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あなごは蒲焼きや天ぷらのほか、寿司ネタ・炊き込みご飯・練りものなどに利用される大衆魚ですが、そのカロリー・栄養素をご紹介するとともに、シェイプアップや筋トレの食品として考えた場合の最適な食べ方について解説します。
あなごとはどんな食べ物?
あなごは、日本全域の浅い砂泥底質に広く分布しており、ウナギ同様に産卵期には南海に移動する回遊性を持つウナギ目アナゴ科の魚類です。
また、あなごはウナギと違いレプトケファルス幼生も食用とされており、「のれそれ」や「べらた」などと呼ばれています。
なお、本種はウナギ目共通の特徴として、血液にタンパク毒を持つため、刺身などの生食は行いません。
あなごのカロリー・栄養素
高タンパク質でほどよい脂質がある
あなご100gあたりのカロリー・栄養素
エネルギー:161kcal
タンパク質:17.3g (69.2kcal)
脂質:9.3g (83.7kcal)
炭水化物:0g (0kcal)
あなごはウナギと比べると脂質が少なく低カロリーですが、白身魚などと比べるとややハイカロリーです。また、高タンパク質なので筋肉の材料として優れています。
※数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照しています。また、食品の栄養素(PFC)および食事全体の栄養(PFC)バランスに関しては食事バランスガイド(農林水産省)の情報を参照しています。
あなごの目的別の食べ方
あなごの基礎栄養と特徴
あなごは白身魚の一種で、脂質が比較的少なく、高タンパクで消化が良いことが特徴です。うなぎと混同されがちですが、あなごは脂質が大幅に少ないため、脂質の摂取量を抑えながら魚の栄養を取り入れられる点がメリットです。ビタミンA・D、カルシウム、EPA・DHAなどのn-3系脂肪酸も含まれ、筋肉の合成・回復・炎症抑制などに有益に働きます。
バルクアップ筋トレ向けのあなご解説
バルクアップ期にあなごを取り入れる場合、脂質が少なく消化が良い点が利点になります。食事量を増やしたい時期には、あなご自体の低脂質性を補うために、ご飯量や他のエネルギー源と組み合わせることで筋合成に必要な総カロリーを確保しやすくなります。煮焼き・天ぷら・蒲焼きなど調理法によってエネルギー量を調整できるため、消化吸収を崩さずに食事量を積み上げたい方に向いています。
シェイプアップ筋トレ向けのあなご解説
シェイプアップ期には、あなごの低脂質性と高タンパク性が非常に扱いやすく、減量向きの魚として使えます。特に塩焼きや煮付けのような脂質が増えにくい調理法であれば、カロリーを抑えながら必要なタンパク質を効率的に摂取できます。EPA・DHAによる代謝改善効果もあり、脂質代謝を高めつつ筋肉の状態を維持したい減量期に適しています。また、胃に負担がかかりにくいため、減量時の食欲低下がある状況でも食べやすい点がメリットです。
あなごの調理法による筋トレ向きの使い分け
低脂質で食べたい場合は「塩焼き・煮付け」、エネルギーを追加したい場合は「蒲焼き・天ぷら」など、調理法によってPFCを調整できます。バルクアップでは主食量を増やして総摂取カロリーを確保し、シェイプアップ期には低脂質調理でタンパク質を中心に取り入れることで、筋トレ目的に応じた利用が可能です。
具体的なレシピ例
筋トレ向きアナゴ飯

こちらが、今回の材料のアナゴ・山芋・オクラです。
アナゴは、高タンパク質な上にほどよい脂質を含んでおり、筋肥大の筋肉合成カロリーも十分であると言えるでしょう。また、ビタミン・ミネラルも多く含まれています。

まずは、下ごしらえとして、山芋をすりつぶしオクラを細切りにし、いずれも薄口醤油で軽く味付けをしておきます。

頭に近い部分と尻尾に近い部分は短冊切りにしてご飯と軽く炒めます。

チャーハンの要領で加熱しながら混ぜ、よく混ざったら丼に移します。

フライパンでアナゴを温めながら、クッキングバーナーで表面を焙り、少し焦げ目をつけて風味を増します。

アナゴが焼き上がったら、先ほどのあなご飯の上に乗せ、山芋とオクラをトッピングして完成です。
ある日のアスリート自炊飯
この日は、アナゴの蒲焼とアンガス牛の赤身ステーキを組み合わせた“ハイブリッド丼”でした。魚介と赤身肉を同時に取り入れると、脂質を抑えながらタンパク質とミネラルを効率的に確保できるため、アスリート食としてとても使いやすい組み合わせです。
主なあなご料理のカロリーと栄養素
あなごの天ぷらのカロリーと栄養素

あなごの天ぷら1食100gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:237kcal
タンパク質:15.27g (61.08kcal)
脂質:17.2g (154.8kcal)
炭水化物:2.56g (10.24kcal)
あなご寿司のカロリーと栄養素

あなご寿司2貫100gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:163kcal
タンパク質:9.12g (36.48kcal)
脂質:4.46g (40.14kcal)
炭水化物:19.93g (79.72kcal)
あなご丼のカロリーと栄養素

あなご丼1食350gあたりのカロリー・栄養素は以下の通りです。
エネルギー:585kcal
タンパク質:19.11g (76.44kcal)
脂質:7.18g (64.62kcal)
炭水化物:104.37g (417.48kcal)
バルクアップ筋トレとシェイプアップ筋トレの食事の特徴

バルクアップ筋トレの場合には、体重1kgあたり2gの純タンパク質(肉類換算で10g)と、その2~3倍の筋肉合成カロリー(糖質と脂質)が必要です。
健康的なシェイプアップ筋トレの場合には、体重1kgあたり1gの純タンパク質(肉類換算で5g)が最低限必要で、糖質と脂質の摂取量を調整してカロリーカットを行います。
筋トレと食事の基礎知識
PFCバランスについての基礎知識

食品は主に「三大栄養素」と呼ばれている3種類の栄養素から構成されています。それは、P=タンパク質・F=脂質・C=炭水化物で、この3種類の栄養素を食事として摂取する比率のことを「PFCバランス」と呼びます。「タンパク質:脂質:炭水化物」の比率として「2:2:6」が一般的に適切とされているPFCバランスですが、筋トレの効果を高める食事のPFCバランスとしては、筋肉合成に重要なタンパク質の比率を増やして「4:1:5」がベストです。
ライフスタイルに合わせたPFCバランスの調整
筋トレの食事としては、先に述べたようにタンパク質の比率を多くするのが定石ですが、カロリーの摂取量はトレーニング量だけでなく、個人のライフスタイルに合わせて調整することも重要です。具体的には運動量の多い仕事をしている場合には脂質・炭水化物を増やし、デスクワーク主体の仕事をしている場合には脂質・炭水化物を減らす、といった微調整が必要になります。
タンパク質とは
タンパク質とはアミノ酸が鎖状に連結して構成される高分子化合物で、人体においては筋肉(筋繊維)の主な構成物質です。このため、筋肉(筋繊維)を太く強くすることが主目的の筋力トレーニングの食事としては、最も重要視されるべき栄養素です。筋肥大をしていくためには、適切な筋力トレーニングだけでなく、体重1kgあたり2gの純タンパク質が必要となります。純タンパク質2g≒肉類魚介類換算で10gに相当。
脂質について
脂質は1gあたり9kcalと高カロリーであることから、筋トレの食事としては「太りやすい」と考えられて敬遠されがちですが、非常にエネルギー効率が良い栄養素であるため、長時間のハードトレーニング前に摂取するカロリー源として優れています。また、腹持ちが良いことから、適度に摂取することで間食を防ぐ効果もあります。
炭水化物について
炭水化物は運動エネルギーの主体となる栄養素で、摂取から吸収されてエネルギーに換わるまでが速やかなことが特徴です。このため、トレーニング中のエネルギー補給、トレーニング直後のエネルギー補給などに有効です。また、筋肉が消化吸収・再合成される過程では多くのエネルギーが必要となるため、筋トレ後の食事においてはタンパク質食品と合わせて炭水化物を摂取していくことが重要です。
具体的な筋トレ向き食品・食事例

下記の記事はバルクアップ・シェイプアップそれぞれの筋トレ目的別に、具体的な食事メニュー・レシピを解説したものです。是非、ご活用ください。
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なお、下記の記事はシェイプアップ食品について、詳しく解説したものです。是非、ご自身に合ったシェイプアップ食品を見つけてください
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