この記事は30年以上にわたり博物館に務める生物学の学芸員が執筆した専門記事です。

【サイの種類図鑑】生物学博物館学芸員が全5種をフリー画像をまじえて解説

心優しい大型草食獣・サイの全種類を写真集形式で生物学の博物館学芸員である筆者が解説します。

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サイってどんな動物?

世界に五種類が分布している

サイの仲間は世界に五種類が分布しており、いずれも寒冷地には適応できないため、熱帯~亜熱帯地域に限られています。

その五種類は以下の通りです。

シロサイ


学名:Ceratotherium simum

英名:White rhinoceros

アフリカ大陸南部を中心に分布しているサイで、体重3.5tとサイ類中最大の種類です。

クロサイ

学名:Diceros bicornis

英名:Black rhinoceros

アフリカ大陸東部に分布しているサイで、体重1.5tとサイ類のなかでは比較的小型です。。とがった口が特徴です。

インドサイ

学名:Rhinoceros unicornis

英名:Indian rhinoceros

インド亜大陸北部に分布しており、体重3.5tとシロサイに準ずる大型種です。シロサイ・クロサイと違い角が一本です。

スマトラサイ

学名:Dicerorhinus sumatrensis

英名:Sumatran rhinoceros

スマトラ島に生息する森林性のサイで、体重1tほどになります。インドサイと違い二本の角を持っています。

ジャワサイ

学名:Rhinoceros sondaicus

英名:Javan rhinoceros

東南アジアの熱帯雨林に生息する最大で、体重2tとかなりの大型です。インドサイ同様に角は一本です。

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ヒラコドン科(絶滅群・化石種)

ヒラコドンは現生サイのもっとも古い始祖となるグループで、始新世中期から中新世前期にかけて(約5580~2200万年前)に北米~ユーラシア大陸に広く分布していました。馬に近い形態・生態であったと考えられています。

アミノドン科(メタミノドン・化石種)

アミノドン科のメタミノドンは、始新世中期から漸新世前期にかけて北米大陸~ユーラシア大陸と北半球に広く分布していた化石種です。角を持たず水性で、カバに近い形態・生態であったと考えられています。

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エラスモテリウム(サイ科・化石種)

エラスモテリウムは更新世前期~中期にユーラシア大陸に広く分布していた化石種です。

その身体は、全長5m・全高2.2m・体重は3.6~4.5tと推測されており、現生のサイより一回り以上大きかった巨大種です。

ケブカサイ(サイ科・化石種)

ケブカサイ (学名:Coelodonta antiquitatis))は、更新世後期(約3万年前)にユーラシア大陸北部に広く分布していたサイ科の一種です。

氷河期の寒冷な気候に適応した種としてマンモスなどとともに栄えましたが、氷河期の終わりとともに絶滅しました。

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サイの写真集

それでは、ここからはフリー画像から厳選した、逞しくも優しげなサイの写真をお楽しみください。

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