この記事は30年以上にわたり博物館に務める生物学の学芸員が執筆した専門記事です。なお、生物学記事のオリジナル画像は、教育目的での使用に限り、参照リンク付きでの転載を許可しています。

エーギロカシス属(Aegirocassis)の分類・大きさ・特徴・生息年代について生物学の学芸員が解説

エーギロカシス属(Aegirocassis)の分類上での位置(祖先や進化種)、化石から推測されている大きさと形態、化石の発掘地層から考えられている生息年代、その他の生態的特徴(食性・行動様式)などを生物学の学芸員が解説します。

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本種の分類学上の位置づけ

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エーギロカシスは放射歯目に属する恐蟹類で、濾過摂食に特化した派生的系統です。アノマロカリス類の中でも大型化と摂食様式の多様化を示し、初期海洋生態系の栄養段階構造を理解する上で重要な分類群です。

本種の大きさと形態的特徴

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体長は約2mに達する最大級の放射歯類で、体幹の両側に二列の側葉を持つ特異な体形をしています。前部付属肢は細長く多数の櫛状突起を備え、プランクトン濾過に適した構造を示します。

本種が生息していた年代

Fossil of frontal appendage

前期オルドビス紀に生息し、モロッコのフェズアタ生物群から発見されています。約4億8000万年前の海洋において、巨大な濾過摂食性遊泳動物として生態系の上位に位置していました。

本種の生態的特徴について

Size estimation (regions in light grey are inferred)

遊泳しながら前部付属肢を広げて海中のプランクトンを濾し取る濾過摂食者で、現生のヒゲクジラやジンベエザメに類似した生態的役割を担っていたと考えられます。二列の側葉は高い推進力を生み出しました。

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