
オパビニア属(Opabinia)の分類上での位置(祖先や進化種)、化石から推測されている大きさと形態、化石の発掘地層から考えられている生息年代、その他の生態的特徴(食性・行動様式)などを生物学の学芸員が解説します。
本種の分類学上の位置づけ
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オパビニアは基盤的恐蟹類に属する分類群で、葉足動物と節足動物の中間的形態を示す重要な存在です。放射状口器を持たず独自の吻を発達させた系統で、初期節足動物の形態多様化を示します。
本種の大きさと形態的特徴

体長は約7cmで、体幹の両側に多数の葉状の遊泳肢を持つ扁平な体形をしています。頭部には5個の眼と先端に把持器を備えた長い吻があり、柔軟な体表と尾扇状構造が遊泳能力を示します。
本種が生息していた年代

中期カンブリア紀に生息し、カナダのバージェス頁岩から産出します。約5億500万年前の多様な海洋生物群集の中で確認され、カンブリア紀の形態的実験性を象徴する動物として知られます。
本種の生態的特徴について

吻の先端で海底の有機物や小型動物を拾い集めて口へ運ぶ底生性の捕食者または腐食者であったと考えられます。側葉による波状運動で緩やかに遊泳し、視覚を用いて餌を探索していた可能性があります。
古代生物図鑑


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