この記事は30年以上にわたり博物館に務める生物学の学芸員生物多様性保全アドバイザーが執筆した専門記事です。筆者筆者詳細は筆者詳細はこちら。なお、生物学記事のオリジナル画像は、教育目的での使用に限り、参照リンク付きでの転載を許可しています。

【サソリモドキの飼い方図鑑】生態的特長と飼育繁殖方法について博物館学芸員が解説

サソリモドキの生態について解説するとともに、30年以上、生物学学芸員として博物館施設に勤務し、昆虫が専門分野の一つである筆者が、その飼育方法についてご紹介していきます。

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サソリモドキとはどんな生き物?

サソリモドキ(蠍擬、サソリモドキ類)は、鋏角亜門・クモガタ綱のサソリモドキ目(Thelyphonida)に属する節足動物の総称。頑強な触肢と鞭のような尾をもつ捕食者であり、強烈な匂いをもつ酸性の噴出物で自衛をすることが知られる。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/サソリモドキ

サソリモドキの基本情報

サソリモドキは何の仲間?

サソリモドキはクモガタ網サソリモドキ目の生物の総称です。

サソリと名がつきますが、サソリよりもウデムシやヤイトムシに近い仲間です。

サソリモドキの原産地

ヨーロッパとオセアニアを除く世界各地の熱帯から亜熱帯地域に分布しています。

日本にもアマミサソリモドキ(九州南部〜奄美諸島)とタイワンサソリモドキ(南西諸島)が生息しています。

サソリモドキは毒がある?

サソリのような猛毒はありませんが、尾節から臭いのある酸性の汁(酢酸・カプリル酸の混合物)を飛ばします。目などに入ると炎症を起こしますので、取り扱いには注意してください。

サソリモドキの寿命は?

サソリモドキの寿命は5年前後ですが、飼育下では7年生きた記録もあります。

サソリモドキは脱皮する?

他の節足動物同様に成長や新陳代謝で脱皮します。

サソリモドキの身体の構造

サソリモドキは一般的な鋏角類の特徴を備えており、1対の鋏角・1対の触肢・4対の歩脚を持っていますが、第一脚は歩行には使われず触角のような働きをします。また、本グループの特徴である尾節を1本持っています。

サソリモドキの飼い方

サソリモドキの飼育環境

サソリモドキは地上性の生き物で、湿った場所を好み、普段は倒木や石の下に潜んでいます。

このため、飼育用のプラケースには保湿性の高いピートモスなどの床材を厚めに敷き、隠れるための石や木切れなどをセットします。

床材が乾かないように、こまめに霧吹きをして湿潤な環境を保ちます。

亜熱帯から熱帯地域の生き物なので、冬場の低温には弱く、飼育ケースの下にマットヒーターを入れて温度20℃以上に保ってください。

サソリモドキの餌

サソリモドキは自分より小さな節足動物を主な餌にしています。餌コオロギで飼うことができますが、ダンゴムシやヤスデを好んで食べますので、時間のある時はこれらを採集して与えるとよいでしょう。

サソリモドキの繁殖のさせ方

相性の良いペアで飼育していると、交接・産卵することも珍しくありません。

産卵したメスは、卵を抱卵して孵化するまで保護します。孵化した仔虫は親と同様に捕食性ですので、餌コオロギのSサイズなどを与えて育てます。

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