【アームレスリングのスタート】構え方と注意点の初心者向き解説

この記事は全日本3位以上・日本代表の各競技選手のみが執筆した専門記事です。

アームレスリングが腕相撲と似ていますが、大きな違いにスタートのスピード・威力が挙げられます。

腕相撲が、「せーの」で始まる力比べなのに対し、アームレスリングのスタートはほぼ「打撃」に近い瞬間的な動作です。

そのやり方(力を伝える順番)を解説するとともに、力が抜けてパワーロスを起こさないための適切な構え方・注意点について解説します。

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アームレスリングのスタートはどこで撃つ?

つま先の踏み込みを瞬時に手に伝える

アームレスリングの試合を実際に見たことのない方は、まずはこちらの国際大会の様子を見てください。

一般の方が持つ「腕相撲のスタート」とは全く異なり、アームレスリングのそれは「打撃としてのスタート」であることが理解いただけると思います。

では、このスタートは一体どこで撃つのでしょうか?

初心者の方は手で撃つように考えますが、その考えではいわゆる「手撃ち」となり、体重の乗った打撃にはなりません。

重く早い打撃的なスタートを撃つためには、打撃格闘技のパンチと同様に足の踏み込みを手に瞬時に伝える必要があります。

その一瞬の打撃力の伝わる順番を表わすと、①足の踏み込み→②体幹で加速→③ロスなく手に伝える、となります。

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スタート打撃のロスポイント

つま先で撃った打撃を適切に手に伝えるのがアームレスリングのスタート技術ですが、そのためには数箇所の「力をロスするポイント」で効率的に力を伝導する必要があります。

具体的には2箇所があり、それは肩関節と肘関節です。

この2箇所の関節部分で力をロスしないためには、しっかりと筋力で関節を固定する必要があり、それに関わる筋肉部位は多岐にわたります。

アームレスリングの構え方

つま先からの力をロスしないために大切な要素の一つが構え方ですが、その要点は次のようになります。

①肘は上面から見て肩関節よりも内側、身体の中心に構える

②肘は90度前後の角度で固定して構える

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肩関節を固定するための筋肉

肩関節は、第一肩関節・第二肩関節・胸鎖関節・肩鎖関節・肩甲胸郭関節の5つの関節から構成されており、その周辺の主なアウターマッスルとしては大胸筋・僧帽筋・広背筋・三角筋・上腕三頭筋があります。

また、固定に関わるインナーマッスルとして大円筋やローテーターカフ(肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋)や烏口腕筋などがあります。

アームレスリングのスタートにおいて、肩関節で力をロスしないためには、これらの筋肉をまんべんなく鍛えていくことが必要です。

肘関節を固定するための筋肉

肘関節は、腕橈関節(上腕骨と橈骨)・腕尺関節(上腕骨と尺骨)・上橈尺関節(橈骨と尺骨)の3つの関節から構成されており、大きな筋肉としては上腕三頭筋・上腕二頭筋・腕橈骨筋が、インナーマッスルとしては上腕筋や前腕伸筋群・前腕屈筋群などが関与しています。


アームレスリングのスタートにおいて、肘関節で力をロスしないためには、これらの筋肉をまんべんなく鍛えていくことが必要ですが、特に下記のような上腕二頭筋・腕橈骨筋・上腕筋に関係の強いハンマーグリップ系種目を実施することが重要です

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