【懸垂ができない】できるようになるための低負荷でのやり方と段階プログラム



懸垂が一回もできない、という人は意外に少なくありません。筆者の運営するジムでも、懸垂のできないメンバーには「まずは一回できるように」指導しています。

0回を1回にするのは大変ですが、1回できるようになると、2回・3回と懸垂ができる回数は一気に増えていきます。

本記事では、筆者のジムでも実際に指導している方法、すなわち低負荷でのバリエーションの実施=基礎筋力の向上および、懸垂動作を分割して強化していくプログラムをご紹介します。



■懸垂の低負荷バリエーション

●懸垂ができない理由

懸垂には、コツややり方もありますが、懸垂が一回もできないという方は基本的に基礎筋力が不足しています。ですので、低負荷のバリエーションを行い、懸垂に必要な筋力をつけていくことが先決です。

●懸垂に必要な筋肉



懸垂に必要な筋肉は、背中の筋肉である広背筋と僧坊筋、そして二の腕の筋肉である上腕二頭筋です。それでは、以下に懸垂の低負荷バリエーションをご紹介しますので、まずは取り組んでみてください。

●順手斜め懸垂の動画とやり方



順手斜め懸垂は、このように机の下に潜り込んで行うことができます。胸を張り、身体を持ち上げながら肩甲骨を寄せることで背筋群が完全収縮します。

◆斜め懸垂のやり方と動作ポイント
①肩幅よりも広い手幅でバーをグリップし、背すじを伸ばして構える

②肩甲骨を寄せながら、腰を曲げたりお腹を突き出したりせずに体を引き上げていく

③身体を引き上げたら、肩甲骨を寄せきり、やや顎を上げて背筋群を完全収縮させる

④コントロールした速度で身体を下ろし、反動を使わずに再び身体を引き上げる

◆ワンポイントアドバイス
顎をバーより上に出すのではなく、バーに胸をつけにいく軌道で動作を行い、背筋群を完全収縮させることが重要です。

●逆手斜め懸垂の動画とやり方



逆手斜め懸垂は、先ほどとは逆に身体を構えることで行うことが可能です。あまり肩甲骨を寄せずに行うと上腕二頭筋に、肩甲骨を寄せて行うと僧帽筋に効果的です。

●トレーニングチューブ補助懸垂



懸垂ができない方におすすめなのが、こちらのようなトレーニングチューブを補助に使用した懸垂です。

●足で補助する懸垂



また、このように台の上に立ち、自身の脚力を補助に使う懸垂のやり方もあります。

■懸垂の段階プログラム


ここからは、筆者の運営するジムで実際に行っている、懸垂ができない会員向けの段階プログラムをご紹介していきます。

懸垂ができない方が、できるようになるプロセスは次の通りです。

①背中で引き始める感覚を覚える

②背中で引き上げる感覚を覚える

③懸垂姿勢の保持力をつける

④補助をつかって全動作を行う

⑤基礎筋力をつけていく

●懸垂ができない人は腕で引いている

懸垂ができない人に多く見られるのが、腕の力で身体を引き上げようとする意識です。

もちろん、筋トレ上級者なみに腕力があれば、腕の力だけでも懸垂はできます。しかし、ほとんどの一般的な人においては、腕の力だけで身体を引き上げるのは困難です。

懸垂動作のほとんどは実は背中の筋肉「広背筋」と「僧坊筋」で行います。腕の力はその動作姿勢を維持するのに必要な程度です。もっと具体的に言えば、まず「広背筋で引き始め」、次に「僧坊筋で引ききる」のが効率的で正しい懸垂のやり方です。

ですので、筆者のジムで実施している段階プログラムでは、まず「背中で懸垂をする感覚を覚える」ことから開始します。

①広背筋で引き始める練習



まずは、懸垂の初動作を広背筋で行う練習から始めます。ポイントは引き始めで「腕を曲げない」ことで、懸垂ができない人ほど上がりたい意識が強いので、つい初動作で焦って腕を曲げてしまいがちです。

10回1セットで3~5セットを週に二回、約一ヶ月間実施します。なお、足元に台を置き、その上で構えて自身の脚力で補助をして行います。

②僧坊筋で引ききる練習



広背筋を主働させ、それに追従するように腕を曲げて上腕二頭筋を使い、最後に僧坊筋で引き上げるのが懸垂の正しい手順です。

第二段階では、懸垂のフィニッシュ動作を僧坊筋で行う練習を行っていきます。最大のポイントは「肩甲骨を寄せる」ことです。また、懸垂ができない人ほど「バーより上に顎を出そうとする」のですが、顎を突き出すと背中が丸まり、背筋群の力が入りませんので、胸を張り肩甲骨を寄せ「胸をバーにつけにいく」という意識で動作することが非常に重要です。

約一ヶ月間、STEP①1~2セット+STEP②10回×3セットを行ないます。

なお、足元に台を置き、その上で構えて自身の脚力で補助をして行います。

③懸垂姿勢の保持力をつける



第三段階では、正しい手順、つまり「広背筋」→「上腕二頭筋」→「僧坊筋」で身体を引き上げ(まだ補助台は使用)、その後、補助台から足を離して自身の筋力だけでできるだけ長く懸垂姿勢を維持する練習を行います。

筋トレで言うところの「ネガティブトレーニング」で、これにより懸垂に必要な筋力が一気に向上します。

約一ヶ月間、STEP①~②のトレーニングを1~2セットした後に10回×2セットを行ないます。

④補助をつかって全動作を行う



STEP③が終了した三ヶ月目には、懸垂が数回できるようになっています。ここで、無理に回数を伸ばそうとすると、反動を使った悪いフォームが身についてしまい、結果として基礎筋力が向上しににくくなり、懸垂の回数は伸び悩みます。

ですので、まだ補助台を使用し、できるだけ脚力による補助を使わないようにしながら、上半身の基礎筋力をつけていきます。

⑤基礎筋力をつけていく



懸垂の段階プログラムを開始して4~6ヶ月が経過したら、ほとんどの人が懸垂を5~6回はできるようになっています。

あとは、正しいフォームを忘れずに懸垂トレーニングを習慣化して筋力をさらに向上させるだけです。

■懸垂の記事一覧

懸垂40種大全
懸垂の女性向きやり方
懸垂の回数設定
懸垂の実施頻度
懸垂ができない場合



※本記事は提供元サイト(GLINT&bukiya.net)より転載・出力しています。著作権・コンテンツ権・引用および免責事項についてはこちらをご参照ください。また、執筆者情報についてはこちらをご参照ください。

※当サイトでは厚生労働省・Wikipediaなどの公共性・信頼性の高いサイトの情報を元に科学的な根拠(エビデンス)を担保しています。それらについてはこちらの一覧をご参照ください。



スポンサーリンク