【ベンチプレス完全版】正しいフォームと100kg挙上のための特殊メニューをトレーナーが解説



ベンチプレス100kgを上げるためのコツ・キーポイント・正しいフォームや呼吸法=やり方と、挙上重量を効果的に向上させる回数・セット・メニュープログラムのほか、成人男性の挙上平均値、全日本大会出場標準記録、器具やギア塁など、ベンチプレスの全てを完全解説しました。ベンチプレスを科学的に理解し、適切な継続努力を続ければ120kgの挙上にも到達できるでしょう。

本格的なトレーニング、つまりバーベルでの筋トレを始めた初心者が、まず目標とし、また壁となるのがベンチプレス100kgの挙上です。筆者の運営するジムには多くのベンチプレス選手が在籍し、県選手権のメダルを奪取したり、全国大会の出場権を獲得する選手も少なくありません。

今でこそベンチプレス100kgを簡単に挙げる選手達ですが、初めは全員初心者……自分の体重と同重量のベンチプレスを挙げるのも厳しい状態からのスタートでした。

そこで、選手が100kg挙上に至るまでのトレーナーとしての経験をとりまとめ、そのプログラムを公開します。



■ベンチプレス100kg挙上達成までの期間

●ゼロからのスタートの場合3年はかかる



個人差はありますが、標準的な70kg前後の人ですと、運動経験のない完全初心者の場合で3~5年、ある程度の運動経験のある人で1~3年です。

長く感じるかも知れませんが、今回ご紹介するプログラムは3種類のトレーニングメニューを約2ヶ月おきにローテーションし3×2ヶ月=6ヶ月を1ターンとしていますので、2~10ターンのプログラムを継続するとベンチプレス100kgに到達します。そう考えれば、意外と短く感じるものです。

そもそも、ベンチプレスを100kg挙上する男性は全男性人口の数%です。このくらいの期間の継続努力がなければ、到達は不可能です。

■ベンチプレスの基礎知識

●まずはベンチプレスの平均値・効果のある筋肉・コツなどを知る

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ベンチプレス100kg挙上に関して解説する前に、まずはベンチプレスの平均値・効果のある筋肉・コツ・換算表などについて説明したいと思います。急がば回れ…正確で科学的な知識にもとづいてトレーニングをしていくことが、ベンチプレス100kg挙上への近道です。

■ベンチプレスの体重別平均値

●日本人成人男性の場合

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日本人の成人男性のベンチプレス挙上重量の平均値はその体重パーセントでおおよそ次の通りです。

・トレーニング経験無(体重の60%前後):トレーニング経験なし

・トレーニング初心者(体重の80%前後):トレーニング1年以上

・トレーニング中級者(体重の100%前後):トレーニング3年未満

・トレーニング上級者(体重の120%前後):トレーニング3年以上

■ベンチプレス全国大会出場標準記録

●体重と年齢別の挙上重量

日本パワーリフティング協会によるベンチプレスの全国大会(ノーギア)の男子出場標準記録は体重階級と年齢カテゴリー別に以下の通りです(2018年度現在)。


引用:http://www.jpa-powerlifting.or.jp/japan_new/qualifying

男子の場合

一般(16歳~39歳)

59kg級(107.5kg)

66kg級(117.5kg)

74kg級(127.5kg)

83kg級(137.5kg)

93kg級(147.5kg)

105kg級(155kg)

120kg級(160kg)

120kg超級(165kg)

マスターⅠ(40歳~49歳)

59kg級(95kg)

66kg級(105kg)

74kg級(115kg)

83kg級(125kg)

93kg級(132.5kg)

105kg級(140kg)

120kg級(145kg)

120kg超級(147.5kg)

マスターⅡ(50歳~59歳)

59kg級(85kg)

66kg級(95kg)

74kg級(102.5kg)

83kg級(110kg)

93kg級(117.5kg)

105kg級(125kg)

120kg級(127.5kg)

120kg超級(130kg)

マスターⅢ(60歳~)

59kg級(70kg)

66kg級(75kg)

74kg級(82.5kg)

83kg級(90kg)

93kg級(95kg)

105kg級(100kg)

120kg級(105kg)

120kg超級(107.5kg)

■ベンチプレスの正しいやり方

●公式競技ルールにもとづいた挙上方法

トレーニー同士の会話でよくあるのが「ベンチプレスで○○kg挙がる」というものがありますが、ベンチプレスとして正しい挙上方法とは異なることが少なくありません。以下がIPF傘下の正式団体であるJPAの公式ホームページで説明されているベンチプレスの公式ルール(概要)です。

大会では以下の流れで試技を進めます。

1.ベンチ台に仰向けになり、バーベルをラックからはずします

2.主審の「スタート」の合図を聞きます

3.バーベルを胸につけます

4.主審の「プレス」の合図を聞きます

5.バーベルを差し上げます

6.主審の「ラック」の合図を聞きます

7.バーベルをラックに戻します

判定の基準

1.胸の上でバーが静止していること

2.挙上時にバーベルが傾かないこと(多少はOK)

3.挙上時にバーベルが下がらないこと

4.フィニッシュは両肘が伸びていること

5.足がずれないこと

引用:日本パワーリフティング協会・ベンチプレス解説ページ

また、挙上フォームに関しては以下のように規定されています(抜粋)。

リフターは頭部、両肩、両臀部がフラット・ベンチの面に接触するよう仰臥しなければならない。バーは両手共に“サム・アランドグリップ”で握り、手掌面でバーを安全確実に保持しなければならない。両足は床面につけていること。試技中はこの姿勢を保っていなればならない。

バーの握り幅は、左右の人差し指間で最大81㎝とする。

引用:パワーリフティング種目とルール
さらに詳しいベンチプレスの正しい挙げ方に関しては下記の記事をご参照ください。

▼関連記事

【ベンチプレスの正しいやり方】競技大会での公式のルールと挙げ方をご紹介

■ベンチプレスのRM換算表

●挙上重量と反復回数から最大挙上重量を推測する

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ベンチプレスのRM換算表がこちらです。この表により、挙上重量とその反復回数から最大挙上重量(1回)の推測ができます。表の100kg1回の場合、80kgが10回、90kgが6回挙がれば100kgが1回挙がるということです。

■ベンチプレスの目的別回数セット

●筋力向上なら6回筋量増加なら8回

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ベンチプレスの一セットの回数はその目的によって異なりますが、それは以下のようになります。なお、その回数で反復動作の限界がくるという意味です。

○筋力向上目的:1セット6回

○筋量向上目的:1セット8回

○体力作り目的:1セット10~15回

○ダイエット目的:1セット20回

●初心者は3セット中級者以上は6セット

ベンチプレスは、上半身の押す筋肉群全てを使う、非常に高負荷なコンパウンド種目(複合関節運動)です。このため、トレーニングによって受ける筋ダメージも大きいので、初心者の場合は3セット、中級者以降でも6セットをめどに行ないます。

セット数が少ない分、1セット1セットを集中して、確実に限界まで追い込むようにしてください。

■ベンチプレスが効果のある筋肉

●大胸筋・三角筋・上腕三頭筋

ベンチプレスが効果のある筋肉は、まずは大胸筋(胸の筋肉)で、二次的に三角筋(肩の筋肉)と上腕三頭筋(腕の筋肉)に効果があります。それぞれの筋肉部位の構造と作用は下記の通りです。

・大胸筋

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読みかた:だいきょうきん
英語名称:pectoralis major muscle
部位詳細:上部中部(内側)下部
起始:鎖骨の内側胸骨前面第2~第6肋軟骨腹直筋鞘前葉
停止:上腕骨大結節稜

大胸筋は体幹上部前面に位置する筋肉で、ベンチプレスでの主働筋になります。主に「腕を前方に押し出す」「腕を前方で閉じる」という作用があります。

・三角筋

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読みかた:さんかくきん
英語名称:deltoid muscle
部位詳細:前部中部(側部)後部
起始:鎖骨外側前縁肩甲骨肩峰肩甲骨肩甲棘
停止:上腕骨三角筋粗面

三角筋は上腕最上部に位置する筋肉で、前部・側部・後部に分けられます・それぞれ、「腕を前に上げる」「腕を横に上げる」「腕を後ろに上げる」という作用があります。

・上腕三頭筋

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読みかた:じょうわんさんとうきん
英語名称:triceps
部位詳細:長頭外側頭内側頭
起始:肩甲骨関節下結節上腕骨後面上腕骨後面
停止:尺骨肘頭

上腕三頭筋は上腕後部に位置する筋肉で、長頭・外側頭・内側頭に分けられます。それぞれ「腕を伸ばした状態で押す」「腕を閉じた状態で肘関節を伸展させる」「腕を開いた状態で肘関節を伸展させる」という作用があります。

■ベンチプレスの基本フォーム

●初心者は肩甲骨を寄せるイメージが重要

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ベンチプレスの基本フォームが理解しやすいように、模式図を書きました。頭方向から見た図になりますが、最大のポイントは肩甲骨を寄せて、その左右の肩甲骨で上半身を支え姿勢を維持することです。これにより、ベンチプレス動作の間、つねに肩関節が下方へ引き寄せられた状態になります。

肩関節が前に出ててしまうと(上に浮くと)、主働筋が大胸筋から三角筋へ移行してしまいます。三角筋は大胸筋に比べて小さく弱い筋肉なので、三角筋主働になってしまうと高重量は挙がりません。また、挙上動作の途中で肩甲骨の引き寄せが緩んでしまうと、一気に肩関節に負荷がかかり故障の原因となります。

ベンチプレスの動作中は、常に肩甲骨を完全に引き寄せることをイメージしてください。

なお、この肩甲骨の引き寄せを維持するためには、肘関節の真上に手がある状態(前腕骨で重量を支える)で挙上を行うことも重要です。この位置関係がずれてしまうと、その影響で肩甲骨がロックできなくなり、結果として肩甲骨の引き寄せが緩んでしまいます。

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【ベンチプレスと肩の痛み】その原因と対処法|肩甲骨の寄せ方やローテーターカフの鍛え方

●中級者以降はブリッジを組んで高さを確保

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ベンチプレス中級者以降に必要なフォームテクニックがブリッジですが、そのやり方が理解しやすいように模式図を書きました。骨盤と肩甲骨を立ててベンチに接地させ、脊柱をアーチ状にしてブリッジを作ることで、胸の高さが出るとともに腕を押し出す軌道が、より大胸筋の筋力が強い斜め下方軌道になります。

このブリッジのアーチを作り維持するのは足の踏ん張りを上半身に伝える力(踏み込んで上半身を押す力)です。そのままだと、上半身が頭方向にスライドしてずれてしまいますが、バーベルの重さが肩甲骨にかかっているので、足の力はずれることなく脊柱のアーチを維持する張力として作用します。

なお、この時に「顎を引く」のがブリッジを維持するために重要なポイントです。

■ベンチプレスの呼吸法

●ハイパーベンチレーションを利用して胸の高さを稼ぐ

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ベンチプレスの呼吸法は、通常の筋トレ時の呼吸法とは違います。通常の筋トレ時は、筋肉を収縮させる前(力を入れる前)に息を吸い、筋肉を収縮させながら息を吐くのが正しい呼吸法です。しかし、ベンチプレスは肺に空気をためることにより胸郭を広げ胸の高さを稼ぐことが必要になります。ですので、ベンチプレスでは呼吸を止めてバーベルを挙上するのが挙げ方のコツなのです。

下記の記事では、ベンチプレスの呼吸法やベンチプレス選手が多用するハイパーベンチレーションと呼ばれる呼吸法によって胸郭を広げるやり方について詳しく解説しています。

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【ベンチプレスの呼吸法】通常の筋トレとの違い|ハイパーベンチレーションの導入も解説

■ベンチプレスのコツ

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ベンチプレスは非常に奥が深い種目で、一言でそのコツを言い表すのは難しい部分もありますが、非常に簡潔にまとめると以下の三つのコツが重要になります。

●手首と肘の位置関係

バーベルは手の平のなるべく下側(手首に近い部分)に乗せるようにします。これは、前腕骨の真上に重心がくるようにするためです。そして、前腕骨にバーベルを乗せた状態で、その重さは垂直下にある肘で受け止めます。この手の平・手首・肘関節の位置関係が一直線になっていないと、バーベルがグラつき100%の筋力を使うことができません。

●首関節との連動性

大胸筋が最大収縮するとき、首関節の連動方向は屈曲(首を前に曲げる方向)です。よく、初心者にありがちな間違いが、ベンチプレスで踏ん張れば踏ん張るほど首を後ろに押し当てる動作が見られますが、大胸筋が最大能力を発揮できないばかりでなく、頚椎損傷の原因になりますので気をつけてください。ベンチプレスで苦しいときは、ややアゴを引く(首関節を屈曲させる)のが科学的にも正しいコツです。

●押す方向とブリッジの関係

ベンチに完全に背中をつけた状態よりも、ブリッジを組んでベンチプレスを行ったほうがはるかに高重量が挙上できます。これは、大胸筋の筋力の強さの方向が「斜め下に押す」>「前に押す」>「斜め上に押す」の順だからです。つまり、ブリッジを組むことで体幹上部には角度がつき、バーベルを真上に押し上げる動作に「腕を斜め下に押す力」が動員できるからです。



パワーリフティング競技としてのベンチプレスは、非常に高いブリッジを組み「筋肉にできるだけ効かせずに挙上する」ことが基本になりますので、ここでは、トレーニングとしての「効かせるベンチプレス」の模範動画をご紹介します。

肩甲骨を寄せ、両肩甲骨と臀部の三点で状態を確保し、足をしっかりと踏ん張って動作を行うのがポイントです。

■ベンチプレスのグリップ

●トレーニングで行うのならサムレスグリップが推奨

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ベンチプレスの公式競技でのグリップは「81cmラインを親指をかぶせて握る」という規定がありますが、単にトレーニング目的ならば、親指をかぶせない、上の写真のようなサムレスグリップがおすすめです。

サムレスグリップでシャフト(バー)を保持することにより、前腕骨の直上にウエイト重心を捉えることが可能になります。なお、サムレスグリップでシャフトを保持するためには、練習が必要です。万が一のシャフト落下も考慮して、必ずセーフティーバーのあるベンチプレス環境で行ってください。

■ベンチプレスの筋肥大メニュー

●トレーニングとして大胸筋に効かせる方法



挙上重量を追求するのではなく、大胸筋を筋肥大させるためのトレーニングとしてのベンチプレスでは、あまり高いブリッジは組まずに、フラットに近い状態でできるだけ大胸筋に負荷を加えながら挙上動作をすることが大切です。

また、フラットに近い状態だと、より一層肩甲骨を寄せて動作をしなければ、肩関節に強い負担がかかりますので注意してください。

ベンチプレスにはいくつかのバリエーションがありますが、筋肥大におすすめな順番と負荷回数設定は以下の通りです。

①ノーマルベンチプレス

まずは、基本となるノーマルベンチプレスを8回の反復で限界がくる負荷設定で3セット行います。

②デクラインベンチプレス

次に、より高重量で行え、大胸筋最大部位である下部に効果的なデクラインベンチプレスを、6回の反復で限界がくる負荷設定で2~3セット行います。

③インクラインベンチプレス

最後に、大胸筋上部に効果的なインクラインベンチプレスを、10回の反復で限界がくる負荷設定で2~3セット行います。

■ベンチプレス100kg挙上のための3つのキーとは

●筋力・柔軟性・食事



ずばり、①筋力、②柔軟性、③食事です。

①の筋力を向上させるためには、「筋量増加」「筋力向上」「神経系強化」の3つの要素があり、これを2ヶ月おきにローテーションして鍛えていきます。詳しくは、次の項目に記載します。

②の柔軟性は高いブリッジを組むために非常に重要です。ブリッジなしの場合と高いブリッジを組んだ場合のバーベルの挙上距離を大まかに表現すれば「倍は違う」ことになります。また、ブリッジを組むことにより、一番力の強い「下向きに押す」ポジションでベンチプレスを挙上することが可能になります。



こちらは、日本記録を持つ有名選手の実際のベンチプレス選手権の動画です(一般公開されていたのでシェアさせていただきました)。いかに高いブリッジが大切か理解していただけると思います。

③の食事に関してはトレーニング以上に重要な要素で、これができていないと、ほぼ全く効果はでないと言えるでしょう。

■ベンチプレスの筋力向上プログラム



まず、トレーニング頻度は週一回で十分です。むしろ、それ以上はオーバーワークになり、100kg到達が遅くなります。それ以外の日は背中や下半身のトレーニングをするとよいでしょう。

●「筋量増加期」10週間

まず、筋力の土台となる絶対的な筋量を増やす時期です。

基本的なメニューは

・1セット目 MAX重量の75~77.5%の重量×10レップ

・2セット目 MAX重量の80~82.5%の重量×8レップ

・3セット目 MAX重量の85~87.5%の重量×6レップ

・4セット目 MAX重量の 75~77.5 %の重量×10レップ

・5セット目 MAX重量の 80~82.5 %の重量×8レップ

・6セット目 MAX重量の 85~87.5 %の重量×6レップ

です。

重量設定に幅があるのは、レップ数を基準にメニューをこなすためです。10→8→6レップと確実に回数をこなせる重量設定にしてください。

余力があれば、三角筋や上腕三頭筋の補助種目もとりいれてください。

●「筋力向上期」8週間

10週間の筋量増加期のあとは、増えた筋肉の筋力を向上させる期間です。

基本的なメニューは

・1セット目 MAX重量の80.0%の重量×8 レップ

・2セット目 MAX重量の85.0%の重量×6 レップ

・3セット目 MAX重量の90.0%の重量×4 レップ

・4セット目 MAX重量の80.0%の重量×7 レップ

・5セット目 MAX重量の85.0%の重量×5 レップ

・6セット目 MAX重量の90.0%の重量×3 レップ

です。

この期間はあくまで重量設定した重さを規定のレップ数こなすようにしてください。無理な場合は補助をつけてレップ数をこなすとよいでしょう。

かなりトレーニング強度が上がってきますので、三角筋や上腕三頭筋の補助種目は少なく抑えましょう。オーバーワークになりそうな場合は補助種目は行う必要はありません。

●「神経系強化期」6週間

筋量が増加しその筋力が向上したら、それを効果的にベンチプレス挙上に使うために神経系の強化を行います。

この期間は、ベンチプレス選手が試合にむけて身体を「一発モード」にするためのピーキングと同様のメニュー行います。

基本的なメニューは

・第1週 MAX重量の82.5~87.5%で6レップ×3セット

・第2週 MAX重量の82.5~87.5%で6レップ×3セット

・第3週 MAX重量の87.5~92.5%で4レップ×3セット

・第4週 MAX重量の87.5~92.5%で4レップ×3セット

・第5週 MAX重量の92.5~97.5%で2レップ×3セット

・第6週 MAX重量挑戦

です。

この期間も重量設定に幅がありますが、これは規定のレップ数をこなすことを目標にしているからです。

この期間は、筋肉だけでなく靭帯や関節にも高強度の負荷がかかりますので、補助種目は一切行わないでください。たとえ、筋肉に刺激が足りなく感じてもです。

以上の3種類のメニュープログラム10+8+6=24週を1ターンとして繰り返していきます。

■ブリッジのための柔軟性向上メニュー



ベンチプレスのために柔軟性が必要な部位は、あえて限定的に述べると「肩関節周辺」と「股関節周辺」です。

肩関節の柔軟性は、できる限り肩甲骨を寄せて胸の高さを出しつつも、持っている筋力を100%発揮するために必要です。

また、股関節周辺の柔軟性は、高いブリッジを組みつつも確実に脚を踏ん張るために欠かせません。



基本的な肩関節周辺の柔軟の動画です。



基本的な股関節周辺の柔軟の動画です。

柔軟性は日々の努力の蓄積です。また、柔軟を行わないと、すぐに柔軟性は失われていきます。目的意識を持ち、必ず毎日行ってください。

■ベンチプレスに効果的な3つのダンベル補助種目

●ダンベルプレス・リアラテラルライズ・ダンベルフライ

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ベンチプレスの挙上重量を向上させるために効果的な補助種目をダンベルトレーニングから3種目厳選してご紹介します。

ダンベルは稼動範囲がバーベルに比べて広いので、ベンチプレスに重要な大胸筋の最大伸展ポジションでの筋力を鍛えることができます。また、バーベルでは再現不可能な軌道でトレーニングできることも大きなメリットです。

ベンチプレスに効果的なダンベルトレーニングは大胸筋を最大伸展ポジションで鍛えることのできるダンベルプレスとダンベルフライ、ベンチプレス動作の安定に重要な背面を効率的に鍛えることのできるダンベルリアラテラルライズです。

ベンチプレスの補助ダンベルトレーニングに関しての詳細は、下記の記事をご参照ください。

▼関連記事

【ベンチプレスの補助筋トレ】挙上重量の向上に効果の高い3つのダンベル種目を解説

■食事や栄養補給にも細心の注意を



いくらトレーニングや柔軟を頑張っても、基本的な食事を摂っていなければ成果はでません。筋トレの成果は「トレーニング半分、食事半分」とも言われるほどです。



食事の三大栄養素にはタンパク質(protein)・炭水化物(carbohydrate)・脂質(fat)の三種類があり、それぞれの頭文字をとってPCFと呼ばれています。

そして、この三大栄養素の比率をPCFバランスと言い、筋肥大バルクアップ・減量ダイエットそれぞれに最適な比率は違ってきます。

なお、三大栄養素の主な働きは以下の通りです。

●タンパク質(protein)の働き

タンパク質は、アミノ酸と呼ばれる窒素(N原子)とC(炭素原子)・H(水素原子)・O(酸素原子)を含んだ有機物が鎖状に結合した食品で、人間の筋肉を形成する材料となります。タンパク質は摂取後、アミノ酸に分解され、人間の筋肉のアミノ酸比率に再合成されます。

●炭水化物(carbohydrate)の働き

炭水化物はC(炭素原子)・H(水素原子)・O(酸素原子)から構成されるブドウ糖(C6H12O6)がいくつも結合して構成される物質で、活動や新陳代謝のエネルギーとして素早く利用されます。また、筋肉細胞中にグリーコーゲンとして貯留され、筋トレ時のエネルギーにもなります。

●脂質(fat)の働き

脂質はC(炭素原子)・H(水素原子)・O(酸素原子)から構成される物質で、活動や新陳代謝のエネルギー源に変換できるように体脂肪として貯えられます。タンパク質と炭水化物が1gあたり4kcalの熱量を持つのに対し、倍以上の9kcalを持ち、グラムあたりの熱効率が高いのが特徴です。

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【筋トレの食事メニューレシピ例紹介】バルクアップ・ダイエットそれぞれに最適なカロリー・栄養素比率

■ベンチプレス120kgへの道のり

●トレーニングメニュー・フォーム・食事をさらに厳密にすることで達成可能

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ベンチプレス100kgを達成した後に、次の壁となるのが120kgの挙上です。しかしながら、100kgの壁よりは120kgの壁のほうがある意味越えやすいといえるでしょう。

ベンチプレス120kgの壁に挑戦するのは、ベンチプレス100kgを挙上するために何年にもわたり、計画的・科学的トレーニングメニューを実践するだけでなく、フォームの研究改善、食事などの適正な摂取といったことを継続努力した人です。

その達成は継続努力の延長線上にあると言えるでしょう。換算表によると、ベンチプレス120kgを挙上するためには100kgを8~9回挙上しなくてはいけません。しかし、0回ではなく、1回挙上できるものは、かならず複数回挙上できるようになり、やがては10回近く挙上することができます。

■ベンチプレスの種類と効果がある部位

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ベンチプレスには、本記事で解説してきた「ノーマルバーベルベンチプレス」のほかにも数多くのバリエーション・種類があり、それぞれに効果のある筋肉部位も異なります。

●インクラインベンチプレス



インクラインベンチプレスはインクラインベントを使用して行うベンチプレスで、斜め上方向へバーベルを押し上げる軌道になります。このため、大胸筋上部と三角筋に特に効果があります。

●デクラインベンチプレス



デクラインベンチプレスはインクラインベンチプレスとは逆に、斜め下方向へバーベルを押し上げる軌道になります。このため、大胸筋下部に特に効果があります。

●ナローグリップベンチプレス



手幅をせばめて行うナローグリップベンチプレスは、大胸筋内側を中心として上腕三頭筋にも効果のある種目です。

●ワイドグリップベンチプレス



手幅を広くとって行うワイドグリップベンチプレスは、大胸筋が最大伸展した状態での筋力が鍛えられるので、ノーマルベンチプレスでの挙上重量向上にとても効果的な種目です。

●足上げベンチプレス&フロアーバーベルプレス



ブリッジができない状態でベンチプレス動作を行う足上げベンチプレス&フロアーバーベルプレスでは、高重量ベンチプレスに必要な大胸筋・三角筋・上腕三頭筋の基礎筋力を養うことができます。

■家庭用ベンチプレス台の比較考察



家庭用のベンチプレス台には「ナロータイプ」「ワイドタイプ」「スタイリッシュタイプ」の3種類があり、それぞれの概要は以下の通りです。

●ナロータイプ

ファイティングロード (FIGHTINGROAD) トレーニングベンチ

画像引用:Amazon

もっともリーズナブルなタイプで、グリップ幅も十分にとれますが、構造上あまり安定性はよくありません。

●ワイドタイプ

シェイプショップ プレスベンチプロ(セーフティスタンド付) SS-DF24

画像引用:Amazon

ベンチプレス競技のグリップ幅81cmをクリアしたタイプで作りも頑丈ですが、3タイプ中で最も高価になります。

●スタイリッシュタイプ

ファイティングロード (FIGHTINGROAD) プレスベンチ-TRUST

画像引用:Amazon

安定性・耐久性とも家庭用として問題ありませんが、ベンチプレス競技の規定グリップ幅を確保することはできません。

●さらに本格的な溶接ワイドタイプ

BULL-オリンピックスパインベンチEX

型番:BL-OPBEX

製品サイズ:幅1720mmX長さ1830mmX高さ1240mm

シートサイズ:幅310mmX長さ1210mm

製品重量:75kg

ラック高さ調整:6cm刻み 8段階

セーフティー長さ:430mm

BULL-Bench & Squat Racks

サイズ:幅2300mmX長さ1700mmX高さ1280mm

耐久重量:500kg(片側)

ラック高さ調整:20mm刻み

※ベンチを取り外しスクワットラックとしても使用可能

150kgオーバーのベンチプレスを行うのならば、こちらのようなジム用ベンチプレス台が必須です。

また、高重量でなくても、不特定多数の方が使用する、学校・公共施設・福利厚生施設などに設置するのであれば、安全性・耐久性の観点から、このような頑強なジムタイプでなくてはいけません。

鉄厚は2mmと非常に頑丈な上、各パーツの接合も溶接ですのでガタやグラつきもありません。

■世界ランカーによる解説記事



下記の記事は、当サイトGLINTに客員執筆いただいている、パワーリフティング世界ランカーの奥谷元哉選手によるBIG3種目=ベンチプレス・デッドリフト・スクワットの専門記事です。



【ベンチプレス100kgを挙げるやり方】フォームとメニューの組み方を元全日本王者が解説



【デッドリフトのやり方とフォーム】種類別に効果的なセットメニューを元全日本王者が解説



【バーベルスクワットのフォームとメニュー】元全日本王者が効果的な回数・セット数も解説

【主な戦歴】

全日本パワーリフティング選手権大会75kg級大会優勝

世界パワーリフティング選手権大会ベンチプレス種目別74kg級2位

アジアパワーリフティング選手権大会ベンチプレス種目別74kg級1位

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■筋トレ効果を高めるテクニック



筋トレを続けていくと、誰しもがぶつかるのが「発達停滞期=プラトー」ですが、これは筋肉がトレーニングの刺激に慣れてしまうことが大きな要因です。この壁を突破していくためには「筋肉をだますテクニック」が必要になります。下記の記事では、筋トレ効果を高める・効率を上げてプラトーを突破するためのさまざまなテクニックをご紹介しています。

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【筋トレ効果・効率を高めるテクニック】停滞期を突破し成果を出す方法


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