
白亜紀末の隕石衝突が起こらなかった場合、恐竜たちは絶滅することなく地球環境の変化に適応しながら進化を続けていたと考えられます。本記事では、巨大化期・寒冷適応期・現代安定期の三時代に分け、空想生物学の視点から仮想進化した恐竜たちの姿を解説します。
第1期:超巨大化時代|白亜紀末(約6600万年前)~約3600万年前
高温多湿な気候と豊富な植物資源に支えられ、恐竜の巨大化が極限まで進んだ時代です。森林の高層化と捕食競争の激化により、体格の拡大が最も有効な生存戦略となり、生態系は巨大生物中心に構成されていました。
この時代の代表種
Gigantotyrannus imperator(超巨大暴君竜)

体長20メートルを超える史上最大級の肉食恐竜で、強化された顎とさらに筋肉質になった体躯を持ち、巨大草食恐竜を単独で仕留める能力を備えていました。
Titanosaurus excelsior(超長頸竜脚類)

極端に発達した頸部により森林上層部の葉を採食し、巨大な消化器官で大量の植物を処理することで超大型化を維持していました。また、大型化による体内熱の放熱が必要となり、背中には背帆が発達しました。
Colossopteryx magnus(超大型翼竜)

翼開長20メートル級に達した飛翔生物で、高高度滑空による長距離移動と大型獲物の捕獲を可能としていました。
Armaceratops fortis(重装甲角竜)

頭部と体表に分厚い骨装甲を発達させ、肉食恐竜との直接衝突にも耐える防御特化型草食恐竜です。
Megastegosaurus gravis(巨大装甲竜)

全身を覆う骨板と強力な武器尾部を備え、群れで行動することで捕食者への対抗力を高めていました。
第2期:寒冷適応時代|約3600万年前~約1400万年前
全球的な寒冷化が進行し、恐竜たちは低温環境への適応を迫られました。羽毛や体毛の発達、代謝機構の高度化により、極地を含む広範囲での活動が可能となりました。
この時代の代表種
Cryotyrannus borealis(耐寒暴君竜)

全身を被う密集羽毛と高代謝能力を備え、極寒環境下でも高い運動性を維持できた肉食恐竜です。
Thermocauda longus(恒温竜脚類)

体内発熱機構を強化することで低温下でも活動可能となり、寒冷地域の森林を主要生息域としていました。
Plumaceratops arcticus(羽毛角竜)

厚い羽毛層で体温を保持し、積雪地帯でも群れ生活を維持できた耐寒型角竜類です。
Migratopteryx frigidus(渡り型翼竜)

季節移動を行う飛翔恐竜で、寒冷期には温暖地域へ移動する高度な回遊行動を示していました。全身に羽毛を獲得しています。
Planktovenator pacificus(濾過摂食型モササウルス)

Planktovenator pacificusは、巨大な口腔と発達した濾過器官を備え、プランクトンを主食とする進化型モササウルスです。歯は退化して櫛状構造へ変化し、クジラ類に似た濾過摂食を行います。巨体で海中を回遊し、海洋一次生産を高次栄養段階へ結びつける基幹種として機能しています。
本種とその派生形は、第3期になっても繁栄を続けていきます。
第3期:現代気候相当期|約1400万年前~
気候が安定したことで、生態系は高度に多様化しました。恐竜は巨大化よりも社会性や知能の発達を重視する方向へ進化し、複雑な行動様式を獲得していきます。氷河期に獲得した羽毛は短い毛に変化しています。
代表種
Sapientovenator moderatus(知能獣脚類)

高い学習能力と協調行動を備え、統率された群れによる集団狩猟を行っている知性型恐竜です。現生動物で言えばオオカミにあたります。
Omniceratops socialis(高速走行型角竜)

Omniceratops socialisは、開けた平原環境に適応して進化した高速走行特化型の角竜類です。従来の角竜類に見られる重装甲・低機動性を捨て、軽量化と脚部強化によって長距離走行能力を獲得しました。
四肢は細長く伸長し、関節構造はウマ類に近い反発力重視型へ変化しています。頭部の角は防御よりもバランス維持と個体識別に特化して縮小・軽量化され、頭部全体も空気抵抗を抑えた流線型に近づいています。
Giraffasaurus excelsus(高木採食型竜脚恐竜)

Giraffasaurus excelsusは、首と前肢が極端に伸長したキリン型竜脚恐竜です。前脚が後脚より長く、体を斜めに支える姿勢で高木の葉を専門的に採食します。心肺機能と血圧調整能力が高度に発達し、超高位置でも安定した摂食が可能です。森林上層部を独占することで競争を避け、生態系の立体分化を促す役割を担っています。
Titanothera gregarius(巨体群生恐竜)

Titanothera gregariusは、次生代陸上生態系の基盤を支える最大級の大型草食恐竜です。体長15m級に達する巨体と多室発酵型の消化器官を備え、低栄養植物でも効率的に栄養化できます。
数十頭規模の群れで回遊し、植生分布や地形形成にも影響を与える環境改変者として機能します。捕食者には集団防衛で対抗し、成体はほぼ無敵に近い存在です。
Bipedocauda erectus(半直立竜脚類)

後肢を主軸とした直立姿勢で移動し、開けた草原環境に適応した機動性重視型竜脚類です。ヴェロキラプトルを始祖としており、現生種で言えばネコ科猛獣のニッチを占めています。
Littorivenator aquaticus(沿岸適応竜)

半水棲生活に適応し、魚類や甲殻類を主食とすることで海岸生態系の上位捕食者となっています。現生種で言えばセイウチやトドにあたる生物です。
Microdino sapiens(小型知性恐竜)

小型ながら高度な社会性を持ち、集団での情報共有や環境利用に優れた新世代恐竜です。簡易的な道具利用や集落形成(集団営巣)を行っています。猿人のニッチを占めており、恐竜版の原人です。
まとめ|空想進化として楽しむ恐竜世界
隕石衝突が起こらなかった世界では、恐竜は環境変動に適応しながら多様な進化を遂げていたと考えられます。本記事の仮想種は、空想生物学に基づくモデルとして、CGやビジュアル表現と組み合わせることでより深く楽しむことができます。



