【三角筋のバーベル筋トレ】前部・中部・後部の鍛え方・トレーニング法を解説

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

肩の筋肉・三角筋のバーベルを使った筋トレ方法を、三角筋前部・中部・後部の部位別に詳しく解説します。

執筆者・監修者・運営者情報

三角筋の構造と作用

各筋肉の構造や作用および起始停止・支配神経に関しては下記の専門サイトおよび学術文献を参照しています。

| Kenhub
Learn anatomy online: Fast, effective and successful for medicine, nursing and physiotherapy students. Try Kenhub now for free!
Skeletal muscle: A review of molecular structure and function, in health and disease - PMC
Decades of research in skeletal muscle physiology have provided multiscale insights into the structural and functional complexity of this important anatomical t...

Skeletal Muscle: A Brief Review of Structure and Function(PDF)

三角筋は前部・中部・後部の三つの部位に分けられ、三部位が共働して腕を上に押し上げる作用を持ちます。また、部位ごとの作用は以下の通りです。

三角筋前部:腕を前に上げる

三角筋中部:腕を横に上げる

三角筋後部:腕を後ろに上げる

スポンサーリンク

三角筋全体に効果のあるショルダープレス

①スタンディングショルダープレス

三角筋全体に効果的でもっともスタンダードなバーベル筋トレ種目がスタンディングショルダープレスです。

メリットとして、セット終盤で挙上限界がきても膝の屈伸を使ってセルフ補助ができることがあげられます。

反面、それは反動を使ったトレーニングになりやすいというデメリットでもあります。

三角筋のトレーニング全般に言えることですが、三角筋は体幹の大きな筋肉=僧帽筋・広背筋・大胸筋などと隣接・接合しているため、反動を使うとほとんどの負荷が体幹の筋肉に逃げてしまい、三角筋への効果が低くなりますので注意が必要です。

また、三角筋後部=リアデルタは重力に耐えながら負荷がかかる(伸長性収縮)ときに鍛えられますので、バーベルを上げる時も下げる時もしっかりとコントロールした動作をすることが重要です。

◆バーベルショルダープレスのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばし、肩の高さでシャフトをグリップして構える

②背中が丸くならないように視線を上に向け、腕を上に押し出していく

③腕を押し出したら、腕をしっかりと伸ばし三角筋を完全収縮させる

④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
三角筋は背筋や大胸筋に隣接しているため、肩甲骨を動かしてしまうと負荷がそれらの体幹表層筋に逃げてしまいますので、セット中は肩甲骨を動かさないことが大切です。

②シーテッドショルダープレス

ベンチなどに座って行うシーテッドショルダープレスは、反動が使えないためスタンディングショルダープレスよりもストリクトに三角筋を鍛えることが可能です。

その分、重い重量が扱えなくなるため軽めの重量設定をすることが肝心です。

これも三角筋のトレーニング全般に言えることですが、三角筋は体積が小さな筋肉ですので無理な負荷をかけると怪我に直結します。また、小さな筋肉はセット終盤での筋疲労が加速度的に増加しますので、軽めの重量設定でじっくりと効かせるのが三角筋トレーニング共通のコツになります。

③ショルダープレスビハインドネック

三角筋のなかでも中部から後部にかけて多くの負荷がかかるやり方が、首の後ろにシャフトを下ろすショルダープレス・ビハインドネックです。

ただし、肩関節に負荷がかかるので、肩の柔軟性に自信がない方は避けたほうが無難です。

三角筋前部に効果のあるフロントレイズ

三角筋前部を集中的に鍛えるのがバーベルフロントレイズです。

反動を使い上半身を反らせると、ほとんどの負荷が僧帽筋に逃げてしまうので、確実にコントロールできる重量設定で、上半身を傾けず、なおかつ肩甲骨を寄せないように注意して行ってください。

◆バーベルフロントレイズのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばし、腕を伸ばした位置でシャフトをグリップして構える

②上半身を反らせないように気をつけ、肘を伸ばしたまま、肩甲骨を寄せずにバーベルを前に上げていく

③バーベルを肩の高さまで上げたら、ウエイトに耐えながら同じ軌道で元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
上半身を反らせたり、肩甲骨を寄せる動作を行うと負荷が背筋群に逃げてしまうので注意してください。

スポンサーリンク

三角筋中部に効果のあるアップライトロー

三角筋中部を集中的に鍛えることができるバーベル筋トレ種目がバーベルアップライトローです。

肘をやや前に出すと三角筋前部に、やや後ろに引くと三角筋後部に効かせることも可能になります。

◆バーベルアップライトローのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばし、腕を伸ばした位置でシャフトをグリップして構える

②肘を先行させて、肩甲骨を寄せないように気をつけて、バーベルを真上に引き上げていく

③バーベルを肩の高さまで引き上げたら、ウエイトに耐えながら筋肉に効かせつつ元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肩甲骨を寄せる動作をしてしまうと背筋群に負荷が逃げてしまうので注意してください。

三角筋後部に効果のあるフェイスプル

三角筋後部を集中的に鍛えられるのがバーベルフェイスプルです。

腰を90度まげた状態でのトレーニングになるため、腰に不安のある方はバーベルをベンチの下に通し、ベンチにうつぶせになって行うことをおすすめします。

◆バーベルフェイスプルのやり方と動作ポイント
①前傾姿勢を作り、腕を伸ばした位置でシャフトをグリップして構える

②肩甲骨を寄せないように気をつけてバーベルを引き上げていく

③バーベルを肩の高さまで引き上げたら、ウエイトに耐えながら同じ軌道で元に戻る

◆ワンポイントアドバイス
肩甲骨を寄せる動作を行うと負荷が背筋群に逃げてしまうので注意してください。

スポンサーリンク

筋肉の名称と作用

身体を鍛えていく上で、まず理解したいのが全身の主な筋肉の名称と作用です。それぞれの筋肉の役割を知ることで、効率のよいトレーニングを行うことが可能になります。

▼筋肉名称デジタル図鑑

【筋肉名称デジタル図鑑】各部位の名前・作用・筋トレ方法(鍛え方)

さまざまな筋トレメソッド

weights-664765_960_720_20161102064100da6.jpg

筋トレ効果を高める各種のメソッド・トレーニング方法を詳細解説したものが下記の記事です。刺激を変えたい、さらに追い込みたいときなどに是非ご活用ください。

▼関連記事

【筋トレ効果を高めるメソッド】効率的に筋肉を追い込むテクニック集

身体を鍛えたら食事にも気を使う

筋トレの効果を高めるためには、トレーニングだけでなく食事や栄養に関する基礎知識が欠かせません。下記の記事では、三大栄養素の基本から、目的別の食事設計、具体的な食品例に加えて、筋肥大期と減量期における実践的な食事レシピまでを解説しています。

▼筋トレの効果を高める食事

【目的別筋トレ食事メニュー例】増量期・減量期の食品と具体的レシピを紹介

筋トレ種目一覧(男性)

三角筋のトレーニング

ワイド腕立て伏せ
パイクプッシュアップ
逆立ち腕立て伏せ

チューブショルダープレス
チューブアップライトロー
チューブフロントレイズ
チューブサイドレイズ
チューブリアラテラルレイズ
チューブフェイスプル

ダンベルショルダープレス
ダンベルアップライトロー
ダンベルフロントレイズ
ダンベルサイドレイズ
ダンベルリアラテラルライズ
ダンベルリアデルタロー
ダンベルフェイスプル

マシンショルダープレス
スミスマシンショルダープレス
スミスマシンアップライトロー
ケーブルアップライトロー
ケーブルフロントレイズ
ケーブルサイドレイズ
ケーブルリアラテラルレイズ
ケーブルフェイスプル
ケーブルデルタレイズ

バーベルショルダープレス
バーベルフロントレイズ
バーベルアップライトロー
バーベルリアデルタローイング

本サイト「GLINT」は、2019年より筋力トレーニングと運動生理学および生物学に関する専門情報を継続して公開しています。競技経験に基づく実践的な知識と、博物館学芸員としての科学的根拠を重視した解説をもとに、正確で信頼できる情報の提供を目指しています。

競技者が本音で解説シリーズ


当サイト運営ショップ

マズレンコ製作所日本正規輸入代理店


当サイト協賛ショップ

高品質トレーニングギア武器屋・鬼・GLFIT


当サイト提携ジムONI GYM 24
ONIGYM24大阪店ONIGYM24東京店

人気製品・記事

人気のベルトがフルラインナップ! 

愛用ベルトが最新式になるバックル

試合や高重量トレーニングに最適化

北米に続き日本でもブレイク開始
マシン筋トレの疑問を解決する記事

自宅トレーニングに必要不可欠な器具

スポンサーリンク

当サイト運営ジムで実際に使用している用品

記事制作©FutamiTC/MazurenkoJapan


部位別筋トレ
マズレンコ製作所公式ブログ|筋トレ専門サイトGLINT