

長背筋群のおすすめ筋トレメニュー:バックエクステンション系種目

バックエクステンションは長背筋群に有効で、自宅でも簡単に取り組める自重トレーニングです。反動を使って動作を行うと、筋肉に効果がないばかりか腰椎を痛めるリスクもありますので、コントロールした動作でゆっくり確実に効かせるようにしてください。1セットの目安は20回の反復です。

この種目に慣れてきたら、手にウエイトを持って行うウエイテッドバックエクステンション、または台に乗って高低差をつけて行うハイパーバックエクステンションを行っていきます。

▼ダンベルバックエクステンション

▼ハイパーバックエクステンション

なお、ハイパーバックエクステンションは専用のローマンベンベンチがあると効率的ですが、フラットベンチやベッド・ソファーなどを工夫流用して行うことも可能です。

▼関連記事

【バックエクステンション】長背筋を鍛える種目のバリエーションを解説

腹筋群+腸腰筋群のおすすめ筋トレ:レッグレイズ系種目

腹筋群と腸腰筋群を連動させて鍛えることのできる基本種目がレッグレイズです。反動を使って腰を反らせて行うと、腰椎を痛めるリスクがありますので、足を上げる時も下ろす時もゆっくりとした動作で行い、なおかつセット中は足を床につけないようにしてください。1セットの目安は20回の反復です。

通常のレッグレイズに慣れてきたら、こちらの動画のようなダンベルレッグレイズで負荷強度を上げていきます。

最終的には、この動画のようなドラゴンフラッグができるようになると、かなり屈強な体幹インナーマッスルが鍛えられたと言えるでしょう。

▼関連記事

【ドラゴンフラッグ】最強の体幹トレーニングのやり方のコツを解説

パンチ力を上げる筋トレ方法

拳撃の種類と打つ場所に分けて鍛えていく

※動画にはKOシーンが含まれます。

まずは、こちらの動画をご覧ください。息子ハヤテが実際に試合で撃った拳撃=パンチのハイライト動画です。

十分に必要な筋力を鍛えた上で、適切な撃ち方をすれば胴防具の上からのボディーパンチでも相手を倒すことができるようになります。

腕の振りを強くするためのローテーターカフ筋トレ

一般的に非常に多い誤解が、腕を強く振る=腕の筋肉を鍛えるという考え方です。

腕についている筋肉、上腕部=上腕三頭筋・上腕二頭筋など、前腕部=前腕伸筋群・前腕屈筋群は、それぞれ主に「肘関節を屈曲させる」「手首関節を九曲させる」作用の筋肉であり、腕自体を強く振るためには肩関節をまたいで存在する筋肉=胸筋群・背筋群・回旋筋腱板などを鍛える必要があります。

なかでも、肩甲骨と上腕骨をつなぐ回旋筋腱板=ローターターカフは腕を強く振るために非常に重要な筋肉となりますので、パンチ力を上げるためには、まずこのインナーマッスルを鍛えなくてはいけません。

回旋筋腱板=ローテーターカフは、肩甲骨後面の棘上筋・棘下筋・小円筋と肩甲骨前面の肩甲下筋から構成されており、それぞれ「エクスターナルローテーション」と「インターナルローテーション」というトレーニング種目で鍛えることが可能です。

この種目はトレーニングチューブかダンベルで行うのが一般的で、その具体的なやり方は以下の動画のようになります。

チューブエクスターナルローテーション

ダンベルエクスターナルローテーション

チューブインターナルローテーション

ダンベルインターナルローテーション

これら、ローテーション系のトレーニングにおける最大のポイントは、インナーマッスルであるローテーターカフだけを使って動作するために、アウターマッスルである大胸筋・三角筋・広背筋・僧帽筋などを動かさないようにすることです。

そのためには、しっかりと身体を固定し、肩の回旋だけでトレーニング動作をする意識を強く持つ必要があります。

なお、ローターターカフはインナーマッスルなので、高負荷で鍛える筋肉ではありません。ゆっくりと30回ほど反復できる重量負荷設定でトレーニングを行ってください。

腕を体幹前面で強く押し出すためのトレーニング

フルコンタクト空手は、頭部への拳打撃が禁止されていますので、パンチは全て胴撃ちとなります。

重量の少ない頭部への打撃と違い、胴部への打撃は自身の腕が自身の体幹前面(胴体の前)にある位置関係でヒットさせないと、跳ね返されてしまいます。

このため、胴部への強い拳撃を撃つためには腕を閉じた状態で拳を前へ押し出す筋肉を強化する必要があり、具体的には上腕三頭筋長頭と前鋸筋になります。

ベンチディップス

上腕三頭筋は、上腕の筋肉のなかで唯一体幹=肩甲骨と接合している筋肉部位です。このため、体幹前面で腕を押し出す作用に強く関わっており、パンチ力の強化にも重要です。

上腕三頭筋を鍛えるために有効な自重トレーニングがベンチディップスです。肘を開くと上腕三頭筋短頭(内側頭・外側頭)へ刺激が逃げてしまいますので、肘を開かないように注意して行ってください。

チューブトライセプスエクステンション

トレーニングチューブを使ったトライセプスエクステンションも上腕三頭筋長頭に非常に有効です。上腕三頭筋長頭は肩甲骨に接合している特性上、腕を肩より上にしたポジションで最大伸展します。

トライセプスエクステンション系種目には多くのバリエーションがありますが、上腕三頭筋長頭をターゲットにするのならば、動画のようにオーバーヘッドで行うのが基本です。

▼関連記事

【上腕三頭筋長頭の鍛え方】腕部最大の筋肉の筋トレ方法

ボクサープッシュアップ

大胸筋~広背筋周辺の肋骨沿いに位置する前鋸筋は、別名ボクサー筋とも呼ばれるインナーマッスルで、腕を前方に押し出す動作に強い作用があります。このため、この筋肉を鍛えるのもパンチ力アップには重要です。

前鋸筋を鍛えるために最適な自重トレーニングがこちらの動画のようなボクサープッシュアップです。20~30回の反復を目安に行ってください。

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キック力を上げる筋トレ方法

※動画にはKOシーンが含まれます。

空手の試合のなかでも試合を大きく左右するのが「技あり」「一本」や「有効ポイント」になるハイキック=上段蹴りですが、ハイキックを相手に素早く当てるためには、まずは大きく脚を振り上げる筋力が必要になります。あわせて、打撃力に必要なヒッティングの瞬間に蹴りぬく脚力、連続攻撃のために蹴り足を素早く戻す脚力も重要です。

まずは腸腰筋を強化する

腕を強く振るために回旋筋腱板を鍛える必要があるのと同様に、脚を強く振るためには脚自体の筋肉を鍛えるのではなく、まずは骨盤と大腿骨をつなぐインナーマッスルである腸腰筋群を強化する必要があります。

腸腰筋群の鍛え方については、すでに解説しましたので、その内容に準じて腹筋群と同時にトレーニングを行っていってください。

蹴りぬく力の大腿四頭筋のトレーニング

蹴りを強く撃ちぬくために必要な筋肉が、膝関節の伸展作用を持つ太もも前面の大腿四頭筋です。

自重スクワット

大腿四頭筋強化の基本中の基本と言えるトレーニング種目が自重スクワットです。

スクワットの正しいフォームとやり方は上図のようになります。そのポイントは以下の通りです。

・膝がつま先より前に出ないようにする

・胸を張り、背中を反らせる

・顎を上げやや上を見る

・椅子に座るように斜め後ろにしゃがむ

ブルガリアンスクワット

さらに強度を上げたい場合におすすめなのが、ブルガリアンスクワットで、その模範的な動画がこちらになります。本種目の動作のポイントは以下の通りです。

・膝がつま先より前に出ないようにする

・胸を張り視線はやや上を見る

・しゃがんでから息を吸い立ちながら息を吐く

なお、ブルガリアンスクワットは前足主働で行えば大腿四頭筋に、後ろ足主働で行えば後述のハムストリングス・臀筋群に効果があります。

ダンベルレッグエクステンション

大腿四頭筋を集中的に鍛えたい場合は、単関節運動のダンベルレッグエクステンションが最適です。膝を伸ばしたポジションでつま先を手前に向けると、大腿四頭筋が最大収縮して効果が倍増します。

素早く脚を戻すハムストリングス・臀筋群の筋トレ

バッグレッグリフト

ハムストリングスおよび臀筋群に効果の高い自重トレーニングがこちらの動画のようなバックレッグリフトです。足を最も高く上げたポジションでつま先を伸ばすと、ハムストリングスが最大収縮して効果的です。

ダンベルレッグカール

ハムストリングスを集中的に鍛えたい場合には、この動画のようなダンベルレッグカールがおすすめです。

下腿三頭筋の鍛え方

空手における全ての動作において、身体を安定させるために必要不可欠となるのがふくらはぎ=下腿三頭筋の筋力です。下腿三頭筋が弱いと、他の部位がいくら強くても、その真価を発揮できないと言っても過言ではないでしょう。

下腿三頭筋は日常での使用頻度が最も高い筋肉なので、トレーニングで鍛えるためには、爆発的で長時間の負荷を与える必要があります。

動画のトレーニング方法は、息子ハヤテがジュニア強化選手合宿で行ったものを、本人が強化アレンジしたメニューです。

その内容は、以下の通りです。

①両足つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

②右足つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

③左足つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

④開脚つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑤前もも上げつま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑥後ろもも上げつま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑦左右もも上げつま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑧前後ステップ移動つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑨左右ステップ移動つま先ジャンプ(60秒)

インターバル(30秒)

⑩足上げ片足静止(左右30秒ずつ)

インターバル(30秒)

⑪右蹴りモーションジャンプ移動(6種類×20秒)

インターバル(30秒)

⑫左蹴りモーションジャンプ移動(6種類×20秒)

インターバル(30秒)

⑬高速連続蹴り動作(60秒で150回を目標)

かなり過酷なトレーニングですが、ふくらはぎが圧倒的に強化できますので、是非チャレンジしてみてください。

【Hayate Kamioka選手監修ここまで】

ハヤテの戦闘記録はこちら

戦績:2015JOC全日本ジュニア選手権準優勝・2017東日本選手権優勝など

戦績:JOC全日本ジュニア選手権準優勝・全日本学生選手権準優勝・東日本選手権優勝など

▼監修記事一覧

【監修者】テコンドー・フィジーク上岡颯選手・プロフィール
当サイト監修者であるテコンドー・フィジークの上岡颯選手のプロフィールです。 監修者プロフィール 大東文化大学テコンドー部卒 幼少からフルコンタクト空手を始め、ジュニア県チャンピオンになった後、指導者に蹴り技の資質を見いだされ五輪競技の...

Hayate Kamioka:主要戦績

2009愛知県選手権優勝
2009JAPAN OPEN国際優勝
2009JOC全日本ジュニア3位
2010JAPAN OPEN国際優勝
2010東日本選手権優勝
2011JAPAN OPEN国際2位
2011KOREA OPEN国際3位
2012JAPAN CUP選手権2位
2012JAPAN OPEN国際優勝
2012JOC全日本ジュニア3位
2013JAPAN OPEN国際優勝
2013愛知県選手権優勝
2013JOC強化事業日韓戦1RKO勝利
2014愛知県選手権優勝
2014全日本選手権東日本大会3位
2015日本橋OPEN一般上級準優勝
2015愛知県選手権優勝
2015青龍会OPEN一般上級優勝
2015JOC全日本ジュニア準優勝
2016愛知県選手権優勝
2016JOC全日本ジュニア3位
2017全日本選手権東日本大会優勝
2018全日本学生選手権準優勝

2019全日本学生選手権準優勝
2020全日本選手権準優勝



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