この記事は30年以上にわたり博物館に務める生物学の学芸員が執筆した専門記事です。なお、生物学記事のオリジナル画像は、教育目的での使用に限り、参照リンク付きでの転載を許可しています。

ミミナガバンディクート(Macrotis lagotis)とはどんな生物?分類・分布・大きさ・餌などを生物学の学芸員が解説

ミミナガバンディクート(Macrotis lagotis)の分類・分布・形態・生態や特徴について、30年以上の生物学学芸員の実務経験を持つ筆者が解説します。

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ミミナガバンディクート(Macrotis lagotis)の分類

ファイル:Greater Bilby (Macrotis lagotis) (9996143106).jpg

動物界(Animalia)脊索動物門(Chordata)哺乳綱(Mammalia)バンディクート目(Peramelemorphia)バンディクート科(Thylacomyidae)ミミナガバンディクート属(Macrotis)に属し、種小名はMacrotis lagotisです。有袋類の中でも乾燥地環境に適応した系統で、長い耳と発達した後肢を持つ特異な形態を示します。

ミミナガバンディクート(Macrotis lagotis)の分布

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かつてはオーストラリアの広範囲に分布していましたが、現在は内陸部の乾燥地や半乾燥地に限定されています。砂丘地帯やスピニフェックス草原、低木林などに生息し、昼間は地下の巣穴で過ごします。外来捕食者の影響により分布域は著しく縮小しています。

ミミナガバンディクート(Macrotis lagotis)の形態

体長は30〜55cm、尾長は20〜30cmほどで、長く細い吻と非常に大きな耳を持ちます。体毛は灰色から淡褐色で柔らかく、尾の後半は黒色で先端が白くなります。前肢には強い掘削爪があり、後肢は長く跳躍に適しています。

ミミナガバンディクート(Macrotis lagotis)の生態

夜行性で単独性の生活を送り、昆虫や幼虫、小型脊椎動物、種子、球根などを掘り出して食べる雑食性です。深さ数メートルに達する螺旋状の巣穴を掘り、気温の変化や捕食者から身を守ります。繁殖力が高く、雌は後方に開く育児嚢を持ちます。

ミミナガバンディクート(Macrotis lagotis)の特徴

極めて大きな耳は聴覚と体温放散に役立ち、乾燥地適応を示す形質です。砂地を効率よく掘る能力は土壌攪拌者として生態系に重要な役割を果たします。外来種の影響で減少しましたが、保護区での再導入が進められています。

ミミナガバンディクート(Macrotis lagotis)が見られる日本や世界の動物園・水族館

日本での飼育例はなく、主にオーストラリア国内の保護施設や一部の動物園で展示されています。夜行性のため赤色照明下で観察されることが多く、保全繁殖プログラムの対象種となっています。

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