【自重スクワット女性版】下半身瘦せ筋トレの種類とやり方を詳しく解説

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

下半身?せの基本トレーニングである自重スクワットの種類とやり方を、動画をまじえて詳しく解説します。

 

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自重スクワットがシェイプアップに有効な理由

人体最大の筋肉群である大腿筋群を強く刺激できる

自重スクワットは、下半身全ての筋肉を強く刺激します。その結果、翌日や翌々日はかなりの筋肉痛になりますが、これを回復するために新陳代謝が活発になり、この二日間は、トレーニングをしていない間も寝ている間も代謝カロリーが消費され続ける状態になります。

さらに、自重スクワットを続けていると、下半身の筋密度が向上し、基礎代謝の高い「太りにくく痩せやすい体質」になっていきます。

これらのことが、自重スクワットがシェイプアップに効果があるとされる理由です。

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自重スクワットが効果のある筋肉

大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋群・腸腰筋群・下腿三頭筋・前脛骨筋に効果がある

それでは、次に自重スクワットが効果のある筋肉を詳しく見ていきましょう。

自重スクワットは、大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋群・腸腰筋群・下腿三頭筋など、下半身の筋肉に広く効果があります。

それぞれの筋肉と作用と特徴、そして自重スクワットの効果は次の通りです。

大腿四頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:だいたいしとうきん
英語名称:quadriceps
部位詳細:大腿直筋外側広筋内側広筋中間広筋
起始:腸骨下前腸骨棘・寛骨臼上縁大腿骨大転子外側面・転子間線・殿筋粗面大腿骨粗線内側唇大腿骨前外側面
停止:膝蓋骨上縁・脛骨粗面膝蓋骨上外側縁・頸骨粗面膝蓋骨上内側縁・脛骨結節膝蓋骨・頸骨粗面

大腿四頭筋は太もも前側の筋肉で、大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋の四部位から構成されており、主に膝関節を伸ばす作用があります。人体でも最大の筋肉で、筋トレをして刺激する事で高いシェイプアップ効果が得られます。

ハムストリングスの英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:はむすとりんぐす
英語名称:hamstrings
部位詳細:大腿二頭筋長頭大腿二頭筋短頭半膜様筋半腱様筋
起始:坐骨結節大腿骨粗線外側唇・外側筋間中隔坐骨結節坐骨結節内側面
停止:腓骨頭腓骨頭脛骨内側顆・斜膝窩靭帯脛骨粗面内側

ハムストリングスは太もも後側の筋肉群で、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋から構成され、主に膝関節を曲げる作用があります。また、お尻の筋肉と強い連動性があり、鍛えることでお尻の位置を上げる効果が得られます。

臀筋群の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:でんきんぐん
英語名称:gluteus muscles
部位詳細:大臀筋中臀筋|小臀筋
起始:腸骨稜・腸骨翼腸骨翼殿筋面・腸骨稜腸骨翼
停止:大腿筋膜外側部・大腿骨粗面大腿骨大転子尖端大腿骨大転子前面

臀筋群は大臀筋・中臀筋・小臀筋から構成されるお尻の筋肉群で、主に脚を後ろに上げる作用があります。この筋肉群を鍛えることで、高いお尻の位置を上げる効果があります。

腸腰筋群の英語名称・構造・部位詳細

読みかた:ちょうようきんぐん
英語名称:iliopsoas
部位詳細:腸骨筋大腰筋小腰筋

腸腰筋群は大腰筋・小腰筋・腸骨筋から構成される骨盤と大腿骨をつなぐインナーマッスルで、主に脚を前に上げる作用があります。鍛えることで骨盤の位置が正しく維持されるとともに、内臓の代謝も上がりシェイプアップ効果があるとされています。

下腿三頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:かたいさんとうきん
英語名称:triceps muscle of calf
部位詳細:腓腹筋外側頭腓腹筋内側頭ヒラメ筋
起始:大腿骨外側上顆大腿骨内側上顆腓骨頭・脛骨後面
停止:踵骨隆起踵骨隆起踵骨隆起

下腿三頭筋はふくらはぎの筋肉で、足首を伸ばす作用があります。高反復回数で鍛えることによりシェイプ効果が得られます。

前脛骨筋

前脛骨筋は脛の筋肉で、足首を曲げる作用があります。ふくらはぎと同時に鍛えることでシェイプ効果が得られます。

自重スクワットと下半身の筋肉群の連動性

立ち上がる時に大腿四頭筋・大臀筋・下腿三頭筋が主働筋として働く

自重スクワットで立ち上がる時には、大腿四頭筋・大臀筋・下腿三頭筋が連動して主働筋として働きます。

しゃがむ時に腸腰筋・ハムストリングス・前脛骨筋が姿勢制御に使われる

自重スクワットでしゃがむ動作では、腸腰筋・ハムストリングス・前脛骨筋が主働筋と拮抗するように連動し、姿勢制御に使われ、一種のネガティブトレーニングの効果があります。

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スクワットの正しいやり方

膝を出さず胸を張り背中を反らせ斜め後ろにしゃがむ

スクワットの正しいフォームとやり方は上図のようになります。そのポイントは以下の通りです。

○膝がつま先より前に出ないようにする
○胸を張り、背中を反らせる
○顎を上げやや上を見る
○椅子に座るように斜め後ろにしゃがむ

※このフォームがとりづらい場合は、かかとに数センチの板などを置くと簡単に姿勢がとれます。

◆自重スクワットのやり方と動作ポイント
①足を肩幅程度に開き、背すじを伸ばして構える

②膝がつま先よりも前に出ないように気をつけ、お尻を突き出しながらしゃがんでいく

③太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに同じ軌道で立ち上がる

◆ワンポイントアドバイス
椅子に座る要領で動作をすると正しいフォームになります。また、背中が丸くならないように、視線をやや上に向けるのがコツです。

自重スクワットの正しい呼吸方法

しゃがむ時に鼻から吸い立つ時に口から吐く

自重スクワットの正しい呼吸方法は深い腹式呼吸をすることです。特にシェイプアップ目的でスクワットをする時は、スクワット自体の無酸素運動に有酸素運動の効果を加味する意味でも重要なことです。

そのやり方・呼吸方法は、しゃがむ時に鼻から吸い立つ時に口から吐く、というのがポイントになります。

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自重スクワットの動画とやり方

模範的な自重スクワットの動画をアングル別に2種類ご紹介しておきます。ご参照ください。

苦手な方は椅子スクワットがおすすめ

スクワット運動が苦手な方は、こちらの動画のように椅子に座ったり、椅子から立ったりする動作を応用した「椅子スクワット」がおすすめです。スクワットの動作を体感的に覚えるためにも最適です。

内もも?せに効果的なワイドスクワット

こちらが、模範的なワイドスクワットの動画です。脚を大きく開くとともに、つま先は外側に開いて構えます。つま先より前に膝が出ないように気をつけながら、また、つま先の方向に膝を曲げながらしゃがんでいきます。

背すじを伸ばし、やや上を見ながら立ち上がることで正しいフォームになります。

こちらは違うアングルからの動画になります。相撲のスタイルに似ていることから、海外ではスモウスクワットと呼ばれたりもしますが、基本的に同じ種目です。

また、体力があり自重だけでは強度が足らないという方は、こちらの動画のようにダンベルを保持して行うことで、負荷を高めることができます。

なお、エクササイズバンドを膝付近に巻いてワイドスクワットを行うことで、特に内転筋群への負荷を高めることもできます。

ミスボディーフィットネス選手による解説


MIKIKO様プロフィール

戦績:H26オールジャパンミスボディフィットネス 163cm以下級 第3位など

当サイトに客員執筆をしていただいているミスボディーフィットネストップ選手のMIKIKO選手による、ワイドスクワットの解説は以下の通りです。

「常に脚の付け根、つま先、膝の向きが一直線上にあるように気をつけましょう。膝だけ内に絞ることのないように注意してください。手は胸の前で肘をあげクロス、もしくは前に伸ばします。ここでしっかり胸をはり背中のアーチを作りましょう。」

「股関節からゆっくりしゃがみ、背中のアーチが崩れそうになる手前の深さまで下ろします。この時にお尻のストレッチを感じることが大切です。」

▼引用記事

【女性のジム下半身シェイプ筋トレ】マシン中心のシェイプアップ方法をミスボディフィットネストップ選手が解説

低強度の内ももスクワット・サイドランジ

こちらが、サイドランジの模範的な動画です。内転筋群は文字通り足を内転させる(閉じる)筋肉ですので、足を横に出す動作ではなく閉じながら戻すときが重要です。

伸ばしたほうの足に意識を集中して動作を行ってください。

◆サイドランジのやり方と動作ポイント
①足を大きく開いて構える

②片側の膝を曲げてしゃがんでいく

③曲げたほうの足の太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、伸ばしたほうの足で身体を引き寄せるようにして立ち上がる

④反対側にしゃがんでいく

◆ワンポイントアドバイス
曲げたほうの足を主働で行うと大腿四頭筋に、伸ばしたほうの足を主働で行うと内転筋群に効果があります。

お尻の位置を上げるのに効果的なブルガリアンスクワット

こちらが、ブルガリアンスクワットの模範的な動画になります。そのフォームと動作の注意点・ポイントは以下の通りです。

ブルガリアンスクワットの前足と後ろ足の動作と筋肉

太ももシェイプなら前足・お尻の位置を上げるなら後ろ足を意識する

こちらの画像は、ブルガリアンスクワットの前足と後ろ足がそれぞれどの筋肉に効果があるかを図式化したもので、詳しくは以下の通りになります。

○前足:腸腰筋群・大腿四頭筋・下腿三頭筋

○後ろ足:臀筋群・ハムストリングス・前脛骨筋

これらを把握し、太ももやふくらはぎのシェイプ重視で行う場合は前足主働で、お尻の位置を上げるを目的で行う場合は後ろ足主働で行うと能率的です。

ブルガリアンスクワットの正しいフォーム

胸を張り背中を反らせ上を見て膝がつま先より前に出ないよう斜め後ろに腰を下ろす

こちらが、ブルガリアンスクワットの正しいフォームと注意点を図式化したもので、その要点は以下のようになります。

・胸を張る
・やや背中を反らせる
・やや上を見る
・膝をつま先より後ろにする
・斜め後ろに腰を下ろす

ミスボディーフィットネストップ選手による解説


MIKIKO様プロフィール

戦績:H26オールジャパンミスボディフィットネス 163cm以下級 第3位など

当サイトに客員執筆をしていただいているミスボディーフィットネストップ選手のMIKIKO選手による、ブルガリアンスクワットの解説は以下の通りです。

「片脚ずつ行う種目です。片脚の甲、足首をベンチ台などに置き、内転筋のストレッチを感じながらできるだけ深くしゃがみ、床を押すように片脚でグッと立ち上がります。」

「前に置いた脚の膝がつま先より前に出ないように、視線は前を見据えたままです。この時にお尻の筋肉をギュッと硬くすることが大切です。まずはウエイトなしで深くゆっくりしゃがむ練習をしてから、徐々にウエイトを増やしていきましょう。」

ブルガリアンスクワットのバリエーション

強度を下げるフロントランジスクワット

ブルガリアンスクワットが片足15回できない方は、こちらのような台を使わないフロントランジスクワットから始めるとよいでしょう。

◆フロントランジのやり方と動作ポイント
①片側の足を前に出し、片側の足を後ろに引いて構える

②前にした足の膝がつま先よりも前に出ないように、斜め後ろにしゃがんでいく

③前にした足の太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに同じ軌道で立ち上がる

④所定回数を行った後、足の前後をかえて再び同様の動作を行う

◆ワンポイントアドバイス
前にした足を主働で行うと大腿四頭筋に、後ろにした足を主働で行うとハムストリングスに効果があります。

やや強度を下げるダンベルフロントランジスクワット

また、フロントランジスクワットではやや強度がたらないという方には、ブルガリアンスクワットよりやや強度の低い、ダンベルフロントランジスクワットがおすすめです。

強度を上げるダンベルブルガリアンスクワット

通常のブルガリアンスクワットでは強度不足という方は、こちらの動画ようにダンベルを保持して行うダンベルブルガリアンスクワットが最適です。

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スクワットの適正な頻度
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当サイト執筆者は、運営しているクラブチームジム「FutamiTC」で日常的にトレーニング指導を行っており、本記事の内容も実際の指導現場で得た経験をもとにフォームのポイントやアドバイス点をまとめています。

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シェイプアップ筋トレと体重

シェイプアップ筋トレを行う前の高体脂肪の体格と、継続後に形成されるスリムな体型における脂肪と筋肉の関係を模式図として示しました。シェイプアップ筋トレを継続すると、開始時の体型にもよりますが、筋量の増加や身体組成の変化により一時的に体重が上昇することがあります。

ただし、体脂肪自体は減少していくため、外見上は引き締まった印象になります。シェイプアップ筋トレを実施する際は、体重の数値にとらわれず、ウエストやヒップなど各部位のサイズを計測し、変化を確認することが重要です。

シェイプアップ筋トレの呼吸法

シェイプアップ筋トレの主目的は、ウエイトトレーニングの継続によって筋密度を高め、代謝の良い身体を形成することです。また、トレーニング中には有酸素的なエネルギー消費も副次的に得られます。そのためには、動作中に腹式呼吸を意識することが有効で、鼻から吸って口からゆっくり吐くことで自然に腹式呼吸が促されます。

シェイプアップ筋トレの負荷回数設定

女性のシェイプアップ筋トレでは、筋肥大する速筋への刺激を避け、筋密度が上がるだけの遅筋を刺激するため、20回以上の反復で限界がくる負荷回数設定で行ってください。

また、お尻の位置を上げるなど部分的なボリュームアップを狙う場合は、筋肥大する速筋にも刺激を入れるために15回前後で限界がくるセットも行うようにします。

筋肉の名称と作用

身体を鍛えていく上で、まず理解したいのが全身の主な筋肉の名称と作用です。それぞれの筋肉の役割を知ることで、効率のよいトレーニングを行うことが可能になります。

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