【テニスが強くなる筋トレ】上半身・下半身・体幹別に自宅とジムそれぞれの鍛え方



テニスが強くなるための筋トレ方法を、各プレー動作別(スマッシュ・フォア・バック・ステップ)の筋肉部位に最適な種目を厳選し、自宅トレーニング・ジムトレーニングそれぞれに、実際にジムトレーナーをする筆者が詳しく解説します。

また、競技能力向上のキーポイントとなる三つの体幹インナーマッスルトレーニングもご紹介します。



■筋トレで鍛える筋肉部位の名称と働き

●大胸筋・広背筋・僧帽筋・三角筋・上腕三頭筋・上腕二頭筋・前腕筋群・腹筋・大腿筋群など



いわゆる筋トレ=筋力トレーニングで鍛える筋肉は身体の表層にあるアウターマッスルと深層にあるインナーマッスルで、主な筋肉は以下のようになります。

○胸の筋肉:大胸筋・小胸筋・前鋸筋

○背中の筋肉:広背筋・僧帽筋・長背筋

○肩の筋肉:三角筋・回旋筋腱板

○腕の筋肉:上腕二頭筋・上腕三頭筋・前腕筋群

○体幹の筋肉:腹筋群・長背筋群・腸腰筋群

○脚の筋肉:大腿四頭筋・大腿二頭筋・内転筋群・下腿三頭筋

なお、さらに詳細な筋肉名称に関しては下記の筋肉図鑑完全版をご参照ください。

▼筋肉名称の詳細記事

【筋肉名称デジタル図鑑】各部位の名前・作用・筋トレ方法(鍛え方)

■テニスに必要な筋肉

●サーブ・スマッシュに必要な大胸筋&広背筋



サーブ・スアッシュ系の腕を上から下へ振り下ろす動作では、胸の筋肉「大胸筋」と背中の筋肉「広背筋」の縦方向への収縮力(筋力)が重要です。

●大胸筋の構造・部位詳細



●広背筋の構造・部位詳細



この、縦方向に大胸筋と広背筋を収縮させる動作は、トレーニング種目で言えば「プルオーバー系」と呼ばれる筋トレの動きとほぼ同一です。



こちらが、プルオーバーの動作中の大胸筋と広背筋の収縮の様子をCGで再現した動画です。まずは、ご覧になってイメージしてください。

・自宅での鍛え方(ダンベルプルオーバー)



自宅で大胸筋と広背筋の縦方向の収縮力を鍛えるのに最適な筋トレ種目がダンベルプルオーバーです。

ダンベルプルオーバーは、やや動作が難しい種目ですが、ポイントは「肘を曲げると大胸筋」「肘を伸ばすと広背筋」に効果があるということです。

1セットずつ二つのバリエーションを行ってください。1セットの目安は15回の反復です。

【大胸筋に効かせるやり方とコツ】

1:ベンチに仰向けになり、肘を直角に曲げ、胸の上でダンベルを構えます

2:肘の角度を動かさずに、肩甲骨を寄せながらダンベルを頭の後ろに下ろしていきます

3:ダンベルを下ろしたら、肩甲骨を開放しながらダンベルを元の位置まで上げていきます

4:ダンベルを上げたら、肘を寄せるように肩甲骨を開放し、大胸筋を完全に収縮させます

【背筋群に効かせるやり方とコツ】

1:ベンチに仰向けになり、両手で一つのダンベルをグリップし、肘を伸ばして胸の上で構えます

2:肘を伸ばしたまま、ダンベルを頭の後ろに下ろしていきます

3:ダンベルを下ろしたら、肘を外に張り出すテンションをかけながら元の位置に上げていきます

4:肩甲骨を寄せて、背筋群を完全に収縮させます

・ジムでの鍛え方(バーベルプルオーバー)



ジムで行うプルオーバー系トレーニングの基本となるのがバーベルプルオーバーです。ケーブルマシンでできないこともありませんが、プルオーバー系種目に限っては断然バーベルのほうが動作がしやすくおすすめです。

1セットずつ二つのバリエーションを行ってください。1セットの目安は15回の反復です。

【本種目のやり方とコツ】

1:ベンチに仰向けになり、肩幅程度にシャフトをグリップして、肘を曲げて胸の上でバーベルを構えます

2:肘の角度を固定し、肩甲骨を寄せて、頭の後ろにバーベルを下ろしていきます

3:バーベルを下ろしたら、肩甲骨を広げながらバーベルを上げていきます

4:バーベルを元の位置まで上げたら、肘を閉じ、顎を引いて大胸筋を完全に収縮させます

●フォアハンドストロークに必要な大胸筋内側&三角筋



フォアハンドのストローク系動作で重要になる筋肉が、胸の筋肉「大胸筋内側」、肩の筋肉「三角筋」です。

●大胸筋の構造・部位詳細



●三角筋の構造・部位詳細



・自宅での鍛え方(ダンベルフライ)



ダンベルフライは大胸筋内側と二次的に三角筋にも効果の高い筋トレ種目です。ベンチ類がない場合は床で行っても一定の効果はありますが、特に三角筋への負荷は、腕を大きく下ろしたポジションでかかりますので、背中にクッションを当てるなどして、少しでも可動範囲を広げて行ってください。

なお、ベストは角度が変えられるインクラインベンチで、フラット・デクライン・インクラインの三種類のバリエーションを行うことです。

1セットの目安は15回の反復です。

【本種目のやり方とコツ】

1:ベンチに仰向けになり、肩甲骨をしっかりと寄せ、胸の上にダンベルを上げて構えます

2:肩甲骨を寄せたまま、腕を開いてダンベルを下ろしていきますが、肩のラインよりも頭側には下ろさないように注意します

3:ダンベルをできるだけ深く下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま、腰を浮かせないように注意して、肘を伸ばしたまま腕を閉じていきます

4:腕を胸の上で閉じたら、軽く顎を引いて大胸筋を完全に収縮させます

・ジムでの鍛え方(ケーブルフライ)



ジムで大胸筋内側と三角筋を同時に効率的に鍛えるのならば、ケーブルフライがおすすめです。ケーブルフライは腕を閉じる角度によって、ノーマル・デクライン(ハイ)・インクライン(ロー)の三種類がありますので、まんべんなく行ってください。

1セットの目安は15回の反復です。

【本種目のやり方とコツ】

1:背すじを伸ばし、肩甲骨を寄せてケーブルアタッチメントをグリップし、肘を伸ばして腕を開いて構えます

2:肩甲骨を寄せたまま、肘の角度も変えずに手の平を合わせるように前方に腕を閉じていきます

3:腕を閉じたら、やや顎を引いて大胸筋を完全に収縮させます

4:ウエイトの負荷に耐えながら、同じ軌道で元に戻ります

●バックハンドストロークに必要な背筋群&三角筋後部



バックハンドストローク系の動作では、背中の筋肉「背筋群=僧帽筋・広背筋」と肩の筋肉「三角筋後部」の収縮力が要求されます。

●広背筋の構造・部位詳細



●僧帽筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止



・自宅での鍛え方(ダンベルリアラテラルリアレイズ)



背筋群と三角筋後部を同時に鍛えられるダンベルトレーニング種目がダンベルリアラテラルレイズです。

完全に自立して行うことも可能ですが、腰への負担がかかりますので、図のように何かで頭を支えて行うことをおすすめします。

1セットの目安は15回の反復です。

【本種目のやり方とコツ】

1:前傾姿勢をとり、腕を下ろした位置でダンベルをグリップして構えます

2:前傾姿勢をとり、肘を伸ばしたまま、肩甲骨を寄せないように注意してダンベルを後ろに上げていきます

3:上腕が床と平行になる位置までダンベルを上げたら、ゆっくりと筋肉に負荷をかけながら元に戻ります



なお、腰に不安のある方は、こちらのように完全にベンチにうつぶせになるやり方でも同様の筋トレ効果が得られます。

1セットの目安は15回の反復です。

・ジムでの鍛え方(ケーブルリバースフライ)



ジムで背筋群+三角筋後部を同時に鍛えるのならば、ケーブルリバースフライがおすすめです。

腰に不安のある方は、インクラインベンチにうつ伏せになって行うと負担が軽減できます。

1セットの目安は15回の反復です。

【本種目のやり方とコツ】

1:マシン側面で背すじを真っ直ぐにし、ケーブルアタッチメントをグリップして構えます

2:肘を伸ばしたまま、肩甲骨を寄せないように注意してアタッチメントを引き上げていきます

3:アタッチメントを肩の高さまで引き上げたら、ゆっくりと筋肉に負荷をかけながら元に戻ります

●ステップに最重要な大腿四頭筋&内転筋群



ステップ動作のなかでも競技能力の優劣に大きく関わるのが、横方向への移動動作=サイドステップの能力ですが、これは脚を外転(横に広げる)させる太ももの筋肉「大腿四頭筋」と、脚を内転(横に閉じる)させる内ももの筋肉「内転筋群」の収縮能力に大きく作用されます。

●内転筋群の構造・部位詳細



●大腿四頭筋の構造・部位詳細



●ハムストリングスの構造・部位詳細



・自宅での鍛え方(サイドランジ)



サイドランジは大腿四頭筋と内転筋群を同時に鍛えられる自重トレーニングです。

曲げた方の脚を主働に動作を行えば大腿四頭筋に、伸ばした方の脚を主働に動作を行えば内転筋群に効果があります。

実際の筋トレでは、曲げた脚を主働にするセットと、伸ばした脚を主働にするセットを交互に行なうとまんべんなく鍛えられます。

また、負荷が足りないと感じる場合は、ダンベルを持って行うダンベルサイドランジがおすすめです。

1セットの目安は15回の反復です。

【本種目のやり方とコツ】

1:背すじを真っ直ぐにし、足を大きく左右に開いて構えます

2:片側の足を曲げ、腰を横に下ろしていきます

3:曲げたほうの足の太ももが床と並行になるまで下がったら、伸ばしたほうの脚で身体を引き寄せるようにして元に戻ります

4:身体を元に戻したら、反対側の足を曲げて逆方向に腰を下ろしていきます

・ジムでの鍛え方(バーベルサイドランジ)



ジムでサイドランジ系トレーニングを行う場合、対応できるマシン類はありませんので、バーベルサイドランジを行うことになります。動作のポイントなどは通常のサイドランジと同様です。

1セットの目安は15回の反復です。

【本種目のやり方とコツ】

1:背すじを真っ直ぐにし、足を大きく左右に開き、バーベルを肩に担いで構えます

2:片側の足を曲げ、腰を横に下ろしていきます

3:曲げたほうの足の太ももが床と並行になるまで下がったら、伸ばしたほうの脚で身体を引き寄せるようにして元に戻ります

4:身体を元に戻したら、反対側の足を曲げて逆方向に腰を下ろしていきます

■テニスに必要な体幹インナーマッスル

●ローテーターカフ(回旋筋腱板)の構造・部位詳細

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●腕の振りを強くするローテーターカフ

テニスの上半身の動作で重要なのが「腕の振りを良くする」ことです。よくある誤解が、腕の振りを強くするために腕の筋肉を鍛えるというものですが、腕の筋肉は肘関節から先を動かす作用しかありません。

肝心の腕自体を動かしているのが、回旋筋腱板(ローテーターカフ)と呼ばれる肩甲骨周辺のインナーマッスルです。

ローテーターカフを鍛えるためには、インターナルローテーションとエクスターナルローテーションと呼ばれる特殊な筋トレを行う必要があり、主にトレーニングチューブを使って行います。

詳細は、下記の記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。

▼関連記事

【肩のインナーマッスルのチューブ筋トレ】ローテーターカフ(回旋筋腱板)をゴムで鍛える方法

●腹筋群の構造・部位詳細

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●脊柱起立筋の構造・部位詳細

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●腰のきれを良くする腹斜筋&回旋筋

フォアハンド・バックハンド問わず横方向へのストローク動作に重要となる体幹インナーマッスルが、体幹を横方向に捻る作用のある腹斜筋(内腹斜筋・腹斜筋外)および、その拮抗筋の背筋の一つ回旋筋です。



自宅で腹斜筋と回旋を、より実戦に近い動作で鍛えられるのがチューブウッドチョップです。できるだけ大きな動作で腹斜筋と回旋筋を最大伸展・最大収縮させることが大切なポイントです。また、チューブを取り付ける高さを変えて、斜め下・真横・斜め上と鍛える角度をかえてまんべんなくトレーニングすることも重要です。

なお、ジムでウッドチョップ系筋トレを行う場合は、ケーブルマシンを使うことで対応できます。

1セットの目安は20回の反復です。

●腸腰筋群の構造・部位詳細

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●脚の運びを速くする腸腰筋群



足の前後方向のステップに重要なのが、股関節インナーマッスルの腸腰筋群です。これも腕の場合と同様に誤解が多いことですが、足を速く動かすためには、脚を鍛えるのではなく脚自体を動かすインナーマッスルを鍛えなくてはいけません。

また、「脚を前に上げる」作用のある腸腰筋群に対して、「脚を後ろに上げる」拮抗作用のある臀筋群(お尻の筋肉)も同時に鍛えていきましょう。

・レッグレイズ



腹直筋下部と腸腰筋群に効果の高い腹筋運動がレッグレイズです。息を吐きながら脚を持ち上げていきましょう。

また、負荷を逃がさないためと腰椎への負担をかけないために、セット中は足を床につけないように注意してください。

1セットの目安は20回の反復です。

・アームレッグクロスレイズ



脊柱起立筋と臀筋群の体幹トレーニングとして基本となるのがアームレッグクロスレイズです。画像のように対角線になる手と足を水平に維持するトレーニングです。まずは左右15秒ずつ、最終的には左右1分ずつできることを目標にしましょう。

■筋トレをしたら食事もしっかりと



最後に、筋トレと切っても切れない関係にある食事と栄養を補う食品に関する詳細な記事群をご紹介します。どれだけ筋トレを頑張っても、栄養補給がおろそかになれば、ほとんど筋トレの成果はえられません。

具体的には、筋トレでダメージを受けた筋肉を超回復させる原料となるタンパク質(肉・魚・乳製品・大豆製品など)を多く摂る必要があります。

また、まずは食事管理をしっかりと行うことが、トレーニングと同じくらい大切です。

詳しくは、下記の記事をご参照ください。

▼関連記事

【目的別筋トレ食事メニュー例】増量期・減量期の食品と具体的レシピを紹介

■筋トレにおすすめの器具グッズ

●当ジムで実際に使用しているプッシュアップバー



腕立て伏せ系トレーニングの効率を上げるためにはプッシュアップバーの使用が有効です。手首を真っ直ぐ保てるだけでなく、可動範囲範囲が広がりトレーニング効果が向上します。当ジムで実際に使用しているプッシュアップバーが、こちらののもので、人間工学に基づいた斜め傾斜がついているため、構えたときに手首が最適な垂直角度になります。

▼当ジムで実際に使用しているプッシュアップバー

おすすめのプッシュアップバー|当ジムで実際に使用しているタイプをご紹介

●自宅用懸垂器具|簡易型~本格派まで



自宅用で懸垂を行うためには懸垂器具が必要ですが、本格的な懸垂器具(チンニングラック)から簡易懸垂器具(ドアジムタイプ)までさまざまなタイプがあります。

▼おすすめの自宅懸垂器具

おすすめの自宅懸垂器具|簡易ドア設置型から本格チンニングラックまで

●当ジムで実際に使用しているトレーニングチューブ



筆者のジムで実際に使用しているトレーニングチューブがPatech社製のもので、強度の違う複数本がセットになっており、単品で揃えるよりもリーズナブルです。また、ドアなどに取り付けるアタッチメントも充実しています。

▼当ジムで実際に使用しているトレーニングチューブ

おすすめのトレーニングチューブ|当ジムで実際に使用しているタイプをご紹介

●当ジムで実際に使用しているダンベル



当ジムでは、こちらのようなアジャスタブルダンベル・アーミーダンベル・ラバーダンベルを使用しており、それぞれにメリットがあります。

▼当ジムで実際に使用しているダンベル

おすすめのダンベル|当ジムで実際に使用している各種タイプのご紹介

●押す筋トレにはリストラップを



プレス系種目はどうしても手首に強い負担がかかってしまいます。また、競技として行う場合にはリストラップを前提にした競技用のグリップ技術が必須になってきます。

国内のベンチプレス選手の多くが愛用するリストラップが以下のもので、もちろん、一般的なトレーニングにおいてもワンランク上のワークアウトを実現してくれます。

▼当ジムで実際に使用しているリストラップ

おすすめのリストラップ|当ジムで実際に使用しているタイプをご紹介

●引く筋トレにはパワーグリップを


上半身の引く筋トレで初心者の方に多く見られるのが「先に握力がなくなって追い込めない」というケースです。筋トレは101%で行ってはじめて成果がでます。パワーグリップを使用して引くトレーニングの効率を上げることをおすすめします。

▼当ジムで実際に使用しているパワーグリップ

おすすめのエイトストラップ&パワーグリップ|当ジムで使用しているタイプ

●下半身のトレーニングにおすすめのグッズ



下半身のトレーニングは高重量になりますので、腰への負担も強くなります。腰を物理的に保護するだけでなく、腹圧を上げてトレーニング効率を上昇させてくれるトレーニングベルトの使用をおすすめします。

▼当ジムで実際に使用しているトレーニングベルト

おすすめのトレーニングベルト|当ジムで実際に使用しているタイプ

●肘の保護にはXエルボースリーブを



並行巻きからX巻きまで、自在な巻き方で肘を強力にサポートするGLFIT X-エルボースリーブの詳細は下記のリンク先でご確認いただけます。

▼当ジムで実際に使用しているエルボースリーブ

おすすめの肘サポーター|実際に当ジムで使用しているX-エルボータイプ


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