この記事は30年以上にわたり博物館に務める生物学の学芸員が執筆した専門記事です。

中~大型水槽におすすめのマグネットポンプの構造と分解整備方法を機器管理責任者が解説

マグネットポンプ(シールレスポンプ)
画像引用:イワキ公式ホームページ

中~大型水槽の飼育水循環におすすめなのがマグネットポンプですが、その構造と分解整備方法を図解で解説します。

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マグネットポンプとは

マグネットポンプは、軸(シャフト)が貫通しておらず、モーターの動力を磁力を介してインペラ部分に伝導しているため、飼育水がケーシング内で完全に密封され液漏れを起こさない=保守管理が非常に楽です。反面、マグネットの磁力には限界があるため大容量の流量は送れません。また、濾過槽が1階で水槽が2階といった、揚程があるケースも不得意分野です。

ただし、通常の家庭レベルの大型水槽(2~3m)ですと、ほぼマグネットポンプで間に合うはずです。

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マグネットポンプの分解整備(図解)

ここからは、家庭でも使用される小型マグネットポンプの分解整備方法を図解していきます。マグネットポンプはサイズの大小に関わらず、ほぼ同じ構造しています。

まずは、フロントケーシングを止めているボルトを外します。このボルトは、ポンプサイズにより4~6本あります。ボルトヘッドにはいくつかの種類があり、+ドライバー・六角レンチ・スパナなどで外します。

フロントケーシングには水の吸い込み口があり、ここによく異物が詰まるトラブル(流量低下)が起こります。また、本体側にはインペラがあり、まれに異物によりインペラが破損するケース(流量低下)もあり、この場合には部品交換が必要です。

次に、インペラとリアケーシングを引き抜きます。インペラ基部とリアケーシングの間に異物が入った場合、それが擦れてリアケーシングが割れるトラブル(水漏れ)が起こります。このケースも部品交換が必要です。

元に戻す時は、リアケーシングにはまっているパッキンをなくさないように気をつけます。また、ボルトは偏りがないように対角締めでしめて完了です。

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